レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/2/21
- 登録日時
- 2022/01/31 17:44
- 更新日時
- 2022/06/27 11:49
- 管理番号
- R00-325
- 質問
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イギリスの音楽の教科書を見たい。
- 回答
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イギリスでは教科書の国定・検定・認定の制度がなく、教科書の発行主体は民間の発行者。また、教科書の採択・選定などは自由で使用義務もない。
したがって、教科書のタイトルや出版社名がわからないと所蔵を調査することができないが、本調査で判明した教科書の中で『Sound & Silence』は日本語訳を所蔵。他にもCiNiiBooksで検索すると、所蔵している図書館があった。
なお、国立音楽大学附属図書館のOPACではイギリスの音楽教科書を検索することができ、32件ヒットした。(2022/2/21現在)
- 回答プロセス
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1.OPACの音楽書分類 760.7「音楽全般(事典、エッセイ、音楽出版社、音楽ホール、留学ガイド、音楽鑑賞法など)>研究法. 指導法. 音楽教育. リトミック. コンクール. 留学ガイド. 音楽大学等」を選び、「イギリス」「England」「世界」などのキーワードで絞り込み。
下記の資料がヒットした。
『音楽科カリキュラムと授業実践の国際比較 : 日本、カナダ、韓国、アメリカ、ドイツ、イギリスをめぐって』
p.154-184 「第6章イギリス イングランドのカリキュラムと授業実践」
ただし、具体的な教科書名の記載はない。
文末の注に文献あり。
2.CiNii Articles 検索。下記の論文がヒット。
「音楽科の創作活動に関する考察 イギリスの音楽科教科書"All kind of music"の分析をとおして」
この論文は所蔵している。
とり上げられている教科書 "All kind of music" は、イギリスの中等段階の生徒のために1976年~1979年にかけてJ・ペインターが編纂した教科書という説明がある。(John Paynter, Oxford University Press出版)
この教科書は本学図書館では所蔵していないが、国立音楽大学附属図書館で所蔵している。
論文内で、他に何点かの教科書があげられている。その中のPaynter "Sound & Silence" は、日本語訳を所蔵している。(『原点からの創造的音楽学習』)
3.レファレンス事例を検索。関連する2件あり。
①「イギリスの音楽教科書の所蔵はあるか。また、イギリスの音楽教育カリキュラムについての資料を探している。」(国立教育政策研究所教育図書館作成) https://www.nier.go.jp/kiso/kyouka/PDF/report_15.pdf (2022/1/31確認)
・教科書研究センター教科書図書館が紹介されていたので検索。
https://textbook-rc.or.jp/library_jp/ (2022/1/31確認)
所蔵:「Make music fun」(Schofield & Sims)、「Play time」(Longman)、「Music Together」(longman)など。
・音楽教育カリキュラムの参考資料としてあげられた論文。
「音楽のカリキュラムの改善に関する研究:諸外国の動向」(国立教育政策研究所、2003)
https://www.nier.go.jp/kiso/kyouka/PDF/report_15.pdf (2022/1/31確認)
この参考文献には、音楽を他教科との関わりの中で教える教科書として「Explore Music through」シリーズ等が紹介されている。
「Explore Music through」シリーズは本学図書館では所蔵していないが、CiNiiBooksで検索すると国内で3館が所蔵している。
②「イギリスの高校で使われている歴史の教科書はどのようなものか」(神奈川大学図書館作成)
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000069115 (2022/1/31確認)
・イギリスの教科書制度に関する邦語文献あり。
「諸外国における教科書制度及び教科書事情に関する調査研究報告書」(教科書研究センター)についてサイトで確認。
https://textbook-rc.or.jp/kaigaihoukoku/ (2022/1/31確認)
イングランドの表があり、下記のことがわかった。
https://textbook-rc.or.jp/wp-content/uploads/2020/10/70ad1f7cc8c9421346a9f9f2388f44eb.pdf
・教科書の定義がないこと
・教科書発行主体は民間の発行者であること
・自由発行であること(国定、検定、認定などの制度がないこと)
・採択・選定などは自由で、学校(教師)が選定すること。
・教科書の使用義務がないこと。 など
4.国立音楽大学附属図書館の展示資料「世界の音楽教科書」(展示期間:2012年4月30日~6月8日)
国立音楽大学附属図書館のサイトで見ることができる。
イギリスの教科書として「Explore Music through」が取り上げられている。また、国立音楽大学附属図書館OPACで外国の音楽教科書を調べる方法も掲載されている。
https://www.lib.kunitachi.ac.jp/tenji/2012/tenji1205.pdf (2022/1/21確認)
5.イギリスの音楽教育カリキュラムの最新情報については、下記のサイト。
https://www.gov.uk/government/publications/national-curriculum-in-england-music-programmes-of-study (2022/1/31確認)
- 事前調査事項
- NDC
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- 音楽の一般理論.音楽学 (761 9版)
- 参考資料
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- 音楽科カリキュラムと授業実践の国際比較 : 日本、カナダ、韓国、アメリカ、ドイツ、イギリスをめぐって. 日本学校音楽教育実践学会編. 音楽之友社, 2012. (WS02-520)
- "音楽科の創作活動に関する考察 イギリスの音楽科教科書"All kind of music"の分析をとおして". 西山マナミ. 武蔵野音楽大学研究紀要. 1986, 18, p.157-176. (ZA18-134 雑誌)
- 原点からの創造的音楽学習. ペインター, ジョンほか. 山本文茂[ほか]訳. 音楽之友社, 1982, (音楽の語るもの, [1]). (U02-896)
- キーワード
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- イギリス イングランド
- 音楽教育
- 教科書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000311437