レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/07/21
- 登録日時
- 2011/01/17 02:00
- 更新日時
- 2011/10/19 09:32
- 管理番号
- 6000000142
- 質問
-
解決
恐竜の「ステノニコサウルス」と「トロオドン」の名称は、どちらが正式名称なのか知りたい。
- 回答
-
当館所蔵の【資料1】より、「トロオドン・フォルモスス」が正式名称である。
その理由として、【資料1】p77に、1856年にジョーゼフ・ライディはある恐竜の歯にトロオドン・フォルモススという名前をつけたが、1932年に、チャールズ・スターンバーグが、ある恐竜の断片的な骨格にステノニコサウルス・イネクアリスという名前をつけた。1960年代以降になり、トロオドンと名づけられた歯と、ステノニコサウルスと名づけられた断片とが、同じ種のものであることが明らかなり、前者の方が76年も前に命名されていたため、先取権を持ち、この鳥に似た小型の恐竜はトロオドン・フォルモススと呼ぶのが正しいことになったとの記述がある。
<2011/10/18追記>
資料2:(「ステノニコサウルス」については書かれていないが)「トロオドンは、1856年に記載されたが、そのタイプ標本は歯冠1個にすぎず、長年その正体は不明のまま鳥盤類のステゴケラスと混同されていた。これが小型獣脚類であるこが明らかにされたのは1987年になってからのことである」との記述あり。
資料3:トロオドンについて、「最初は、ステノニコサウルスと名づけられた頭骨と骨格の資料がトロオドンのものだとされていた」との記述あり。
- 回答プロセス
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古生物の参考資料(457)を中心に、内容を調査。
<参考として>
〔Wikipedia:トロオドン〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%AA%E3%83%89%E3%83%B3(最終確認2011/10/18)
以下は、調査済み資料。
・『新恐竜 進化し続けた恐竜たちの世界』 (ダイヤモンド社,2005.7)
・『恐竜学 進化と絶滅の謎』 (丸善,2006.7)
・『恐竜野外博物館』 (朝倉書店,2006.1)
・『古生物学事典』 (朝倉書店,1991)
・『古生物百科事典』 (朝倉書店,1982)
- 事前調査事項
- NDC
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- 古生物学.化石 (457 8版)
- 参考資料
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【資料1】 『恐竜大百科事典』 James O.Farlow/[編] M.K.Brett‐Surman/[編],朝倉書店,2001.2 ※貸出禁止資料
(p76~77「模式標本,先取権,異名,有効性」 R457.8/キ01/
) - 【資料2】 『恐竜の世界 恐竜発掘の歴史から、恐竜研究の最前線まで』 金子 隆一/監修,新星出版社,2010.7 (p58~59「ユーマニラプトラ」 457.8/キ10/)
- 【資料3】 『生物の進化大図鑑』 マイケル・J.ベントン/[ほか]監修 小畠 郁生/日本語版総監修,河出書房新社,2010 ※貸出禁止資料 (p330~331「トロオドン」 R457.0/セ10/ )
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【資料1】 『恐竜大百科事典』 James O.Farlow/[編] M.K.Brett‐Surman/[編],朝倉書店,2001.2 ※貸出禁止資料
(p76~77「模式標本,先取権,異名,有効性」 R457.8/キ01/
- キーワード
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- 恐竜
- トロオドン(Troodon)
- ステノニコサウルス
- 先取権
- 獣脚類
- 白亜紀後期
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000076596