第11回外交記録公開で公開された外務省記録「国賓訪日記念写真アルバム ラーマン・プトゥラ マラヤ連邦首相」に、ラーマン首相が1958年5月21日から27日まで訪日した際の写真が収められています。アルバムの中には、宮中での天皇陛下への謁見や岸信介首相との会談、芦ノ湖遊覧や国立競技場で第3回アジア競技大会を観戦する様子など、日本滞在中のラーマン首相の様々な活動を伝える写真が数多く含まれています。
ちなみに、このときの岸首相とラーマン首相との首脳会談では、主に日本・マラヤ連邦間の経済面での関係強化が討議されました。ラーマン首相が「日本人は勤勉であるが、その生産品の市場に困難を感じていると思われるので、マラヤとしては出来る限り日本のためにかかる機会を供与したい」との考えを示したのに対し、岸首相も「機械及び開発資材の輸出を通じて日本はマラヤの経済開発に貢献できると考えており、自分としては両国の経済的関係が相互補完の関係になるよう持って行きたい」と応じています。この岸首相とラーマン首相との会談記録は、第11回外交記録公開で公開された外務省記録「マレイシア要人(マラヤ連邦要人を含む)本邦訪問関係雑件 トゥンク・アブドゥル・ラーマン・プトウラ首相関係」に含まれています。