レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2023/07/01 00:30
- 更新日時
- 2023/09/03 13:45
- 管理番号
- 滋2023-0036
- 質問
-
未解決
近江国の守護であった六角氏と京極氏の歴代当主について、京極氏については子孫である江戸時代の当主について肖像の有無を知りたい。また、肖像が掲載された資料があれば教えてほしい。
- 回答
-
【調査方法について】
肖像が掲載されている資料について、以下の調査を行いました。
①人名事典、郡誌、佐々木氏関連資料で歴代当主名を確認。
②肖像に関する参考図書で、どの人物の肖像がどの資料に肖像が掲載されているか調査。
③百科事典、日本史関連の事典類に肖像が掲載されているか調査。
④佐々木氏関連資料に肖像が掲載されているか調査。
⑤WEBでは、国立国会図書館デジタル送信(https://dl.ndl.go.jp/ 2023年4月確認)、ジャパンサーチ(https://jpsearch.go.jp/ 2023年4月確認)、東京大学史料編纂所所蔵肖像画模本データベース(https://wwwap2.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller 2023年4月確認) を検索。
肖像の有無を示す資料は見つけられなかったため、肖像の有無については確定できませんでした。そこで、肖像が掲載されている資料をご紹介します。
【京極氏について】
①歴代当主名については、『佐々木京極氏と近江清瀧寺』、『戦国大名系譜人名事典 西国編』、『改訂 近江國坂田郡志 第2巻 復刻版』で確認を行いました。各資料で確認することができた、氏信、宗綱、貞宗、宗氏、高氏(道誉)、高秀、高詮、高光、持高、高数、持清、勝秀、政光、政経(政高)、高清、高広、高弥、高吉(高慶または高佳)、高次、忠高、高和、高豊、高或、高矩、高中、高朗、朗徹について調査をしました。
②肖像が確認できた人物
資料で肖像が確認できたのは以下の人物です。
(ア)京極高氏(道誉)
・『国史大辞典 6』p.343「佐々木高氏画像 勝楽寺」
・『日本史大事典 第3巻』p. 617「【佐々木高氏】画像 滋賀勝楽寺」
・『日本大百科全書 10』p.119「「佐々木高氏 滋賀 勝楽寺」
・『重要文化財 9』p.131「佐々木高氏像 滋賀 勝楽寺」
・『国宝・重要文化財大全 1』p.630「佐々木高氏像 滋賀 勝楽寺」
・『近江源氏 第2巻』口絵「佐々木京極道誉木像(清瀧寺徳源院所蔵)p.428「佐々木京極道誉の肖像画(勝楽寺蔵)」p429「佐々木京極入道道誉の木像(清瀧寺徳源院象)」p.439、p.518
・『郷土歴史人物事典滋賀』p.27「京極道誉」※記述から勝楽寺蔵のものと思われる
・『滋賀県百科事典』p.206「京極導誉像」※所蔵について記述なし
・『佐々木導誉』(人物叢書)口絵「佐々木導誉画像(勝楽寺像)」
・『佐々木道誉』p.42「佐々木道誉木像」p.172「佐々木道誉画像[勝楽寺]」
・『京極道誉-バサラ大名の生涯』p.11「京極道誉画像」(勝楽寺蔵/重文)
p.173「京極道誉木造」(勝楽寺蔵)
・『佐々木京極氏と近江清瀧寺』p.51「道誉公肖像画(近江勝楽寺)」
・『南北朝内乱と大津』p.13「佐々木道誉像(勝楽寺蔵)」
・『近江源氏と沙沙貴神社』p.32-33「京極道誉像(甲良町勝楽寺)」
・『肖像選集』p.84-85「佐々木道誉 勝楽寺所蔵」
・東京大学史料編纂所データベースで、『室町時代の肖像画』(奈良県立美術館、2000年)がヒットしましたが、当館未所蔵の資料のため確認はできませんでした。
(イ)京極高次
・『国史大辞典 4』p.300「京極高次像」※記述から徳源院蔵のものと思われる
・『近江源氏 第2巻』口絵「佐々木京極高次木像(清瀧寺徳源院所蔵)、p.567「徳源院にある京極高次の木像」
・『佐々木京極氏と近江清瀧寺』p.107「京極高次公の木像(位牌堂)」、p.116「高次公肖像(徳源院蔵)」
