レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/04/28
- 登録日時
- 2015/11/29 00:30
- 更新日時
- 2015/12/01 18:26
- 管理番号
- 0000001257
- 質問
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解決
鹿島郡瀧尾村字板井田の深野井宅で毎年秋に発生する奇病について、明治43年10月13日頃の新聞記事を探しています。(明治43年10月下旬~同年11月上旬~中旬の北陸新聞だと推察されます)
- 回答
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北國新聞 明治23年11月19日 第3面に「天下の大奇病」という見出しで掲載ありました。
「6年前よりの一大不思議 患者7名 1名遂に死す 鹿島郡瀧尾村字井田53部45番地農澤野井栄助(59)は去38年11月始めて世にも不思議なる病気に罹りたるが爾来其の長男勇助(33)、勇助妻ハツ(25)、勇助長男善二(2さい)の3人及び栄助の娘2人も之に罹り来り本年も前記4名共に目下此の奇病に悩みつ丶あり其の状況を左に詳記す。
▲一般の症状 長男勇助及其妻ハツ共に本年10月13日奇病を発したり其状況は炎症性激痛を感じ昼夜水に患部を浸して漸く苦痛を凌ぎ最も甚だしきは午後4時より同7時迄の間にして其の苦悶の状見るに忍びず四肢及身体を振るはして煩悶するも食欲には関係なく又体温も昇騰することなきを常とす(後略)」とあり、
以下「病名は不明」「其妹ためなる者も家に在りしときは毎年本病に罹りたるも他へ嫁して以来健全にして更に徴候なし」
「栄助は38年頃宅前に井(※原文ママ)のありしを埋め立て丶土蔵を建設せり。其の時始めて本病に罹りしかば井(※原文ママ)の祟なりと信じ目下井戸再掘中と云ふ。」と
症状、原因などについて2段にわたり記述がありました。
- 回答プロセス
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奇病発生の北陸新聞の明治43年10月13日~11月15日までを確認するが、掲載なし。
「Cinii」(http://ci.nii.ac.jp/)で楠田利一郎の医学論文を探したところ、「紅肢痛ニ就テ」があり、「(北國紙上ノ奇病ノ記事ヲ見て出張、村田医師ノ好意ニヨリ実験スル)とあり。
北國紙=北國新聞の可能性が高く、北國新聞を明治43年10月13日から確認したところ、11月19日に記事があった。
※平成27年4月28日確認
- 事前調査事項
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新聞に掲載された奇病の記事を見た金沢医専の医学生楠田利一郎が、同年11月23日に患家に往診し、医学文献になっています。(ドクササコという毒きのこ原因でしたが、それに気付かないで発表しています。)
- NDC
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- 植物学 (47 9版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000184583