レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/09/30
- 登録日時
- 2012/03/03 02:03
- 更新日時
- 2013/03/11 00:30
- 管理番号
- 滋2011-1457
- 質問
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解決
善水寺木造薬師如来・梵天・帝釈天像の概要を知りたい。
- 回答
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善水寺は湖南市岩根にあります。『滋賀県百科事典』によりますと、概要は「この薬師像は、胎内に納入されていた結縁交名から、正暦4年(993)の造立が知られ、日本彫刻史上きわめて重要な作例となっている。像高102.5cm。像は、檜一材で体幹部を彫成し、背面に背刳をほどこす。右手は片、臂、手首で矧ぎ、左手は手首をさしこむ。膝部は横一材をよせる。その作風は、頭部に肉髻部と地髪部の境を明瞭につくらず、丸い面相のなかに三日月型の目をきざみ、体?において腹部に二条線を刻し、衣文線のところどころに茶杓形の先の曲がったものをもちいる。以上のような作風は京都六波羅蜜寺の薬師如来坐像と非常にちかく、10世紀末においてこのような作風の像が造像されていたことが知られるのである。梵天は、ヒノキの一材から頭体幹部を彫成し、長方形に背刳をほどこす。像高162.8cm。帝釈天は頭体の左右に竪木二材をよせ、左下?部は袖をふくめて一材を寄せるという構造をもつ。161.7cm。(中略)この二像は薬師と同期の作と考えられるから、10世紀末の時点において帝釈天の構造より、すでに寄木造的な手法が認められることになるのである。(中略)重要文化財。(井上一稔)」とあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏像 (718 8版)
- 参考資料
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- 1 滋賀県百科事典 滋賀県百科事典刊行会∥編 大和書房 1984年 S-0300- 84 p.446
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2 近江文化財全集 上巻 近江史跡会∥編集 近江史跡会 1974年 SB-7000-1 -
3 仏像レファレンス事典 日外アソシエーツ株式会社∥編 日外アソシエーツ 2009年 R-7180-ニ
- キーワード
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- 善水寺
- 重要文化財
- 仏像
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000102821