レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年07月17日
- 登録日時
- 2021/08/14 12:28
- 更新日時
- 2022/04/23 17:50
- 管理番号
- 吹-60-2021-001
- 質問
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解決
家族写真の裏面に「九六の祝い」と書かれていた。九十六歳または九十七歳の年に年祝いはあるか。
- 回答
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ご家族は愛媛出身とのことなので、下記の干支の祝いが該当すると思われる。
『日本民俗研究大系 第4巻』(日本民俗研究大系編集委員会/編 国学院大学 1983)p274の「厄年と年祝い」(佐々木勝/著)に「愛媛県の怒和島(ぬわじま)では正月三ガ日に、その年の干支にあたる者だけが身祝いをするという。」とあり。
- 回答プロセス
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「年祝い」について下記資料に記載があったが、九十六歳または九十七歳に該当する言葉の記載はなかった。
(1)『日本民俗大辞典 下』(福田アジオ/[ほか]編 吉川弘文館 2000.4)p210
「特定の年齢に際してこれを祝うこと。特に長寿の祝いを指すことが多い。(中略)七十歳の古稀(こき)、七十七歳の喜寿(きじゅ)、八十八歳の米寿(べいじゅ)、さらに九十歳の卒寿(そつじゅ)、九十九歳の白寿(はくじゅ)、百歳の百祝い、百八歳の茶寿(ちゃじゅ)などがある。」
(1)の参考文献として下記の資料が掲載されており、確認したところ回答の記述を見つけた。
(2)『日本民俗研究大系 第4巻』(日本民俗研究大系編集委員会/編 国学院大学 1983)p274「厄年と年祝い」(佐々木勝/著)
また「96 97 年祝い」のキーワードでインターネット検索し、沖縄の風習「カジマヤー」を見つけた。
以下資料で意味を確認した。
(3)『日本民俗大辞典 上』(福田アジオ/[ほか]編 吉川弘文館 1999.10)p346カジマヤーの項目
「カジマヤー 沖縄の九十七歳の祝い。自分の十二支に当たる年をウマリドゥシ(生まれ年)といい、トゥシビーと呼ばれる生年祝いを行う。数え年九十七歳のトゥシビー祝いをカジマヤーという。旧暦の九月七日に行う。」
愛媛県と沖縄県で、九十六歳または数え年九十七歳に干支の祝いを行うことを質問者に伝えると、ご家族は愛媛県出身とのことだった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380 10版)
- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 10版)
- 参考資料
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国学院大学日本民俗研究大系編集委員会/編 , 国学院大学日本民俗研究大系編集委員会. 日本民俗研究大系 第4巻. 国学院大学, 1983.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I015689719-00 -
福田アジオ [ほか]編 , 福田, アジオ, 1941-. 日本民俗大辞典 上. 吉川弘文館, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002839592-00 , ISBN 4642013326 -
福田アジオ [ほか]編 , 福田, アジオ, 1941-. 日本民俗大辞典 下. 吉川弘文館, 2000.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002910351-00 , ISBN 4642013334
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国学院大学日本民俗研究大系編集委員会/編 , 国学院大学日本民俗研究大系編集委員会. 日本民俗研究大系 第4巻. 国学院大学, 1983.
- キーワード
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- 年祝い
- 愛媛県(えひめけん)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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以下資料には記載がなかった。
『日本民俗学大系 4』(大間知篤三/[ほか]編集 平凡社 1985.4)
『日本の民俗 38 愛媛』(野口光敏/著 第一法規 1973.12)
『日本の民俗 5 人生の歴史』(牧田茂/著 河出書房新社 1976.1)
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000303177