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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
岐阜県図書館 (2110001)管理番号
(Control number)
岐県図-2114
事例作成日
(Creation date)
2014年02月08日登録日時
(Registration date)
2015年03月30日 11時42分更新日時
(Last update)
2015年04月01日 17時15分
質問
(Question)
①雛祭りにお供えされる「からすみ」とは何か?
②高級珍味とは関係はあるのか?
 (ある場合は具体的な内容が知りたいです。)
③お菓子のからすみ?の形は?
 (珍味と同じ?それとも違う形?)
④お菓子のからすみの成り立ちは?形の由来は?
⑤そもそもなぜ雛祭りにからすみ?
⑥いつごろから始まった文化?
⑦なぜこの地方だけからすみをお供えする?
⑧雛祭りとからすみの関係性を表す資料(絵巻物・歴史的な書物など)はあるか?
⑨お供えしている状態が実際に見れる場所はあるのか?
回答
(Answer)
 ①~⑥、⑨については以下がありました。ただし⑨については、お供え物をしていますが、からすみではないようです。
 ⑦については残念ながら記述が見つかりませんでした。
 ⑧については、①と⑥でご紹介している新聞記事によると、文献などは無いようです。

※以下にご紹介する資料のうち、タイトルの前に○印があるものは貸出できます(お近くの図書館を通じてご利用になれます)。
 ×印は貸出はできませんが、当館内で閲覧・複写は可能です。


■①について■(からすみとは)

以下の資料に「ういろに似たむし菓子」とありましたが、②以降でご紹介する資料にも材料や作り方とともに記述があります。
×『岐阜県百科事典 上巻』岐阜県百科事典制作委員会編 岐阜日日新聞刊 1968年発行
 からすみ(p339)



■②について■(珍味のからすみとの関係)

以下の新聞記事に、②のほか、③~⑥、⑧の内容も含む以下の記述がありました。

「からすみのルーツ確立」(岐阜新聞2007年3月3日p25 「ぎふ広域トピックス」の「東濃」欄)
中津川菓子組合が、からすみのルーツに関する市内に残る説をまとめたことを報じる記事です。
---(引用始め)--------------------------
中津川菓子組合(堀井弘之組合長)が、郷土の和菓子「からすみ」のルーツをひな祭りに合わせた子宝を願うお菓子-との見解をまとめた。裏付けとなる文献はないが、今後は、ひな合祭りに合わせてPRしていく。
(中略)
江戸時代に子宝の象徴として縁起物とされていた珍味の「からすみ」にちなみ、米粉と黒糖を蒸して成型。「日本一になるよう」富士さんを模した山型になったとしている。
---(引用終わり)------------------------



■③について■(形状)

【切って器に盛り付けた状態の写真】

恵那市観光協会ウェブサイト「え~な恵那」
http://www.kankou-ena.jp/ena100/gourmet/ena076/
(ホーム > えな100選 > えな食 > からすみ)
※②と④に関係する記述もあります。

岐阜県庁ウェブサイト
http://www.pref.gifu.lg.jp/kenko-fukushi/kenko-iryo/shokuiku/shokuseikatsu/tono/168.html
(トップ > 健康・福祉 > 健康・医療 > 食育 > 食生活・レシピ > 東濃地域 > からすみ)


【切る前の、販売している状態の写真】

農山漁村の郷土料理百選
http://www.rdpc.or.jp/kyoudoryouri100/ryouri/21.html
(トップ > 郷土料理百選とは > 中部 > 岐阜 > 013からすみ)

中津川市観光協会
http://n-kanko.jp/nakatsugawabrand/ninteikashi.html
(トップ > なブランド認定委員会推奨品 菓子等、食品加工品)
※2種類のからすみが紹介されています。


他のご紹介する資料にも、写真や富士山の型に入れて蒸す等の記述がありますのでご確認ください。

なお、以下の資料によると、上記のウェブサイトに掲載されている写真とは異なる形の場合もあるようです。

○『ゴーゴー恵那を車でいこう』恵那市観光協会編・刊 発行年不明
 「特産品」のページ「からすみ」
 写真には上記のウェブサイトで紹介されている形のほか、棒状にしたものをねじった形のものも写っています。

「子供用には串団子にしたり、花型に抜いたりすると喜んで食べる」との記述
×『東濃の味』恵那地区農業婦人クラブ連絡協議会刊 1975年発行
 からすみ(p10-11)
 本書は婦人クラブの活動として、食に関するくらしの知恵やわざ、風習を集めてまとめたものです。
 「からすみ」の項も、地区内各地のクラブ員から寄せられた、複数の作り方が掲載されています。
 上記の記述は明智町(現・恵那市)のクラブ員からの提供とあります。

「富士山の様な形(カラスミの形はカラスミを作る時の型の形によって異なる)」との記述
×『山岡町の民俗』中京大学郷土研究会編・刊 1979年発行
 第8章 食 第4節 特別の日の食事 (5)年中行事と食物 節句(p159)
(現・恵那市)

形の整え方として「竹皮の上にのせて形を作る。型に入れることもある」との記述
×『矢作ダム水没地区民俗資料報告書』岐阜県教育委員会編・刊 1967年発行
 2 衣・食・住 (2)食生活 年中行事の食事 節句〔からすみ〕 (p11)
(旧串原村の矢作ダム水没地区に関する調査。現・恵那市)



■④、⑤について■(成り立ち・形の由来、雛祭りにお供えする理由)

④については諸説あるようです。③でご紹介した恵那市観光協会ウェブサイトもご確認ください。
⑤については、なぜ雛祭りなのかは判然としませんが、子どもの健康などを祈るためであったようです。

