レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/01/23
- 登録日時
- 2021/03/31 00:30
- 更新日時
- 2021/03/31 15:51
- 管理番号
- 所沢柳瀬-2020-012
- 質問
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解決
妖精は鐘の音が嫌いと聞いたが、そのことについて記載してある本が読みたい。
- 回答
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下記の資料に記載があります。
〇『図説妖精百科事典』 アンナ・フランクリン/著 東洋書林 2004年
〇『世界の妖精・妖怪事典』 キャロル・ローズ/著 原書房 2014年
〇『妖精学大全』 井村君江/著 東京書籍 2008年
〇『妖精の国への誘い』 ロッドウェイ/著 福武書店 1991年
〇『妖精事典』 キャサリン・ブリッグズ/編著 富山房 1992年
〇『イギリス・妖精めぐり』 井村君江/著 同文書院 1993年
〇『妖精の教科書』 スカイ・アレクサンダー/著 原書房 2020年
- 回答プロセス
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1.『ロンドン橋でひろった夢』の中の「みずうみの鐘」の内容確認
△『ロンドン橋でひろった夢』 藤城清治/影絵 香山多佳子/お話 暮しの手帖社 1984年
p.88 「みずうみの鐘」に「妖精たちは、大きな鐘がカーンカーンとなると、こわくて岸に出ることもできず、毎日、湖の底でふるえているばかりでした。」等の記載があります。
2.所蔵資料内容確認
〇『図説妖精百科事典』 アンナ・フランクリン/著 東洋書林 2004年
p.554 「妖精除け」の項目に「ベルは妖精を怖がらせる」と記載があります。
p.450 「ベル」の項目に「妖精を恐がらせ追い払うものとして知られている。教会の鐘の響きは、ドイツからトロル、ドワーフ、妖精を追い払った(後略)」と記載があります。
〇『世界の妖精・妖怪事典』 キャロル・ローズ/著 原書房 2014年
上記内容から「トロル」も検索
p.256 「トロール」の項目に「この超自然存在は、本来は北欧神話に登場する精霊(中略)彼らは騒音を嫌うので、教会の鐘の音が聞こえる場所からは逃げ去った(後略)」と記載があります。
〇『妖精学大全』 井村君江/著 東京書籍 2008年
p.180 「妖精除け」の項目に「(前略)教会の鐘(後略)」と記載があります。
〇『妖精の国への誘い』 ロッドウェイ/著 福武書店 1991年
p.48 「トロール」の項目の訳注1に「(前略)教会の鐘の音は、トロールを追い払うといわれている。」と記載があります。
p.104 「妖精から身を守るお呪い」の項目の訳注2「身を守る手段」に「教会の鐘も妖精を追い払う力が強い。」と記載があります。
〇『妖精事典』 キャサリン・ブリッグズ/編著 富山房 1992年
p.65-66 「鐘、鈴 Bells」の項目に下記の記載があります。
「(前略)人間による、妖精除けならびに他の悪霊除けとしての使われ方である。教会の鐘、屋根の樋についた怪獣の形の雨水の落とし口、夜明けの象徴である雄鶏をかたどった風見の三つは、ひろく悪魔に対する三つの魔除けと考えられていた。妖精も、教会の鐘の音には不快を感じていた。ジェイベズ・アライズ(1787-1856)の記している挿話で、妖精が「眠れない、横にもなれない、インクベロー教会のチンガランが高くぶらさがっていて」と嘆く話は、教会の鐘を妖精が嫌うことを記した多数の記録のうちで、最も古いものである。」と記載があります。
〇『イギリス・妖精めぐり』 井村君江/著 同文書院 1993年
p.33 「11 妖精の見つけ方・避け方」の項目に「教会の鐘の音や口笛、また上着を裏返しに着ることも妖精除けになります」と記載があります。
△『世界カリヨン紀行』 アンドレ・レア/[ほか]著 新潮社 1994年
p.59-60 「ローマ帝国とその周辺の鐘」の項目に下記の記載があります。
「西洋の古代の鐘の役割は(略)魔除けの役割である。」「鐘は怒れる精霊や力から逃れるために、礼拝で身につけるお守りとしての役割も多くもっていた。」との記載があります。
△『鐘の本』 パウル・ザルトーリ/[著] 八坂書房 2019年
p.86 「第Ⅴ章 魔除けの鐘」に「鐘は悪魔を、巨人や小びとを、魔法使いや魔女、害虫や野獣たちを退散させる。」と記載があります。
△『シンボルの謎バイブル』 マドンナ・ゴーディング/著 ガイアブックス 2009年
