レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/2/2
- 登録日時
- 2018/03/21 00:30
- 更新日時
- 2024/03/29 00:33
- 提供館
- 金沢市図書館 (2310230)
- 管理番号
- 玉川-000613
- 質問
-
解決
【ごり漁について】 金沢の犀川・浅野川などで行われていた、ごり漁に関する資料が見たい。
- 回答
-
○ごり屋に関する資料
『マンタリテ金沢』(118368356)p.15「ごり屋はゴリやウグイを放生している池を掘り、これらの川岸(犀川)に浮かべた家形船で料理し、客の酒興に供した」
『梅田日記』(118512950)p.138「扨又上ミ之ごりヤニうぐひを作り候所とて大池有之、此所ニ家形舟壱艘浮ミ居申」
『亀の尾の記』(11824824)p.116「ごりやと云ふ料理店なり。所謂此川名産の雑喉あり。其余うぐひ・鱒等を生洲に貯ふ」
『金沢の老舗』(118413003)p.109-111「川魚料理の店ごり屋」
『金沢文化振興財団研究紀要 第14号』(109241160)p.1-16「犀川桜橋「ごりや」について-川魚料理屋と犀星」 嶋田亜砂子/著
○川漁に関する資料
『金沢古蹟志 第十一編』(119555540)巻29 p.31-32「浅野川産魚」「寛永十六年五月の定書に、夜中に浅野川・才川にてごり取候ものども、かがりを焼、猥成仕合に付て御停止之事」「殺生人共、彼いささを取るには、夜中河瀬に篝火をたき、その火につきて、小魚の瀬揃ひして登れるをば取れる、寛永十六年の定書に載せられたる如し。是を殺生人共そなでといへり」
『稿本金沢市史 風俗編第2』(119564218)p.569570「川漁」「漁は犀川・浅野川に於てし、稍々遠きは手取川及び河北潟に於てし、鮎・鱒・鮭・うぐい・鮒・鮴・鰡・鯰の類を漁す、漁法は網と釣との二種にして、網に投網・流網・掬網の別あり、釣に沈めと流しの二様あり、又掛けといふもあり、漁具に叉手綱とブツタイとあり」
『昔の金沢』(119564227)p.127「鮴汁会 夏日炎暑の候犀川、浅野川の磧に於て催す鮴汁会は金沢の一名物で全国何れの地にも決してない行事である。此会には予め鍋、味噌を用意し置き飯は銘々持寄り磧で炊くのである。偖て会場の磧に同志が集り竹製のブツタイと称する漁具と押板を持つもの一組二人宛数組に分れ河伯の宿を踏み躙つて鮴をとる」
『石川教育』(昭和十一年)(119509726)第349号 p.40-41「鮴呼」(日置謙/著)「鮴呼びとは如何なるわざであつたか。思ふに、闇夜に乗じて河中で篝火を焚くと、そこに鮴が慕ひ集つてくる。それを一挙して捕獲する方法であつたに違ひはあるまい」「ごりを捕獲するには、箝(ヤス)で突くことと、ブツタイですくふこととがある。ブツタイは、竹簾を深い箕の如くにして、その閉ぢた一方に柄を立てたものである。別に押板があつて、それを足で踏みながら河底を押し進むと、ブツタイの中へ逃げ込む魚をそのまま引き上げるのである」
『加能郷土辞彙』(初版)p.958「ヨビゴリ 呼鮴 鮴呼又は呼鮴は、金沢浅野川に於ける鮴の特殊の漁獲法であつた。その法は、加越能銘記に浅野川呼鮴を挙げてその註に、『童子川に入、右の手に餌を持、左の手を水底に沈め掌を不動、餌を持手を静に震て唱て曰く、呼我業里、后末威加迎離、岩之従間、卒度出而呼左連、と歌へば掌の内へ入る。昔より妙也。』とある」
『室生犀星全集 第3巻』(11814767)「川魚の記」p.269-271「ごり」「編み竹の三角笊を下流に置いて、上手から瀬すぢの石を動かしてゆくと、笊へ這入る」「竿のさきに釘を三本くつつけたやすといふもので、予はよく水の中を覗いては、うらじろの頭をねらつては刺した」「手網でもよくすくへた」
『石川郷土史学会々誌 第9号』(119552146)p.55-57「金沢の川漁」「ゴリ漁は夜川(よかは)といって日没を待って上流から下流へと網製の叉手(しゃて)で川瀬を上りながら一瀬、二瀬と流れをすくようにして下ってくる。一晩に夜明けまでかかって四、五升もすけることがあると大漁であるが、魚を死なさぬようにして持ってくるのが大変である」
○ごり料理に関する資料
『料理無言抄』(109227330)p.90-91「鮴」「川鮴ハ冬別テ寒中賞翫也、御国ニテ浅野川鮴ハ諸国へ聞へたる名物也、石之間へ手ヲ出シカフカゴロリ、コマイカゴロリトハヤシゴトヲ申テヨビ候者、手之内へ来ルト昔ヨリ申ツトフ」
『石川郷土史学会々誌 第16号』(11915367)p.90-91「金沢の「ゴリ」料理」『山海名産図絵』からの引用として「加賀浅野川の物も名産とす是を採るに加茂川の法に同じく、ブツダイ板おしきその名を異にするのみ、ブツダイは割りたる竹にて大なる簀のごとき物を加茂川の筵のかわりに用ひ、板おしきはタテ五尺許の厚き板を竹にて挟み、下に足がかりの穴あり、これに足を入れて上の竹のあまりを手に持ち、石ころをすりて追ひ込むこと前に同じ」と書かれている。
『加賀百万石の味文化』(118381115)p.68-69「ごりとごり押し」「ごりをとる方法は、川の上流と下流にわかれて、ごりを仕掛けの中へ押し入れていくという」
『包丁侍舟木伝内』(118556534)p.177-183「ゴリ」
北國新聞 平成20年6月20日 朝刊 20面「金沢料理秘伝帳 陶智子 ゴリの唐揚げ 川を泳ぐ姿そのままに 昭和まで続いた呼び歌」
『石川・富山ふるさと食紀行』(118553686)p.96-97「ゴリ汁が大好物だった犀星」
○ごり漁の図・写真が掲載されている資料
『石川県天然記念物調査報告 第11輯』(119566517)巻末第三十三図版「山海名産図会」所載浅野川鮴捕ノ図
『いしかわの清流文化』(118599101)p.090-091「浅野川の川狩りの光景」(浅野川四季風景図)
『四季のふるさと料理』(118558118)p.119「ぶったいを使ったごり漁」(写真)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000232814