レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年09月20日
- 登録日時
- 2022/07/30 16:25
- 更新日時
- 2022/08/19 17:09
- 管理番号
- 00000377
- 質問
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解決
芥川龍之介が、明治41(1908)年7月、中学4年生16歳の時に書いた「日誌」の全文が見たい。友人と青梅街道を歩いて、山梨県の丹波山、塩山へ至り、さらに甲府、長野県の上諏訪、浅間、軽井沢を旅したことが記されているもの。
- 回答
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ご質問の「日誌」は当館所蔵の「暑中休暇日誌」。当館・閲覧室の画像情報システムで、全文カラー写真で閲覧可能。
また、『芥川龍之介資料集』図版2(山梨県立文学館発行)の43「暑中休暇日誌」P.623~629の項目に掲載があり、モノクロで資料の写真が見られる。
翻刻資料としては、『芥川龍之介未定稿集』(葛巻義敏編 岩波書店)の「丹波山・上諏訪・浅間行」の項目P.246~262が上記資料に該当する。
なお、『芥川龍之介未定稿集』は、国立国会図書館デジタルコレクション(図書館・個人送信)でも閲覧することができる。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1673568/133 (丹波山・上諏訪・淺間行 /0133コマ目~)
- 回答プロセス
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(1)芥川龍之介に関する事典類を調査
◆『芥川龍之介全作品事典』(勉誠出版 2000)
:「日誌」の項がある。全集未収録で、原本は当館で所蔵。
活字版の初出は『芥川龍之介未定稿集』(岩波書店 1968)で「丹波山・上諏訪・浅間行 明治四十一年夏休み「日誌」」とタイトルを変えて収録されていると解説があった。
また、『芥川龍之介資料集』(山梨県立文学館 1993)では、「暑中休暇日誌」として写真版で紹介しているとある。
◆『芥川龍之介事典 増訂版』(明治書院 2001)
:「日誌」では立項されていないが、年譜に日程と作品名「「丹波山・上諏訪・浅間行」明治四一年夏休み「日誌」」の記述あり。
◆『芥川龍之介新辞典』(翰林書房 2003)
:P.379「旅」の項に解説あり。『芥川龍之介未定稿集』『芥川龍之介資料集』を紹介している。
◆『芥川龍之介大事典』(勉誠出版 2002)
:P.241「日誌」で立項。「日誌」という言葉を含む題目のものは二つあり、一つは小学校時代のもの、もう一つが旧制中学時代のもの。
→上記資料から、お探しの資料は、当館所蔵の「暑中休暇日誌」で、『芥川龍之介資料集』に写真版が収録されており、翻刻されたものは「丹波山・上諏訪・浅間行 明治四十一年夏休み「日誌」」というタイトルで『芥川龍之介未定稿集』に収録されていることが分かった。
(2)当館蔵書検索システムで『芥川龍之介資料集』『芥川龍之介未定稿集』を検索
→所蔵あり。該当箇所、内容を確認。
(3)当館蔵書検索システムで「暑中休暇日誌」を検索
→デジタル化しており、閲覧室の画像情報システムで全文カラーで閲覧可能。
(4)当館作成資料で他に収録資料がないか調査
→過去の展覧会図録『芥川龍之介展』『山梨の文学』『山梨の文学―21世紀へ―』に一部分のみ写真あり。また、館報9号に一部分掲載。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日記.書簡.紀行 (915 10版)
- 日本文学 (910 10版)
- 参考資料
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山梨県立文学館/編 , 山梨県立文学館. 芥川龍之介資料集 図版 2. 山梨県立文学館, 1993.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005797729-00 (P.623~629) -
葛巻義敏 編 , 芥川龍之介未定稿集. 岩波書店, 1968.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I000252031-00 (P.246~262)
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山梨県立文学館/編 , 山梨県立文学館. 芥川龍之介資料集 図版 2. 山梨県立文学館, 1993.
- キーワード
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- 芥川龍之介
- 日記
- 夏休み
- 旅行
- 暑中休暇日誌
- 丹波山・上諏訪・浅間行 明治四十一年夏休み「日誌」
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000319355