レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年07月22日
- 登録日時
- 2019/11/15 13:48
- 更新日時
- 2019/12/25 13:56
- 管理番号
- 広県図2019164
- 質問
-
解決
柔道家の西郷四郎が療養していた尾道の吉祥坊の具体的な場所を示す資料があるか。
- 回答
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柔道家の西郷四郎が療養していた吉祥坊の具体的な場所を示す資料は,見付かりませんでした。
吉祥坊及び尾道における西郷四郎に関する資料は,次のとおりです。
【 】内は当館請求記号です。
1『新修尾道市史 第6巻』青木茂/編著,尾道市役所,1977【H21.42/A53/6ア】
p.199-203 江戸末期・浄土寺の衰退
p.203 吉祥坊(浄土寺末寺)
「享保年中の浄土寺の記録には、正和年中(一三一二-一六)浄土寺住職空教上人一坊を建立すとあり。(略)今は廃寺。」
2『尾道市史 上巻』尾道市役所,1939【H21.42/O67-2/1】
巻頭 安永年間尾道町全図(浄土寺蔵)
図の上から,寺社名や地名が書かれた薄紙を重ねて,名前を確認することができます。
図の中央部付近に「吉祥坊」があります。周囲には「妙泉寺」「慈観寺」「艮社」「正授院」があります。
p.633-762 浄土寺
p.654-762 其他の雑録
p.666-667 末寺
p.666 「当寺は往古非常に法燈盛んで、末寺七十五を有したと尾道志稿は書いているが、(略)当今は四ヶ寺になっている。
「現在の分 海龍寺・吉祥坊(尾崎町)・極楽寺(御調郡美之郷村猪子迫)」
p.838-847 廃寺
p.838 吉祥坊(律宗)
「恵日山吉祥坊は浄土寺の末寺であるが、開基知れず。享保年中の記録には、正和年中浄土寺の住職空教上人一坊を建立すとあるからこれであらう。」
3『広島県史 第2編 社寺志』広島県庁/編纂,臨川書店,1972【H21/H73a/2】
p.573-581 尾道市
p.575 寺町 吉祥坊
「号 恵日山〔浄土寺末〕」とあります。
4『藝藩通志 巻4』頼杏坪/[ほか]編著,国書刊行会,1981【H291.01/R12c/4ア】
p.1519 後地村 尾道町附
村図の掲載があります。「妙宜寺」「慈観寺」「艮社」「正授院」の近くに「吉常坊」があります。
p.1651-1657 寺院 廃寺附
「吉祥寺」(山中村)はありますが,「吉祥坊」は掲載がありません。
5『歴史ジャーナル』95号(2011.11),尾道文化財研究所【雑誌】
p.9-11 「尾道で没した西郷四郎(姿三四郎)の生涯」森田昌典
p.11「尾道では浄土寺に隣接した末寺「吉祥坊」の離れで裏山を散歩したり、弓を引いて静かに過ごしたりしたそうだが、(略)吉祥坊は既に廃寺となるが、四郎が晩年の3年間を過ごした場所には前記のように記念碑と四郎等身大のブロンズ像が建てられ、(略)」
6『尾道ビックリ人物伝:これであなたも尾道の物知り名人!』久保6☆47/作,尾道市立久保小学校,[2003]【H281/クホシ103ア】
p.18-[19] 西郷四郎
p.[19]に「浄土寺道にある西郷四郎の像」の写真があります。
7『伝説の天才柔道家西郷四郎の生涯』星亮一/著,平凡社,2013【S789.2/113ホ】
p.175「尾道での四郎は、吉祥坊の寺の一室に寝泊りし、(略)」
国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)で「西郷四郎」を検索したところ,次の資料が見付かりましたので,御紹介します。
8『柔道』23(6)(1952.06),講道館
p.14-15 「西郷四郞先生逝去の地に建碑を終りて」竹田淺次郞
p.15 「扨て愈々建碑に当りまして、(略)漸く浄土寺住職の御理解ある処置に依り、逝去された吉祥坊の一室の真前の庭、而も大弓を射られてジツと見定められたその的の前、そして又、自ら植へられたイチヂクの木と、猿スベリの木を両側に、その中央に建てることが出来たのは、其処に何物か意味あるものがあるかの様な感に打たされました。」
9『柔道』66(8)(1995.08),講道館
p.83-86 「鬼才「西郷四郎」の立像と尾道」高橋義雄
p.83 「そして、同[昭和十八]年十月七日、縁の地(吉祥坊跡)に記念碑を建て、(略)五十回忌追悼法要(昭和五十六年)では「西郷四郎逝去の地」記念碑を移設、その後立看板も設置、そして冒頭の記述の通り立派な立像が設置されるに至る。」
10『尾道ふるさと探訪』友野幸人/著,1972
p.89-93 西郷四郎 姿三四郎のモデル
p.90 「尾道水道を見降ろす東久保町の通称浄土寺道には「西郷四郎逝去之地」と刻んだ石碑が立っている。」
p.92 「尾道に転居、浄土寺の末寺、吉祥坊で療養に努めた。」
「竹田浅次郎七段(六三)が昭和二十六年、取り壊されていた吉祥坊跡の永眠の地をみつけ
た。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (281 9版)
- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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青木 茂/編著. 新修尾道市史 6. 尾道市役所, 1977.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I053543527-00 -
尾道市 編 , 尾道市. 尾道市史 上巻. 尾道市役所, 1939.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I081790158-00 -
広島県 編 , 広島県. 広島縣史 第2編. 臨川書店, 1972.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I003843285-00 -
頼杏坪 ** , 頼杏坪. 芸藩通志 第4巻. 国書刊行会, 1981.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I003546393-00 - 森田昌典. 「尾道で没した西郷四郎(姿三四郎)の生涯」. 尾道文化財研究所. 歴史ジャーナル 95号(2011.11) p. 9-11
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久保6☆47/作 , 尾道市立久保小学校. 尾道ビックリ人物伝 : これであなたも尾道の物知り名人!. 尾道市立久保小学校, 2003.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I074556119-00 -
星亮一 著 , 星, 亮一, 1935-. 伝説の天才柔道家西郷四郎の生涯. 平凡社, 2013. (平凡社新書 ; 685)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024522377-00 , ISBN 9784582856859 - 竹田淺次郞. 「西郷四郞先生逝去の地に建碑を終りて」. 講道館. 柔道 23(6)(1952.06) p. 14-15 (国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開))
- 高橋義雄. 「鬼才「西郷四郎」の立像と尾道」. 講道館. 柔道 66(8)(1995.08) p. 83-86 (国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開))
- 友野幸人/著. 尾道ふるさと探訪. 1972. (国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開))
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青木 茂/編著. 新修尾道市史 6. 尾道市役所, 1977.
- キーワード
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- 西郷四郎
- 姿三四郎
- 吉祥坊
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000265280