レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/10/01
- 登録日時
- 2021/11/06 00:30
- 更新日時
- 2021/11/06 00:30
- 管理番号
- 滋2021-0013
- 質問
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解決
昭和23年7月24日に旧伊香郡塩津村(現長浜市西浅井町)一帯をおそった水害の実態について知りたい。
- 回答
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『近江伊香郡志』下巻第8節(初版昭和28年刊)には、余呉川周辺にかつて多くの洪水調節池が存在したが、埋立たため水害が多発するようになったことが書かれています。被害の大きかったものが列挙されており、その中に「昭和二三 七、二四 堤防欠潰 九七 浸水反別 六○三 浸水戸数 五○一 関係町村 片岡、余呉、木之本、伊香具、七郷、古保利、朝日」とあります。また、余呉川改良工事に関する章に、「昭和二十三年七月二十四日の大洪水に際しては(略)隧道崩落し、国費百六捨萬圓を以て復旧」との記述がみられます。
同書第14節(「災害概要」)も参照しましたが、昭和23年の水害についての記載は確認できませんでした。
『新旭町誌』第1編第3章には、昭和23年の水害について、「洪水により十八川堤決壊」との記述がみられます。
『滋賀縣年鑑』の昭和23年木ノ本の観測所データを参照すると、7月24日に154.5mmの降水量を記録し、これが一年を通して最大一日降水量でもあることがわかります。今津でも同様に、7月24日に130.0mmを記録し、年間の最大一日降水量となっています。大津、彦根の7月の最大一日降水量はそれぞれ7月20日35.5mm、7月23日54.5mmであり、湖北地方の降水量の多さが窺われます。
『琵琶湖』に収録されている水害史10(昭和40年代の毎日新聞連載記事の複写)には、昭和23年湖北地方に台風による被害があったことが書かれていますが、水害については記述がありませんでした。
滋賀県立公文書館のホームページ上で資料検索を行うと、昭和24年8月4日作成「 風水害等の災害による被害状況について」という歴史公文書が確認できます。
(https://archives.pref.shiga.lg.jp/index.php/2020-03-16-07-11-55 2021年10月17日確認)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 社会福祉 (369 8版)
- 参考資料
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- 1 近江伊香郡志 下巻 伊香郡郷土史編纂会∥編 名著出版 1972年 S-2170-3 p.34、40
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2 新旭町誌 新旭町誌編さん委員会∥編集 新旭町役場 1985年 S-2117- 85 p.65 -
3 滋賀縣年鑑 1949 京都印書館 1949年 5-0500-49 p.23 -
4 琵琶湖 滋賀県立図書館[製作] S-2980 -
5 近江伊香郡志 上巻 伊香郡郷土史編纂会∥編 名著出版 1972年 S-2170-1 -
6 近江伊香郡志 中巻 伊香郡郷土史編纂会∥編 名著出版 1972年 S-2170-2 -
7 琵琶湖の治水利水に関する報告 滋賀県総務部企画課∥編集 滋賀県 1960年 5-6080- 60 -
8 余呉町誌 通史編 上巻 余呉町誌編さん委員会∥編集 余呉町役場 1991年 5-2173-1 -
9 余呉町誌 通史編 下巻 余呉町誌編さん委員会∥編集 余呉町役場 1995年 S-2173-2 -
10 長浜市史 第8巻 年表・便覧 長浜市史編さん委員会∥編集 長浜市役所 2004年 S-2161-8 -
11 高島町史 高島町役場∥編 高島町役場 1983年 S-2116- 83 -
12 今津町史 第3巻 近代・現代 今津町史編集委員会∥編集 今津町 2001年 S-2113-3 -
13 今津町史 第4巻 資料 今津町史編集委員会∥編集 今津町 2003年 S-2113-4 -
14 マキノ町誌 マキノ町誌編さん委員会∥編 マキノ町 1987年 S-2112- 87 -
15 朽木村志 橋本鉄男∥編 朽木村教育委員会 1974年 S-2114- 74 -
16 安曇川町史 安曇川町史編集委員会∥編 安曇川町役場 1984年 S-2115- 84 -
17 滋賀県気象年報 昭和9年('34)-14年('39),42年('67)-49年('74),51年('76)-平成12年('00) 彦根地方気象台 P -
18 朝日新聞データベース「聞蔵」 滋賀版 昭和23年7月24日~31日
- キーワード
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- 伊香郡塩津村
- 長浜市西浅井町
- 水害
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000307216