レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/07/18
- 登録日時
- 2022/07/14 00:30
- 更新日時
- 2022/07/14 10:17
- 管理番号
- 所沢本-2022-012
- 質問
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解決
所沢のうどんの歴史などについて知りたい。
- 回答
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以下の資料に記載があります。
○『ところざわ手打うどん焼だんごMAP』 所沢市観光協会事務局(所沢市役所商工労政課内) 2009年
○『ところざわ百選』 所沢市観光協会 2009年
〇『所沢市史 民俗』 所沢市史編さん委員会/編 所沢市 1989年
〇『ところざわ歴史物語』 所沢市教育委員会/編 所沢市教育委員会 2020年
〇『郷土所沢市の民俗回顧』 下田佐重/著 スズキ印刷所 1967年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認(検索キーワード:「うどん」)
○『ところざわ手打うどん焼だんごMAP』 所沢市観光協会事務局(所沢市役所商工労政課内) 2009年
マップ右下の端に「~知っていますか? 所沢うどんの特徴~」の項あり。
「所沢には『かて(糧)うどん』が昔からあるんです。『かてうどん』とは、主に、季節の野菜をさっとゆでて水を切ったもの(“かて”)が器に盛られ、うどんと一緒に出てくるもので、つけ汁につけていただきます。(後略)」との記載あり。
背面に「~手打うどんの由来~」の項あり。
「かつて所沢地域は、稲作に適さない土地柄であったため、稲の代わりに麦やサツマイモが多く作られており、この麦を使った手打ちうどんが地域食として親しまれてきました。所沢のうどんの食べ方は、主につけ麺で、水にさらしたうどんをだしがきいた醤油味の汁につけていただきます。(中略)今でも、ここ所沢には盆や正月、結婚式など人が集まる特別な日に、うどんの出されている地域があります。」との記載あり。
○『ところざわ百選』 所沢市観光協会 2009年
p12 「91 手打うどん」の項あり。
「所沢地域は火山灰土の耕地で水田がほとんどなく、代わりに麦が多く作られ、古くから手打うどんが食されていた。季節の野菜をさっとゆでた「かて(糧)」を、うどんと一緒につけ汁につけて食する「かてうどん」が所沢地域の特徴。」と記載あり。
2.後日調査の追加事項
〇『所沢市史 民俗』 所沢市史編さん委員会/編 所沢市 1989年
p464-465 「第7章食べ物」「第3節ハレの食事」に「うどん」の項あり。つくり方の記載はあるが歴史はない。
〇『ところざわ歴史物語』 所沢市教育委員会/編 所沢市教育委員会 2020年
p160「5.衣食住」の項あり。
「ハレの食事、つまり儀礼食には、餅や赤飯をはじめ小麦粉で作るうどんやゆでまんじゅうがある。うどんは盆正月など物日と呼ばれる特別な日の昼食によく食べられた。」と記載あり。
〇『郷土所沢市の民俗回顧』 下田佐重/著 スズキ印刷所 1967年
p10 「惣菜」の項あり。
「古くより饂飩が重んじられ、物日や人寄せの場合のご馳走に用い、婚礼の宴席にも最後の本膳は饂飩の地方が多かった。村の××講日待、××神社日待などの会食も多くこれを使われた。」と記載あり。
△『埼玉生活文化史シリーズ 2』 埼玉県立文化会館/編集 真珠書院 1968年
p24 「粉食」の項あり。
「奈良朝以降、明らかに大陸から伝えられたものに麦縄(索餅)と餛飩がある。麦縄はその字の示す通り現在のうどんのようなものである。」と記載あり。
p30 「新しい食物」の項あり。
「中世以降、日本の食生活に大きな影響を与えたものに禅宗がある。(中略)初期の禅僧は身を持するのに厳格で俗生活との妥協を排した。こうして工夫されたのが、いわゆる精進料理で、豆腐、羊羹、饅頭、素麺など、後世、人々に広く用いられるようになったものが、先ず禅寺でつくられるようになったのである。」と記載あり。
△『新編埼玉県史 別編1』 埼玉県/編 埼玉県 1988年
p261 「一普段の食事 (二)代用食」に「うどん」の項があるが、所沢に関する記載はない。
△『さいたまの味』 埼玉県農林部食品流通課/編集 埼玉県県政情報資料室 1981年
p1「手打ちうどん」、p9「うどんのかて」の項目があるが、いずれも加須市(旧騎西町)の事例。
△『いまに伝える農家のモノ・人の生活館』 大舘勝治/著 柏書房 2004年
p150「小麦を食べる①」に、「ハレのうどん」「日常のうどん」また、手間がかからない「ツミッコ(すいとん)」の項がある。
△『日本の食生活全集 11』 農山漁村文化協会 1992年
p133 「入間台地の食 Ⅱ基本食の加工と料理」に「手打ちうどん」の項あり。
「うどんは、正月、祭り、お盆さまなどのもの日や晴れの日につくる食べものである。うどんが上手に打てないと嫁のもらい手がない、といわれるほどである。」と記載あり。
△『武蔵野の落ち葉は生きている』 いるま野農業協同組合/編 家の光協会 2002年
p62「手打ちうどんはごちそう」の項あり。
「昔は今と違って、結婚式もお葬式も、みんな自宅で開かれました。大勢のお客様の料理を用意するのはたいへんです。(中略)煮る、焼く、盛り付けるのは女性の仕事。野菜を洗ったり、うどんを打つのは男性の仕事でした。」と記載あり。
3.記載がなかった資料
×『民俗からの発想』 大舘勝治/著 幹書房 2000年
×『所沢の民俗』 所沢市教育委員会編 所沢市教育委員 1973年
×『所沢のくらし』 斉藤 修治/執筆 1979年
×『スゴい!埼玉うどん王国宣言!!』 永谷晶久/著 大空出版 2019年
×『そば・うどんの本埼玉』 中島久雄/[ほか]編集委員 幹書房 2001年
×『埼玉の民俗』 埼玉県教育委員会 編 埼玉県教育委員会 1966年
×『民俗の原風景』 大舘勝治/著 朝日新聞出版サービス(制作) 2001年
×『日本めん食文化の一三〇〇年』 奥村彪生/著 農山漁村文化協会 2014年
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 9版)
- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 9版)
- 産業史.事情.物産誌 (602 9版)
- 参考資料
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- ところざわ手打うどん焼だんごMAP 所沢市観光協会事務局(所沢市役所商工労政課内) 2009.3 602.134
- ところざわ百選 所沢市観光協会 2009 291.34
- 所沢市史 民俗 所沢市史編さん委員会/編 所沢市 1989 213.4
- ところざわ歴史物語 所沢市教育委員会/編 所沢市教育委員会 2020.11 213.4
- 郷土所沢市の民俗回顧 下田佐重/著 スズキ印刷所 1967.7 382
- キーワード
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- うどん
- かてうどん
- 所沢市
- 麦
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 小学生
- 登録番号
- 1000318769