レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/11/12
- 登録日時
- 2019/11/20 00:30
- 更新日時
- 2023/07/11 10:24
- 管理番号
- 牛久-1550
- 質問
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解決
中国に昔からある交易路で宋か明の時代に海上のシルクロードとしてインドを経由し、ヨーロッパまでの航海をした。その航路図と船の名前が知りたい。
- 回答
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明朝中国は、1405年~1433年にかけて鄭和(ていわ)を提督に据え大航海を行なった。その「鄭和の遠征」の航海図と、船の名前を下記の資料で紹介。
・『地図の世界史大図鑑』(ジェリー・ブロットン/河出書房新社/2015.11)航海図は p134~137にあり。船名はp137にあり。
・『鄭和の南海大遠征』(宮崎正勝/中央公論社/1997.7)航海図は p111、p120、p126、p149にあり。船名はp97にあり。
- 回答プロセス
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1. 宋か明の時代の航路ということなので、NDC「222」(中国-歴史)の棚をブラウジングし、次の資料にあたる。
(1)『中国の歴史』(山本英史/河出書房新社/2010.10)
→p134~160宋元の時代には航路の資料なし。p161~188明の時代にP172,173に「鄭和の遠征」の記載あり。航路図、船の名前はなし。
2. (1)に明の時代の航海である「鄭和の遠征」の記載があったので、「鄭和の遠征」ではないかと考え、航路図のあるものを探す。
(2)『わかりやすい中国の歴史』(小島晋治監訳/明石書店/2000.11)
→p.83~p.86に鄭和の航海と航路図あり。船名はなし。
(3)『中国の歴史と社会』(課程教材研究所綜合文科課程教材研究開発中心編著/明石書店/2009.9)
→p.215鄭和の大航海の航路図あり。船名なし。
(4)『中国歴史地図』(朴漢済/平凡社/2009.1)
→ p134,135に鄭和の大航海と航路図の記載あり。船名はなし。
3. 利用者に(1)~(4)の資料を紹介。「鄭和の遠征」だと判断する。
4. フリーワード「鄭和(ていわ)」で自館所蔵検索し、10件ヒット。次の資料にあたる。
(5)『地図の世界史大図鑑』(ジェリー・ブロットン/河出書房新社/2015.11)
→p134~137に鄭和航海図あり。1431~1433年の最後の航海を描いたもので、過去の遠征のデータもあり。中国語の海図。
→p137に船名は、「宝船(ほうせん)」とあり。最大のものは全長100m以上。マスト9本、甲板4ヵ所の木造船は史上最大級。
(6)『鄭和の南海大遠征』(宮崎正勝/中央公論社/1997.7)
→ 鄭和の大航海について書かれたもの。p97~106に艦船についての記載あり。船名は「宝船」とあり。p111に鄭和艦隊の第1回航海図あり。p120に第3回航海図あり。p126に第4回航海図あり。p149に第7回航海図あり。
(7)『人物中国の歴史 8(落日の大帝国)』(集英社/1982.1)
→p159~185鄭和の記載あり。p174に航海図あり。船名はなし。
5. (5)(6)より、船名は「宝船(ほうせん)」と判明。
→鄭和の航海図と船名が両方わかる資料として、(5)(6)を紹介。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国 (222 10版)
- 地球.天文地理学 (448 10版)
- 参考資料
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- B10229481 わかりやすい中国の歴史 小島晋治/監訳 明石書店 2000.11 222.01 9784750313429
- B10035348 鄭和の南海大遠征 宮崎正勝/著 中央公論社 1997.7 222.058 9784121013712
- B10673246 地図の世界史大図鑑 ジェリー・ブロットン/著 河出書房新社 2015.11 448.9 978-4-309-22630-9
- B10589557 中国歴史地図 朴漢済/編著 平凡社 2009.1 222.01 978-4-582-41107-2
- B10292358 人物中国の歴史 8(落日の大帝国) 集英社 1982.1 222.01
- B10596053 中国の歴史と社会 課程教材研究所綜合文科課程教材研究開発中心/編著 明石書店 2009.9 222.01 978-4-7503-3013-6
- キーワード
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- 航海図
- 鄭和
- 明
- 海上貿易
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000265463