レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005年09月27日
- 登録日時
- 2006/02/16 14:44
- 更新日時
- 2010/04/06 15:06
- 管理番号
- 福若-2005-0927
- 質問
-
解決
江戸時代から明治時代に福井県内で出回っていた酒の銘柄を知りたい。
- 回答
-
江戸・明治時代の銘柄が載っているような資料は見当たらない。
回答後、『海商古河屋』p113~114に「「銘」は旧記にそれと明記したものを見出せないが諸役人への贈物の表などから拾って見ると寛政二年頃までは「いろは」や「高砂」と書かれて居り、同五年頃から「盤井水」の名が見え弘化頃に「寿泉」というのがある。(中略)なお新建で醸造したものの銘は「若桜」と言った。」との記述があることがわかった。
- 回答プロセス
-
1.郷土資料588,福井県酒造協同組合等で検索すると、酒蔵一覧と主要銘柄、創業年等は載っている資料はあるが現在の銘柄のみ。
2.福井県文書館ホームページの「デジタル歴史情報」の全文検索で酒・酒屋・酒蔵・酒造・蔵元・清酒など思いつくキーワードで検索したがなし。
3.酒造組合等のホームページには該当なし。
4.若狭地方を中心に調査を始める。
・『若狭遠敷郡誌』第五編其七「酒造」(p413~416)には藩政時代の記述があるが、銘柄は記載なし。同第六編「産業」には大正10年末現在の会社名一覧(所在地・資本金等も)が載っており、鳥羽酒造㈱,口名田酒造㈱と、同業組合の名称一覧に遠敷郡酒造組合があるのみ。同第六編第三節工業(p609)には「酒醤油等の醸造も藩政時代においては株や座の形式であったが(中略)次第に会社組織に改められて相当の発達を遂げつつあり」という記述があり、大正10年の酒類の製造戸数は23とあるが、銘柄の記載なし。
・『越前若狭地誌叢書 下』所収の「若狭郡県志」、「若耶群談」には「酒」の記述はあるが銘柄の記載なし。
・『小浜市口名田郷土誌』(小浜市口名田公民館,2002,H275/オハマ)を調べると、「吉岡小兵衛と酒造り」(p412~413)の項では吉岡酒造と口名田酒造の2社について記述があるが銘柄はなし。
・『拾椎雑話・稚狭考』(福井県郷土誌懇談会,1954,H265/フ)も記載なし。
・『誇り高き若狭小浜』(木村確太郎/編 ,1991,H275/キ)p111~112には、若狭の酒についての項目があるが、銘柄については記載なし。
5.福井県酒造協同組合に照会したところ、現在組合に加入している会社の創業年と現在の主要な酒の銘柄が載っているパンフレットはあるとの回答。
6.回答後、『小浜市史通史編上』(1992,H275/オ/1-1)「古河屋嘉太夫」の項目で「寛延4年(1751)酒株を手に入れ酒造業をはじめた」(p976)とあることから、『海商古河屋』を調べると、銘柄の記載あり。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 食品工業 (588 8版)
- 参考資料
-
- 福井県史
- 越前若狭地誌叢書 杉原丈夫,松原信之/編 松見文庫 1973
- 海商古河屋 古河嘉雄/著 若狭学術振興会 1971 H683/フルカ
- 若狭遠敷郡誌 遠敷郡教育会/編 臨川書店 H273/ワ
- キーワード
-
- 酒
- 照会先
-
- 福井県酒造協同組合 TEL:0776-36-0111
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000027441