レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年03月03日
- 登録日時
- 2016/11/15 18:40
- 更新日時
- 2016/11/15 18:45
- 管理番号
- POLA-2016-009
- 質問
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日本で最初にシャンプーが使われたのはいつか
- 回答
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詳細不明。
従来の「髪洗粉(かみあらいこ)」を「シャンプー」と表現するようになったのは、
葛原工業所(東京)の「純植物性シヤンプー モダン髪洗粉」(1926年発売)らしい〈参考資料1〉。
本格的に市場への登場は昭和7年の「花王シャンプー」と考えられる。これも液体ではなく、粉末。当時の化粧品業界年鑑には「最初に髪洗粉として広告に載りだした」と掲載〈参考資料2〉。
この資料では洗髪料の項目に「洗粉」「シャンプー」が混在。
石鹸質、粉末のシャンプーが現在のような中性、液体のシャンプーに変化していくのは化学工業(界面活性剤)の発達に伴う昭和30年以降のこと〈参考資料3〉。
イギリスで「Shampoo」という言葉が現在のように洗髪の意味で使われはじめたのは19世紀半ばらしい〈参考資料4〉
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大正2年(1913)、日本実業商会がタレモスクかみあらひ袋入を発売。「欧米のシヤンプウクリームを本として日本人に適せしめ」、「クリーム製なれば其のまゝ袋に入れ得ざるより」とあり、液体シャンプーの初めと考えられる。
- 回答プロセス
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初期のシャンプーが花王から発売されていたことを知っていたので、花王社史を確認。葛原工業所の情報を得る。
花王シャンプーの発売年の化粧品業界年鑑も併せて確認。
化粧品に関する基礎的な用語を網羅した事典でシャンプーという化粧品の剤型変化を確認。
念のため、シャンプーの原語について洋書にあたる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 油脂類 (576)
- 理容.美容 (595)
- 参考資料
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日本経営史研究所/編纂 , 花王株式会社社史編纂室/編纂. 花王史100年 : 1890〜1990年. 花王, 1993.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I008488434-00 (参考資料1) -
東京小間物化粧品商報社/編 , 東京小間物化粧品商報社. 東京小間物化粧品名鑑 : 大東京市制記念. 東京小間物化粧品商報社, 1932.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I012548054-00 (参考資料2) -
竹村功 著 , 竹村, 功, 1942-. 化粧品と美容の用語事典. あむすく, 2005.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007665467-00 , ISBN 4900621242 (参考資料3) - J.S.COX , Cox, James Stevens, 1910-1997. Cox, James Stevens. George S. MacManus Company, 1966. (参考資料4)
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東京小間物化粧品商報社. 東京小間物化粧品商報. 東京小間物化粧品商報社, 1800.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000055476-00 (「〈広告〉タレモスクかみあらひ袋入り新製!!!」第652号、2月2日 , p5、「タレモスク洗髪料の好評(雑報)」第654号、2月16日、p12
日本粧業会ウェブサイトで閲覧可能<http://www.tga-j.org/documents/i/638/detail.html>(2016/11/15参照))
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日本経営史研究所/編纂 , 花王株式会社社史編纂室/編纂. 花王史100年 : 1890〜1990年. 花王, 1993.
- キーワード
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- シャンプー
- 洗髪
- 洗髪料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- [2016/11/15]『近・現代化粧文化史年表』編集時に得た情報として、「タレモスク髪洗粉」の情報を追記
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000199688