レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/06/11
- 登録日時
- 2013/12/28 00:30
- 更新日時
- 2013/12/28 00:30
- 管理番号
- 横浜市中央2277
- 質問
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解決
万葉集の防人歌を詠んだ人たちは文学や歌の教育を受けていたのか。
そしてその歌はどのように記録されていたのかを知りたい。
- 回答
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ご質問の内容に関する代表的で簡明な一文を引用いたします。
いずれも記述の内容はほぼ一致しています。
1 「防人たちは文字を操ることはできなかったであろうから、
その歌の多くは集団的な場(座)において誦詠されたものと考えられる。
防人歌の研究ではこの「場」の究明が重要部門をなしている。」
2 「文字を有しない人々の歌には独詠ということは有り得ないから
(必ず誰かに記録されなければならないから)、
ほとんどの場合集団的な詠出・誦詠の場が存在したはずであり、(後略)」
3 「国府・旅中・難波などで集団的な場で歌われた歌に
一首ずつ作者名を記して、防人部領史を通じて時の兵部少輔
大伴家持個人に進上された(政府に進上されたとする説もある)。」
また、次の資料の記述も上記で紹介した資料の内容と一致していました。
『万葉集を知る辞典』尾崎富義/〔ほか〕著 東京堂出版 2000
『上代文学研究事典』小野寛ほか編 おうふう 1996
『和歌大事典』犬養廉ほか編 明治書院 1986
『研究資料日本古典文学 第5巻 万葉・歌謡』明治書院 1985
<参考>
共通して参考図書として紹介されていた資料を
参考までにご紹介いたします。
『防人歌の基礎構造(筑摩叢書)』吉野裕/著 筑摩書房 1984
『万葉集を学ぶ 第8集(有斐閣選書)』伊藤博,稲岡耕二/編 1978
『万葉防人歌の諸相(新典社研究叢書)』林田正男/著 新典社 1985
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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次の資料は確認したが、分からなかった。
・『万葉集東歌・防人歌の心』(阪下圭八/著 新日本出版社 2001)
・『防人歌』(嶋津聿史/編 おうふう 2001)
- NDC
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- 関東地方 (213 8版)
- 参考資料
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- 1 『日本古典文学大事典』大曽根章介/〔ほか〕編 明治書院 1998 p.509
- 『万葉集歌人事典』大久間喜一郎/〔ほか〕 雄山閣出版 1992 p.173
- 『日本古典文学大辞典 第3巻』岩波書店 1984 p.40
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000142697