レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年12月22日
- 登録日時
- 2023/01/14 12:39
- 更新日時
- 2023/02/14 10:05
- 管理番号
- 名古屋市東2022-006
- 質問
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未解決
名古屋市西区にある西ハサバ交差点の名前の由来を知りたい。
- 回答
-
諸説あります。
1.「川と川の間が狭いという『はざま』がなまった」説
2.「機織りの『機場(はたば)』がなまった」説
3.「稲架(はさ)」のある場所としての「稲架場(はさば)」とする説
- 回答プロセス
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地図で場所を確認したところ、西区上名古屋、西区城北町、北区西志賀町、北区金城の交差点であることがわかりました。
『なごやの町名』には次の記述がありました。
p.219 上名古屋一~四丁目
「当地は庄内川から引いた江川用水が流れていたため、水田に適した土地であった。また水利が良いので、江戸時代から染め物を行うようになる。明治になって繊維工業の発達に伴いこの地域の染め物と一体になってメリヤス工場が多く建てられた。」
p.224 城北町
「昭和四〇年代までは、江戸期から続いた染め物を干す光景が見られた」
インターネットで「ハサバ」を検索してみたところ、WEBLIO辞書でハサバを含む見出し語でヒットした「田幡」(https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E7%94%B0%E5%B9%A1_%E5%9C%B0%E7%90%86#cite_note-%E4%B8%AD%E6%97%A5-8【2023年2月5日確認】)の文章内に上記の3説が紹介されていました。
中日新聞データベースで「ハサバ」を検索してみたところ、2008年6月23日朝刊市民版の記事がヒットしました。上記の3説が紹介されていました。
『広辞苑 第7版』「はさば」なし。「はさ(稲架)」(新潟・富山・福井・岐阜などで)稲掛け。稲架(とうか)とありました。
『日本国語大辞典』「はさ(稲架)」農家で、木や竹を組み、刈り取った稲をかけて乾燥させる設備とあり、方言の紹介で「はさば」「はせば」「はざば」等の語句と地域名の記述がありました。「⑦はざば 稲を刈って積み重ねたもの。稲むら。 愛知県西春日井郡」
「はざ(間)」はざま(狭間)に同じ。「はざま(狭間)」物と物との間のせまいところとありました。
『西区の歴史』(愛知県郷土資料刊行会)などには記述が見当たらず、どの用語が当地の地名由来になったかはわかりませんでした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中部地方 (215)
- 参考資料
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名古屋市. なごやの町名. 名古屋市計画局, 1992.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002219807-00 -
日本大辞典刊行会 編 , 日本大辞典刊行会. 日本国語大辞典 第10巻 しな-しよそ. 小学館, 1984.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I107199022-00 , ISBN 9784095220109 -
新村 出/編. 広辞苑 第7版. 岩波書店, 2018-01.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I081371586-00 , ISBN 9784000801317
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名古屋市. なごやの町名. 名古屋市計画局, 1992.
- キーワード
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- 西ハサバ
- はさば
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000327363