1. 統合と自立(南北アメリカの500年第5巻)
歴史学研究会[編] 青木書店 1993年
(アジア経済研究所図書館請求記号 L/98/N1/5)
南北アメリカ全体を通史的に描いた、全5巻シリーズの第5巻です。
同書の
第1章 パクスアメリカ時代の南北アメリカ(上村直樹)の
一 米国の戦後世界政策の展開と米州関係 34-59 で
1 第二次大戦と米州関係、
2 戦後の米州関係
3 アイゼンアワー政権と反共主義外交
4 ケネディ・ジョンソン民主党政権と「進歩のための同盟」
5 ニクソン政権と「進歩のための行動」
6 カーター政権と「人権外交」のジレンマ
と戦後からカーター政権までの米国の対中南米政策について概説しています。
同じく第1章の
三 米国経済と中南米(萩原伸次郎)
1 ラウル・プレビシュと中南米経済
2 輸入代替工業化戦略と米系多国籍企業
3 国際競争力の激化と米国産業の衰退
4 米系多国性企業の企業内国際分業とラテンアメリカ経済
5 ラテンアメリカの累積債務危機
という構成で、米国とラテンアメリカの経済関係について概説しています。
第5巻は、それ以外にも参考になる章があります。ラテンアメリカと米国の関係を勉強するにあたりまずお薦めしたい1冊です。
2. 地中海からカリブ海へ(これからの世界史6)
加茂雄三 平凡社 1996年
同書の第III章 米国のヘゲモニー下のカリブ海・中米地域 で
カリブ諸国・中米地域への米国の干渉政策について論じています。
3. 反米大陸 中南米がアメリカにつきつけるNO!
伊藤千尋 集英社 2007年
集英社新書 伊藤千尋(元朝日新聞中南米特派員)
アメリカ合衆国の対中南米政策を歴史的に回顧し、反米を掲げるラテンアメリカ諸国の政権と左翼政権間の連帯について解説しています。
4. 米州の貿易・開発と地域統合:新自由主義とポスト新自由主義を巡る相克 所康弘 法律文化社 2017年(アジア経済研究所図書館請求記号 L/382.1/B1)
NAFTA締結以降から今日までの米国とラテンアメリカ諸国の経済・貿易関係まで論じた一冊です。
序章 米州地域の貿易と開発の史的過程と歴史的特質
1.20世紀後半までのラテンアメリカの貿易と開発
2.20世紀後半から21世紀初頭における米国の新自由主義
が参考になります。
5. ラテンアメリカ社会科学ハンドブック
ラテンアメリカ政経学会編 新評論 2014年
(アジア経済研究所図書館請求記号 L/3/R1)
ラテンアメリカ研究全般について概説しています。大学の学部の教科書として使われているハンドブックです。
第4章 国際関係
4.1 国際関係史:米州関係、米国威信低下の行方(田中高)
が短いですが、参考になります。