レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年02月21日
- 登録日時
- 2012/02/21 17:32
- 更新日時
- 2014/01/14 10:54
- 管理番号
- NIER201190
- 質問
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旧制度の小学校(尋常小学校)の入学時期が秋(九月)から四月に変更されたのはいつか。
- 回答
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文部省の省令によって明確に定められたのは、明治33(1900)年、『小学校令』の改定による。
【追記】
実際に全国の小学校に一斉に4月始期が採用されたのは、明治25(1892)年4月から。
*佐藤秀夫「学年始期の統一化過程--学校接続条件の史的考察」による(参考資料3)
- 回答プロセス
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●大正時代ではなかっただろうか、との質問者からの情報があったので、
「9月入学 大正」等のキーワードでインターネット検索し、小学校が4月入学になったのは明治33年、との情報を得る。
↓
●『学制百年史』にて明治33年の「小学校令の改正」について調査
P.316「義務就学規定の明確化と授業料の廃止」で以下の記述があった。
「児童満六歳ニ達シタル翌月ヨリ満十四歳ニ至ル八箇年」
「学齢児童ノ学齢ニ達シタル月以降ニ於ケル最初ノ学年ノ始ヲ以テ就学ノ始期トシ・・・」
つまり、尋常小学校の学齢=「児童が満6歳になって最初の学年のはじめを就学の時期とする」
また、小学校令施行規則で
学年=「4月1日に始まり3月31日に終わる」と規定(P.318)
明治33年の小学校令改正と施行規則で、
小学校は「年度の初め」=「4月」に入学する と規程されたことがわかった。
また、「(4月始まりを)文部省が省令によって明確に定めたのは小学校についてはこれが最初」との文言があったことから、
明治33年を小学校の4月入学始まりの年と特定し、回答した。
【追記】
追加で実際の4月始期制採用は、明治25年のようだか、根拠はあるか?
という質問を受けたので、再度調査。
佐藤秀夫氏の論文(参考資料3)によれば、
「4月始期制は、1892(明治25)年4月から、第二次小学校令の全面施行の期を同じくして、全国の小学校において一律に採用された。」
*上記について明文化された通牒等は不明
通牒等の根拠が見つからなかったため、上記論文を紹介した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 教育史.事情 (372)
- 参考資料
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1)学制百年史 記述編
文部省編 帝国地方行政学会, 1972
【請求記号】372.1||126||[1] -
2)教科教育百年史 資料編
生江義男[ほか]編 ; 奥田真丈監修建帛社, 1985
【請求記号】375.02||2||[1] (教育令、教育令施行規則の全文が掲載されている) -
3)佐藤秀夫「学年始期の統一化過程--学校接続条件の史的考察」
国立教育研究所紀要 (117), p29-37, 1990
【当館請求記号】370.5||3||117
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1)学制百年史 記述編
- キーワード
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- 秋入学
- 明治時代の学校制度
- 教育政策
- 明治期
- 4月入学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000102074