・東京大学史料編纂所データベースで、『戦国の女性たち』福井県立若狭歴史民俗資料館 編(福井県立若狭歴史民俗資料館,、1997年)、『大関ケ原展』東京都江戸東京博物館, 京都府京都文化博物館, 福岡市博物館, テレビ朝日 編(テレビ朝日、 2015年)がヒットしましたが、当館未所蔵の資料のため確認はできませんでした。
(ウ)京極忠高
・『国史大辞典 4』p.302「京極忠高像」※所蔵について記述なし
・『歴史人物肖像索引』によると、『香川県人物・人名事典』(四国新聞社刊、1985年)、『香川県大百科事典』(四国新聞社刊、1984年)に肖像が掲載されているようですが、当館未所蔵の資料のため確認はできませんでした。
・東京大学史料編纂所データベースで、『戦国の女性たち』福井県立若狭歴史民俗資料館 編(福井県立若狭歴史民俗資料館、1997年)がヒットしましたら、当館未所蔵の資料のため確認はできませんでした。
(エ)京極高和、京極高豊、京極高或、京極高矩、京極高中、京極高朗、京極朗徹
・京極高和以降の当主の肖像も『香川県人物・人名事典』(四国新聞社刊、1985年)、『香川県大百科事典』(四国新聞社刊、1984年)に掲載されているようです。『佐々木京極氏と近江清瀧寺』p.127に、高和は「万治元年(一六五八年)四国丸亀に転封され」とあることから、それらの資料に掲載されていると考えられます。
・京極高和、京極朗徹については、東京大学史料編纂所データベースで、『かがわ今昔 : 香川の歴史と文化 : 香川県歴史博物館総合案内』香川県歴史博物館編(香川県歴史博物館、2003年)がヒットしましたが、当館未所蔵のため確認はできませんでした。
【六角氏について】
①歴代当主名については、『近江蒲生郡志 巻2』、『戦国大名系譜人名事典 西国編』で確認を行いました。
各資料で確認することができた、泰綱、頼綱、頼明、時信、氏頼、満高、満綱、持綱、久頼、高頼、氏綱、定頼、義賢、義治、義定について調査をしました。
②肖像が確認できた人物
資料で肖像が確認できたのは以下の人物です。
(ア)六角氏頼
・『近江蒲生郡志 巻2』p.244の図版「佐々木氏頼画像(栗太郡草津町常善寺所蔵)」
・『戦国時代の近江・京都 六角氏だってすごかった』のp90には、「歴代六角氏の肖像がほとんど残されていない(常善寺旧蔵六角氏頼画像は所在不明)」との情報がありました。
(イ)六角氏綱
・『近江源氏 第2巻』p.277「戦傷がもとで父高頼、嫡子義秀を残し早世した佐々木二十三代氏綱」の画像がありますが、出典は不明です。
(ウ)六角義賢
・『戦国時代の近江・京都 六角氏だってすごかった』p 57「六角承禎 絵本豊臣勲功記 第二編一(滋賀県安土城考古博物館蔵)」
・ジャパンサーチで「太平記英勇伝 十 佐々木六角承禎」がヒットしました。https://jpsearch.go.jp/item/arc_nishikie-arcUP4816
・東京大学史料編纂所データベースで、『九州の戦国』大分県立歴史博物館 編(大分県立歴史博物館、2014年)がヒットしましたが、当館未所蔵の資料のため確認はできませんでした。
なお、『六角定頼』村井祐樹著(ミネルヴァ書房、2019年)の表紙・口絵に六角定頼の肖像がありますが、現代に描かれたものです。
31国会図書館デジタル送信/肖像集 1-5/栗原信充 [画]/写 /[江戸後期]/書誌ID:000007297119
32国会図書館デジタル送信/肖像集 6-10/栗原信充 [画]/写/ [江戸後期]/書誌ID: 000007297120
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
-
- 1 歴史人物肖像索引 日外アソシエーツ株式会社∥編 日外アソシエーツ 2010年 R-2810-ニ p165-166、p217
- 2 美術作品レファレンス事典 人物・肖像篇[1] 日外アソシエーツ株式会社∥編集 日外アソシエーツ 2007年 R-7031-ニ p217
- 3 国史大辞典 4 国史大辞典編集委員会∥編 吉川弘文館 1984年 R-2100-4 p300、302