p.163 「鐘」の項目に「鐘は神への忠誠を心に刻むと同時に、悪魔を追い払い、人間の心から邪悪なものを追い出す。」と記載があります。
△『ピーター・パンと妖精の国』 井村君江/著 求竜堂 1990年
p.115「妖精のいたずらやタタリから身を守るには・・・・・・」に「妖精の嫌いなもの(略)鈴(略)を身近に置いておくこと。」と記載があります。
△『図説西洋護符大全』 L.クリス=レッテンベック/著 八坂書房 2014年
p.332、333 「目玉―心臓―鐘」の項目に「鐘」について、「悪霊や自然災害を警告し、それらに襲われた時には助けとなり救援を呼ぶ。」「鐘は悪霊を払うのに役立ち、我を救いたまえと神々を呼び出した。」と記載があります。
p.461 図版762 「ハプスブルク家の子供の魔術的装備。フアン・パントーハ・デ・ラ・クルス(1551-1608)作のフェリペ皇子肖像画(1594)、ウィーン美術史美術館、所蔵番号3268」の肖像画の解説として、「魔除けの小さな鐘」と記載があります。
△『フェアリー』 ブライアン・フラウド/絵・文 グラフィック社 2014年
p.76「妖精から身を守るには」の項目に「鈴」と記載があります。
△『中世の音・近世の音』 笹本正治/[著] 講談社 2008年
p.23 「今でも牛や羊に鈴をつけますが、それも災難よけの護符なのです。」と記載があります。
3..記載のなかった資料
×『妖精Who's who』 キャサリン・ブリッグズ/著 井村君江/訳 他 筑摩書房 1990年
×『妖精の時代』 キャサリン・ブリッグズ/著 石井美樹子/訳 他 筑摩書房 2002年
×『妖精辞典』 篠崎砂美/監修 ソニー・マガジンズ 2000年
×『妖精図鑑』 ピエール・デュボア/著 文渓堂 2001年
×『妖精図鑑』 エミリー・ホーキンス/著 河出書房新社 2020年
×『妖精大図鑑』 平林知子/文・絵 国土社 2013年
×『妖精の国の扉』 井村君江/著 東洋書林 2001年
×『妖精』 百々佑利子/監修 グラフィック社 2013年
×『世界お守り大全』 デズモンド・モリス/著 東洋書林 2001年
×『創作者のためのファンタジー世界事典』 幻想世界探究倶楽部/編 学研プラス 2018年
4.埼玉県内所蔵資料確認
〇『妖精の教科書』 スカイ・アレクサンダー/著 原書房 2020年 埼玉県立図書館含む複数館所蔵あり。
p.63「第4章 妖精と人間のかかわり」の項目に妖精と距離を置く対策として、「教会の鐘を鳴らす。」と記載があります。
△『音の風景』 A・コルバン/著 藤原書店 1997年 埼玉県立図書館含む複数館所蔵あり。
p.138 「ところでこの悪魔は鐘の音が大嫌いなのだ」と記載があります。
p.140 「ペリグーのサン・テチエンヌ教会のために一八六三年に鋳造された大鐘には、『われは悪魔を追い払う』という銘文が刻まれている」と記載があります。
- 事前調査事項
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『ロンドン橋でひろった夢』 香山多佳子/お話 暮しの手帖社 1984年の中の「みずうみの鐘」という話の中に、そのようなことが書いてあった。
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 参考資料
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- 図説妖精百科事典 アンナ・フランクリン/著 東洋書林 2004.3 388.033 4-88721-636-X
- 世界の妖精・妖怪事典 キャロル・ローズ/著 原書房 2014.8 388.033 978-4-562-05088-8
- 妖精学大全 井村君江/著 東京書籍 2008.8 388.3 978-4-487-79193-4
- 妖精の国への誘い ロッドウェイ/著 福武書店 1991.10 388 4-8288-3221-1
- 妖精事典 キャサリン・ブリッグズ/編著 富山房 1992.9 388.3 4-572-00093-X
- イギリス・妖精めぐり 井村君江/著 同文書院 1993.5 388.33 4-8103-7137-9
- 妖精の教科書 スカイ・アレクサンダー/著 原書房 2020.2 388 978-4-562-05716-0
- キーワード
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- 妖精
- 鐘
- 教会
- 妖精除け
- 魔除け
- ベル
- トロール
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000295991