○『岐阜の味ふるさと料理』岐阜県食生活改善連絡協議会刊 1989年発行
 米を中心とした料理 からすみ(p20)
---(引用始め)--------------------------
もともと唐の墨から語源が出ているようです。唐の墨は練って棒状にして陽に干し、中程にみぞを入れてかわきやすくしたようです。昔から4月3日のひな祭りにはおひな様に供えるお菓子として作り、近所の子供達に配って子供の健康と成長、幸福を祈りました。 昔は、黒ざとうかざらめ位で色が黒くカラスにも似ていたといわれ”カラスミ”ともいわれたとされます。
---(引用終わり)------------------------

○『ふる里の味ぎふ』岐阜県農政部農業技術課編・刊 1977年発行
 東濃の味 からすみ (p98)
---(引用始め)--------------------------
昔からひな祭りには必ずどの家でも作ってお供えした。この日、部落の子供たちは隊を組んで袋をもち「おひなさん、みせとくれー」と家々をまわった。これを「がんどうち」といった。子供たちの袋の中には、部落中のからすみが入っており、おかげで母親たちはそれぞれちがった味を賞味できた。
---(引用終わり)------------------------

○『ふるさと恵那の味』恵那の味伝承会刊 発行年不明
 からすみ(基本)(p3-4)
---(引用始め)--------------------------
この東濃地方では”からすみ”といえば、米の粉の中に甘味料を入れて練り、蒸した菓子のことを指す。また、名前の由来としては、中国製の良質な墨(唐墨:からすみ)に形が似ていることから、”からすみ”といわれるようになったとの、諸説もある。
---(引用終わり)------------------------
 
○『聞き書岐阜の食事』日本の食生活全集岐阜編集委員会編 農山漁村文化協会刊 1990年発行
 恵那平坦<東野>の食 Ⅱ基本食の加工と料理 2 米 (3)米の粉利用のもちや菓子-からすみなど からすみ(p123)
 「東濃地方(岐阜県東南部)独特のもので、三月のお節句のお菓子として何十本もつくる。」とあります。
 恵那山間<串原>の食 Ⅰ四季の暮らしと食事 2 春 (2)ひな祭りのからすみ、春祭りの巻きずし-晴れ食・行事食(p148)
 「からすみは、米の粉を練って蒸し、富士山の型に入れて抜いたもので、子どもの成長と幸福を祈ってつくる。」とあります。



■⑥について■(始まった時期)

以下のような、⑧についてもふれている新聞記事がありました。

「からすみ 東濃のひな祭りを彩る」(朝日新聞1997年2月27日p20 「味で知るぎふ」)
---(引用始め)--------------------------
中津川菓子組合の松葉育男さん(49)に、起源などをたずねた。「文献などになく、その質問が一番困る。鎌倉、いや江戸時代からだ、など説はいろいろあるが、確かではない」
---(引用終わり)------------------------

このほか、上記の①でご紹介した『岐阜県百科事典 上巻』の「からすみ」の項には「材料が米の粉であるため、からすみの由来も相当古い。」とありました。
②でご紹介した新聞記事もご確認ください。



■⑨について■(お供えしている様子)

当県の職員によるブログ中に、4年ほど前の記事ですが、恵那市岩村町の雛祭りを伝えるものがありました。
からすみではないようですが、「あしざわや」の写真を見ると何かお供えされているようです。
http://plaza.rakuten.co.jp/machi21gifu/diary/201002250001/

『春の中津川』(中津川観光案内所)や③でご紹介した『ゴーゴー恵那を車でいこう』を調べましたが、雛人形を飾って公開している店舗や住居の情報はありませんでした。



以上のほか『恵那市史』などの市町村史や、各市町村内の特定の地域に関する歴史をまとめた図書でも、年中行事や食生活の項に記述があることもあるようです。

 ※現在の中津川市、恵那市に合併した自治体は以下のとおりです。
  中津川市(平成17年合併)中津川市、坂下町、川上村、加子母村、付知町、福岡町、蛭川村、長野県山口村
  恵那市(平成16年合併)恵那市、岩村町、山岡町、明智町、串原村、上矢作町

 ※『恵那市史』の場合、『通史編第3巻2生活・民俗・信仰』(恵那市史編纂委員会編 恵那市刊 1991年発行)の巻に若干の記述がありましたが、由来等についてはふれていませんでした。
 第10章 年中行事と人の一生 第1節 年中行事 3 春の行事 (3)雛祭り (p212-216)
 第11章 くらしの様子 第2節 食 がんどうち (p410)


【調査済み資料等】
以下の資料には、作り方またはひな祭りにつくられるお菓子である旨の記述がありますが、由来等のお尋ねに関しては特に記述がありませんでした。

○『ぎふ観光と食文化』丸山幸太郎著 岐阜県先人顕彰研究会刊 2002年発行
 第2章 伝統文化味わいの東美濃 恵那のごちそう ひな祭りのつぼ汁・からすみ (p41-42)

○『ぎふのお母ちゃんの味』岐阜県農林水産局和食文化振興チーム刊 2004年発行
 からすみ(p9)

×『県境を越えて 第3集』長野県史刊行会民俗編編集委員会編・刊 1982年発行
 第6章 岐阜県恵那郡上矢作町横道・小笹原・島 8 年中行事 2 春から夏 (4)ヒナマツリ (p182)
(上矢作町は現・恵那市)

×『蛭川のくらしとならわし』蛭川村文化財審議会編 蛭川村教育委員会刊 1983年発行
 年中行事 桃の節句(節供) (p22-23)
(現・中津川市)
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
団体
登録番号
(Registration number)
1000170127解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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