レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20031212
- 登録日時
- 2005/02/04 02:15
- 更新日時
- 2005/11/30 14:57
- 管理番号
- D2003F2415
- 質問
-
解決
1.以下の幕臣の人物について「徳川実紀」に書いてあるが実際はどうなのか(役職などが正しいかどうかについても)さらに詳しく知りたい。
原弥十郎(勤士並寄合から新砲兵頭)、薬師寺駿河守(勤士並寄合から新砲兵差図役頭取)、井上弥三郎(勤士並寄合から新砲兵差図役頭取)、松波安芸守(勤士並寄合から新砲兵差図役)、遠山備後守(勤士並寄合から新砲兵差図役)、近藤彦四郎(奥詰銃隊から新砲兵差図役)、川村清輔(富士見御宝番から新砲兵差図役)、天野保之進(両番格から新砲兵差図役)、筒井於菟吉(陸軍所修行人教授役から新砲兵差図役)
2.幕府軍制の「新砲兵」という言葉について知りたい。
- 回答
-
1.幕臣の人物について
『徳川実紀索引』人名篇 上・下巻(徳川実紀研究会 吉川弘文館 1972-3)によると、これらの人物は下記(1)文献に掲載されており、掲載箇所は下記のとおりです。
「徳川実紀」や「続徳川実紀」の記載を補う資料として「武鑑」や「柳営補任」などがあります。しかし、ご依頼の書面の「調査済資料」に記載の『寛政譜以降旗本家百科事典』(小川恭一編著 東洋書林)の第1巻の「史料の解説」xii~xvページによると、「柳営補任」、「武鑑」、その他の補足資料を用いて編集した由の記載があり、この事典の編集に際して基本的な資料はすでに確認されているようです。そのため、さらに詳細な調査については、研究される方ご自身による史料調査や解読などが必要です。
(1)「続徳川実紀」第3~5(『新訂増補国史大系』第50~52巻収録 吉川弘文館 1936 <210.08-Ko548-K>
掲載箇所:
原弥十郎 第3巻427ページ。薬師寺駿河守 第3巻739ページ、第4巻440ページ。井上弥三郎 第5巻133ページ、 第5巻673ページ。松波安芸守 第3巻430ページ、第5巻133ページ。遠山備後守 第4巻595ページ、668ページ、第5巻133ページ、285ページ。近藤彦四郎 第3巻599ページ、第5巻133ページ。川村清輔 第5巻133ページ。天野保之進 第5巻133ページ。筒井於菟吉 第5巻133ページ。
2.幕府軍制の「新砲兵」という言葉について
下記(2)には「新砲兵」の諸役についての記載がありますが、各種の辞典類には記述がなく、まとまった論文も見当たりませんでした。文久、慶応年間の幕府の軍制については、下記(3)の雑誌論文、基本史料としては下記(4)があります。
(2)『柳営補任』 5 根岸衛奮 覆刻 東京大学出版会 1997 (大日本近世史料)
該当部分 247~248ページ
(3)室井栄一「幕末軍制改革についての一考察」
(『軍事史学』第20巻3号 p.57~67 1984年12月)
(4)「陸軍歴史 3」(『勝海舟全集』 第13巻収録 講談社 1974)
< >内は当館請求記号
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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〔典拠〕『徳川実紀』(慶応2年12月)
〔調査済資料〕『寛政譜以降旗本家百科事典』小川恭一編著(東洋書林 1997)
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
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徳川実紀索引人名篇 上・下巻 徳川実紀研究会 吉川弘文館 1972-3
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柳営補任 5 根岸衛奮 覆刻 東京大学出版会 1997 (大日本近世史料)
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徳川実紀索引人名篇 上・下巻 徳川実紀研究会 吉川弘文館 1972-3
- キーワード
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- 軍制-歴史
- 新砲兵
- 武鑑
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000014458