レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/10/17
- 登録日時
- 2012/12/17 02:00
- 更新日時
- 2012/12/17 02:00
- 管理番号
- 滋2012-0097
- 質問
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解決
中世の馬借(ばしゃく)とはどのような人々だったのでしょうか。特に近江坂本の馬借が起こした一揆の概要を知りたい。
- 回答
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『日本史広辞典』によりますと、「中世~近世、馬の背に荷物を乗せて運搬した運送業者。(中略)鎌倉時代以降に発達した。越前国敦賀、若狭国小浜、近江国大津・坂本、山城国淀・山崎・木津、大和国八木など水陸交通の接点や街道沿いの地を拠点とし、船で運ばれてきた物資を京都・奈良へ搬入した。」とあります。近江坂本の馬借一揆の概要については、『滋賀県百科事典』によりますと、「坂本の馬借が蜂起したことが確認できるもっとも古い例は、1379年(康暦元)円明坊というものが設置した関所のことについて彼らが抗議し、祇園社におしかけた事件である。これ以降、坂本の馬借は、1418年(応永25)やはり円明坊の新関設置に抗議し、祇園社におしかけており、1426年(応永33)には北野社の公文所禅能による?業の独占に反対し、日吉祭に参向した内侍車を抑留するという事件を起こしている。(中略)ただ、1433年(永享5)に始まる山門の騒乱において、彼らが延暦寺(山門)の先兵として、幕府軍とよくたたかっていることに典型的にみられるように、坂本の馬借は延暦寺の支配下にあり、しばしば同寺の重要な軍事力ともなっていた。1441年(嘉吉元)のいわゆる嘉吉の土一揆のきっかけとなった、近江守護六角満綱の延暦寺領の横領に抗議し、坂本の馬借が満綱の京都宿所へおしかけた事件なども、その典型的な例の一つといえる。(後略)(下坂 守)」とあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 陸運.道路運輸 (685 8版)
- 参考資料
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- 1 日本史広辞典 日本史広辞典編集委員会∥編 山川出版社 1997年 R-2100-ニ p.1741
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2 国史大辞典 11 にた-ひ 国史大辞典編集委員会∥編 吉川弘文館 1990年 R-2100-11 p.541-542 -
3 日本史大事典 第5巻 と?ふ 平凡社 1993年 RB-2100-5 p.790-791 -
4 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.315,569 -
5 新修大津市史 第2巻 中世 林屋辰三郎∥(ほか)編 大津市役所 1979年 S-2111-2 p.305-323 -
6 図説滋賀県の歴史 木村至宏∥責任編集 河出書房新社 1987年 S-2100- 87 p.148-153
- キーワード
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- 馬借
- 馬借一揆
- 坂本
- 大津
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 2110049-3202(湖南市立図書館提供)
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 小中学生
- 登録番号
- 1000115874