レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/06/02
- 登録日時
- 2012/07/20 02:03
- 更新日時
- 2012/07/20 02:03
- 管理番号
- 滋2011-1716
- 質問
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解決
「月をなど待たれのみすと」で始まる近江を詠んだ和歌の全文、歌の意味、作者とその略歴、収録されている歌集名を知りたい。
- 回答
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『近江百人一首』に、和歌の全文は「月をなど待たれのみすと思ひけむげに山の端(は)は出(い)でうかりけり」で、歌の意味は「今まで月をどうして山の端から出渋るのが待たれてならないとばかり恨んでいたのだろうか。月が山から出るのをためらっていたのももっともで、なるほどほんに私もあに時の月のようにこの三井寺の山を出るのが名残惜しいことだ。」であると記されています。また同資料には、作者は「藤原範兼」で、略歴は「平安朝末期、二条院の頃の歌壇の有力歌人。嘉承二(一一〇七)-長寛三(一一六五)、五九歳。諸官を経て刑部卿となり従三位。岡崎三位と呼ばれた。のち出家。当時の著名歌人源頼政は従兄弟に当り、また歌人俊恵(しゅんえ)法師・殷富門院大輔(いんぶいんのたいふ)らとも親交があり、歌合にしばしば出席し、自邸でも歌合や歌会を催した。「和歌童蒙抄」「五代集歌枕」などの著があり、歌学者としても知られていた。その著「後六々撰」は藤原公任の「三十六人撰」にならって、和泉式部をはじめ三十六人の歌を選んだ秀歌撰である。千載集以下に二〇首入集。」とあります。収録されている歌集は「新古今和歌集 巻十六」と記されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 8版)
- 参考資料
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- 1 近江百人一首 滋賀県文化振興事業団∥編集 滋賀県教育委員会 1993年 S-9100- 93 p.38
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2 近江百人一首を歩く 畑裕子∥著 サンライズ印刷出版部 1994年 S-9100- 94 p.24 -
3 校注歌枕大観 近江編 森本茂∥編著 大学堂書店 1984年 S-9100- 84 p.303
- キーワード
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- 和歌
- 藤原範兼
- 新古今和歌集
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000109160