会期:2013年7月20日~2014年3月2日
武蔵野郷土館から引き継いだ資料のうち、考古資料により、旧石器時代から中世までの武蔵野のあゆみを紹介するとともに、トピックスとして武蔵野の歴史や民俗にまつわる資料も紹介しました。展示構成と内容は以下のとおりです。
(1)旧石器時代~3万年前のくらし~
茂呂遺跡のローム層標本(出土黒曜石入り)などを紹介。
(2)縄文時代~採集・狩猟・漁撈の時代~
考古資料による展示の大半を占めるコーナー。橋立岩陰遺跡の草創期土器片、中期・後期の華やかな土器各種、重要文化財の土製耳飾(下布田遺跡)、広畑貝塚の骨角器や埋葬人骨、丸木舟などバラエティに富んだ資料を展示しました。
(3)弥生時代~米づくりが始まったころ~
弥生式土器、石包丁などを展示しました。方形周溝墓の写真パネルも展示しました。
(4)古墳がつくられたころ
観音塚古墳の太刀型埴輪、須恵器などを展示しました。当園の屋外展示物、瀬戸岡古墳群1号墳も合わせて紹介しました。
(5)国づくりのころ
武蔵国分寺等の古瓦、深大寺釈迦如来倚像(複製)などを展示しました。
(6)中世の武蔵野~在地領主の時代~
板碑、片口蓋付骨壺、かわらけ、馬の頭骨、八王子城関係資料などを展示しました。
(7)武蔵野の歴史 玉川上水
玉川上水の近世から現代までのあゆみを年表として展示し、玉川上水の関係資料(上水の水質を守るため、禁止事項をうたった高札、4m余の上水木樋、江戸時代の上水関係文書など)を展示しました。当園の屋外展示物、上水石枡などもあわせてご紹介しました。
(8)武蔵野の民俗 七夕馬と虫送り人形
武蔵野郷土館の初期のころ収集され、展示されていた藁製の七夕馬、虫送り人形を展示しました。
このほか、武蔵野郷土館や前身の武蔵野博物館を紹介するパネルの展示、閉館直前の様子 を克明に記録し、紹介した映像「武蔵野郷土館」の放映も行いました。
10月12日には、関連事業として講演会「武蔵野郷土館の発掘調査と考古学」を行いました。元武蔵野郷土館調査員の岡田淳子氏、学生時代から武蔵野郷土館の発掘調査に関わっておられた坂詰秀一氏、川崎義雄氏より、武蔵野郷土館時代のさまざまなお話を伺いました。
例年、考古資料が中心ですが、初の試みとして七夕馬などの民俗展示を行いました。七夕の習俗として藁で馬を作って奉納する習慣は関東の広い地域であったようで、来園されたお客様がその思い出をお話しされている様子も見られました。
https://www.tatemonoen.jp/special/past_2013.php#event02(最終アクセス日:2020年3月31日)