レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年05月10日
- 登録日時
- 2007/05/11 10:20
- 更新日時
- 2007/05/11 10:22
- 管理番号
- 福井県図-20070510
- 質問
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解決
『今庄町誌』p.242下段最後から3行目に出てくる、「正税三百束と鉄壱千挺を賜り~」というところの、「束」「挺」は、どういう単位なのかを知りたい。
- 回答
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「束」は、『国史大辞典』の該当個所をコピーした。
「挺」については、「廷」で調べ『国史大辞典』の該当個所をコピーし、『図解 単位の歴史辞典』にも記述があることを紹介した。
また、『国史大辞典』の「正税」の項目を紹介した。
「束」は、一束は十把。一把は両手の拇指と中指で稲をつかむ量をいう。最初は量が一定しなかったらしいが、やがて一定面積から収穫しうる稲の単位として用いられるようになり、一代(二百五十歩一段制の五歩の面積に相当)から穫れる稲の量を一束とするに至った。令では三百六十歩一段制のため一歩の収穫が減ずることになったが、同じ一束の単位を使用した。(参考:『国史大辞典』吉川弘文館)
「廷」鉄三〇廷は九九斤六両、十五貫九〇〇匁になる。(参考:『図解 単位の歴史辞典』柏書房)
- 回答プロセス
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1.『国史大辞典』吉川弘文館 索引で「束」「挺」を調べる。→「束」は索引にあり。「挺」はなし。
2.『今庄町誌』を確認。該当の文章は『類聚国史』からの引用とわかった。
3.『類聚国史』を確認。(『新訂増補 国史大系 第5巻 類聚国史 前編』黒板勝美/編 1933.9 国史大系刊行会)p.457に該当文章があった。
「正税三百束。鐵一千廷」という表記だった。
4.「廷」を『国史大辞典』で調査。「衡(こう)」の項目中「『延喜式』主税に一駄の率は絹七十匹(中略)鉄三十廷」「同主計には(中略)廷は鉄で三斤五両とある。」と書かれていた。
5.『図解 単位の歴史辞典』にも「廷」の記述はあった。
- 事前調査事項
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角川書店『大字源』、講談社『日本語大辞典』、柏書房『図解単位の歴史辞典』
- NDC
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- 日本史 (210)
- 参考資料
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- 『国史大辞典』 吉川弘文館
- キーワード
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- 単位
- 束
- 挺
- 廷
- 類聚国史
- 正税
- 福井県南条郡南越前町今庄
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000034925