レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年10月30日
- 登録日時
- 2008/10/30 15:56
- 更新日時
- 2008/11/04 17:00
- 管理番号
- NIER2008130
- 質問
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解決
以下の5人について、小学校で使用していた教科書(読本・地理)が知りたい。
いずれも、1909年生まれ、1916年尋常小学校入学。
1)大岡昇平 渋谷尋常小学校(1915年入学?現区立渋谷小学校) 1919大向小学校転入 (東京)
2)太宰治 金木第一尋常小学校 (青森)
3)中島敦 奈良県郡山男子尋常小学校 1918年静岡県浜松尋常小学校転入 1920年朝鮮・龍山小学校 (奈良→静岡→朝鮮)
4)埴谷雄高 台湾・橋仔頭尋常小学校 (台湾)
5)松本清張 下関青莪尋常小学校 1917年小倉市天神島小学校 (山口→福岡)
- 回答
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5人とも同じ教科書を使用しています。
■国語
尋常小学読本(第2期国定教科書 ハタタコ) (資料1)
*ただし、秋季始業・複式編成学校の場合は、それぞれ専用の教科書になります。
■地理
尋常小学地理書(第2期国定教科書) (資料2)
- 回答プロセス
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1)日本国内の国定教科書の使用状況を調査
・教科書の編纂・発行等教科書制度の変遷に関する調査研究(資料3)
各年度の使用教科書一覧あり
=>大正5・6年に1年生の場合は、読本・地理とも第2期国定教科書
*ただし、読本については、秋季始業と複式編成学校用に別教科書がある。
*読本については1期が始まるときと、2期と3期の間で、地域によって使用教科書が異なっている。
今回の5名に関しては、すべて2期の教科書を使用していた時期。
・各期国定読本と学習者の生年との関係(資料4)
入学年度から使用読本教科書を確認したところ、やはり第2期
2)植民地における日本人教育について調査
外国と植民地における日本人児童生徒の教育(資料5)
「植民地における児童生徒は基本的に内地と同じ教科書を使用」(朝鮮:農業書、台湾:理科は現地用の教科書を使用)
=>読本・地理については、内地と同様第2期教科書を使用していたことがわかる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 教育史.事情 (372)
- 教育課程.学習指導.教科別教育 (375)
- 参考資料
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1.
尋常小学読本 / 文部省著 1910 -
2.
尋常小学地理書 / 文部省著 1919 -
3.
教科書の編纂・発行等教科書制度の変遷に関する調査研究 : 平成7年度~平成8年度科学研究費補助金(基盤研究B(1))研究成果報告書 / 研究代表者 中村紀久二.
[教科書センター], 1997.【当館請求記号】375.9||288 -
4.
国定読本用語総覧 / 国立国語研究所編. 12 総集編. -- 国立国語研究所, 1985. 【当館請求記号】375.9||192||12 -
5.
小島勝「外国と植民地における日本人児童生徒の教育」(植民地教育史年報1(1988.10) p.91-111)【当館請求記号】ZJ||631
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1.
- キーワード
-
- 国定教科書
- 使用時期
- 国語
- 地理
- 植民地
- 日本人学校
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000048621