レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20210909
- 登録日時
- 2022/02/16 00:30
- 更新日時
- 2022/02/16 00:30
- 管理番号
- 0400002053
- 質問
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解決
「越後屋玉三郎」という人物について。
「越後屋玉三郎は1843(天保14)年新発田(しばた)藩の生まれで,江戸・横浜・シンガポール・インドを経てイギリスに渡り,イギリスでカジノ「TAMASABUROU」を経営した。儲けたお金は窮民への救済に使っていた。また,「パチンコ玉三郎」各店舗に越後屋玉三郎の銅像がある。」とインターネットのどこかのサイトに書いてあったが,本当かどうか知りたい。また,越後屋玉三郎の来歴を知りたい。
- 回答
-
越後屋玉三郎が新発田藩の生まれとのことで,新潟県出身の人物について記載された資料や,イギリスでカジノを経営したとの情報から賭博の歴史やイギリスに関する資料を調べたが,越後屋玉三郎についての記載は確認できなかった。
パチンコ店「パチンコ玉三郎」を経営している株式会社エム・アイ・ディ ジャパンに問い合わせたところ,下記の回答があった。
【株式会社エム・アイ・ディ ジャパンからの回答】
・越後屋玉三郎は創作した人物である。
・モデルとなった人物はいない。
・かつて新潟市中央区本町にパチンコ店を開店した際,お客を呼び込むため「テーマパチンコ」と銘打ち越後屋玉三郎を創作した。
・開店当時の社長が,自身がなりたい人生,歩みたい人生を思い描いて創作した人物が越後屋玉三郎である。
・以前,『越後屋玉三郎列伝』という越後屋玉三郎の生涯とパチンコ用語を記載した小冊子を作成し,店舗で配っていた。
以上のことから,越後屋玉三郎という人物は創作であり,実在しないということが分かった。
また,後日株式会社エム・アイ・ディジャパンより『越後屋玉三郎列伝』を寄贈いただいた。
【確認したが記載がなかった資料】
(1)越後屋玉三郎という人物について
・『新潟県立図書館 郷土人物/雑誌記事索引』で「越後屋玉三郎」で検索するも,ヒットせず。
https://opac.pref-lib.niigata.niigata.jp/jz/opac/search-detail.do?lang=ja(インターネット情報は2021年9月10日確認)
・『名前から引く人名辞典 [1] 新訂増補』(日外アソシエーツ株式会社 2002)
・『明治大正人物事典 2』(日外アソシエーツ株式会社 2011)
・『幕末明治海外渡航者総覧 第1巻』(柏書房 1992)
・『越佐人物誌 上巻』(野島出版 1972)
・『新潟県人物・人材情報リスト 2021第1巻』(日外アソシエーツ株式会社 2020)
(2)カジノについて
・『賭博 ものと人間の文化史 40‐1』(増川 宏一著 法政大学出版局 1980)
・『賭博2 ものと人間の文化史 40‐2』(増川 宏一著 法政大学出版局 1982)
→19世紀のイギリスの賭博について記載あり。著名なギャンブラーが掲載されているが越後屋玉三郎の名前はない。
・『賭博3 ものと人間の文化史 40‐3』(増川 宏一著 法政大学出版局 1983)
・『ギャンブルの社会学』(世界思想社 1997)
・『生活文化のイギリス史 紅茶からギャンブルまで』(同文舘出版 1996)
・『英国文化の世紀 4』(研究社出版 1996)
・『イギリス文化事典』(大修館書店 2003)
・『イギリス文化事典』(丸善出版 2014)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
-
- 越後屋玉三郎
- パチンコ
- スロット
- カジノ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 一般利用者
- 登録番号
- 1000312174