レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年11月13日
- 登録日時
- 2021/03/19 11:51
- 更新日時
- 2021/05/12 15:32
- 管理番号
- 京歴-578
- 質問
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解決
明治30(1897)年11月11日に、関西鉄道の上野駅(現、伊賀上野駅)から加茂駅までが開通したが、その際に笠置駅も同時に開業したことを著した文献はあるか。
- 回答
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『笠置町と笠置山 : その歴史と文化』(①)の笠置の年表p.135には、笠置のできごととして「1897(明治30)年11月 関西鉄道の上野~加茂間が開通し笠置駅が開設営業をはじめる。」との記述があるが、日付までは書かれていない。
『日本国有鉄道百年史, 4』(②)の「第5 関西鉄道」p.462に「・・・[明治]30年10月には上野・加茂間16マイル26チェーン(26.3キロメートル)が竣工し、この間に島ケ原・大河原・笠置の3駅を開設、11月11日開通した。」との説明がある。
『日本国有鉄道百年史, 索引・便覧』(③)の停車場一覧p.315には、「笠置 明30.11.11」と書かれているが、日付に係る凡例はない。加茂駅も「加茂 明30.11.11」と書かれていた。
『京都滋賀鉄道の歴史』(④)のp.112に、「やがて1897年1月なかばに柘植―上野(現、伊賀上野)間が開業を見た。それに引き続き・・・京都府東南部の山地から木津川の峡谷を抜けて加茂までの路線約26キロメートル余の建設工事が、ほぼ一年近くの年月を費やして竣成、その区間に島ヶ原(三重県阿山郡)・大河原・笠置・加茂(以上、京都府相楽郡)の4駅を設置して、同年11月11日に運輸営業が開始されたのである。」とあり。
- 回答プロセス
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笠置町について書かれた『笠置町と笠置山 : その歴史と文化』(①)と笠置町の属する相楽郡に関する『私たちの相楽郡』(②)を確認した。①には、年表内で、年・月までは記載があったが、②には笠置駅に関する記載は無かった。
『京都府百年の年表, 7 建設・交通・通信編』(⑤)の明治30年のページや『京都日出新聞』(⑥)の明治30年11月9日から11月15日までを確認したが見当たらなかった。
『日本国有鉄道百年史, 索引・便覧』(③)の停車場一覧を確認するとともに、本編を確認したところ、『日本国有鉄道百年史, 4』(②)に記載があった。
京都の鉄道の歴史について書かれた『京都滋賀鉄道の歴史』(④)を確認した。
- 事前調査事項
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『南山城の鉄道100年 : 特別展』(⑦)には橋梁工事中の写真は掲載されているが、駅開業の情報についての記載はない。
- NDC
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- 鉄道運輸 (686)
- 参考資料
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- ①『笠置町と笠置山 : その歴史と文化』笠置町教育委員会編集 笠置町教育委員会 1990 (当館請求記号:K283||216.2||Ka71||)
- ②『日本国有鉄道百年史, 4』日本国有鉄道[編] 日本国有鉄道 1972 (当館請求記号:CM||686.21||N71||4)
- ③『日本国有鉄道百年史, 索引・便覧』日本国有鉄道[編] 日本国有鉄道 1974 (当館請求記号:CM||686.21||N71||)
- ④『京都滋賀鉄道の歴史』田中真人著,宇田正著,西藤二郎著 京都新聞社 1998 (当館請求記号:K0||686.216||Ta84||)
- ⑤『京都府百年の年表, 7 建設・交通・通信編』京都府立総合資料館編集 京都府 1970 (当館請求記号:K0||216.206||Ky6||7)
- ⑥『京都日出新聞, マイクロフィルム版』日出新聞社編 日出新聞社 1897 (当館請求記号:マ||キヨウ||K)
- ⑦『南山城の鉄道100年 : 特別展』京都府立山城郷土資料館編 京都府立山城郷土資料館 1998 (当館請求記号:K28||686.216||Ky6||)
- キーワード
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- 関西鉄道
- 笠置駅
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000295404