- 4 国史大辞典 6 国史大辞典編集委員会∥編 吉川弘文館 1985年 R-2100-6 p343
- 5 日本史大事典 第3巻 こ?し 平凡社 1993年 RB-2100-3 p617
- 6 日本大百科全書 10 さえ-しつ 小学館 1986年 RB-0310-10 p119
- 7 近江蒲生郡志 巻2 蒲生郡役所∥編 蒲生郡役所 1922年 S-2140-2 p81-89、p244あとの図版
- 8 改訂 近江國坂田郡志 第2巻 坂田郡教育会∥編 名著出版 1971年 S-2160-2 p143-154
- 9 戦国大名系譜人名事典 西国編 山本大∥編 小和田哲男∥編 新人物往来社 1986年 S-2800-2 p139-145、p148-153
- 10 近江源氏 第2巻 佐々木氏の系譜 田中政三∥著 弘文堂書店 1981年 S-2800-2 p277、428-429、439、518、567
- 11 郷土歴史人物事典滋賀 渡辺守順∥著 第一法規 1979年 S-2800- 79 p27
- 12 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p206
- 13 国宝・重要文化財大全 1 絵画 上巻 古墳壁画 仏画 大和絵 肖像画 第二図書編集部∥編集 毎日新聞社 1997年 2B-7091-1 p630
- 14 重要文化財 9 絵画 3 毎日新聞社 1974年 2B-7091-9 p131
- 15 佐々木京極氏と近江清瀧寺 西村清雄∥著 山口光秀∥監修 サンライズ出版 2015.10 S-2862- 15 p51、107、116
- 16 京極道誉 渡辺守順∥著 新人物往来社 1990年 S-2860- 90 p11、173
- 17 南北朝内乱と大津 大津市歴史博物館∥編集 大津市歴史博物館 2002年 SB-2411- 02 p13
- 18 佐々木道誉 林屋辰三郎∥著 平凡社 1995年 S-2860- 95 p42、p172
- 19 佐々木導誉 森茂暁∥著 吉川弘文館 1994年 S-2860- 94 口絵
- 20 近江源氏と沙沙貴神社 滋賀県立安土城考古博物館∥編集 滋賀県立安土城考古博物館 2002年 SB-2400- 02 p32-33
- 21 肖像選集 日本歴史学会∥編 吉川弘文館 1962年 2-281*-ニ p84-85
- 22 戦国時代の近江・京都 六角氏だってすごかった 滋賀県立安土城考古博物館∥編集 滋賀県立安土城考古博物館 2022年4月 SB-2440- 22 p57
- 23 日本肖像大事典 上巻 あ-こ 日本図書センター 1997年 RB-2810-1 京極なし
- 24 日本肖像大事典 中巻 さ-は 日本図書センター 1997年 RB-2810-2 佐々木なし
- 25 東浅井郡志 第1巻 黒田惟信∥編 名著出版 1971年 S-2160-1 京極氏 なし
- 26 日本の美術 №8 至文堂 1966年 P 肖像画の特集 京極六角なし
- 27 六角定頼 村井祐樹∥著 ミネルヴァ書房 2019.5 S-2840- 19 表紙・口絵に肖像画があるが現代のもの
- 28 観音寺城と佐々木六角 滋賀県立安土城考古博物館∥編集 滋賀県立安土城考古博物館 1995年 SB-2440- 95 六角氏 なし
- 29 戦国期六角氏権力と地域社会 新谷和之∥著 思文閣出版 2018.5 S-2440- 18 六角氏 なし
- 30 佐々木六角氏の系譜 佐々木哲∥著 思文閣出版 2006年 S-2400- 06 六角氏 なし
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- 調査種別
- 文献紹介
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- 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000335165