レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年02月05日
- 登録日時
- 2008/08/14 11:45
- 更新日時
- 2009/09/21 10:07
- 管理番号
- 19-12
- 質問
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解決
高桑闌更の俳句「蝉の音も煮ゆるがごとし真昼かな」の解釈が載っている資料はあるか?
- 回答
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資料1のp118に解説(全7行)が収録されている。
- 回答プロセス
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まず高桑闌更について資料2・3で基本情報を得る。高桑闌更の作品が収録されている資料4~8を確認するも該当の句は見つからず。方針を変えて歳時記を探していくと資料9にこの句が掲載されていた(p478)。そこでは解釈は無かったが「三傑集」が出典であることが記載されていた。「三傑集」を資料10で探すが見つからず、自館OPACでもヒットしない。NDL-OACで検索すると闌更が責任表示となっている『俳諧発句三傑集』(または『発句三傑集』)がヒットした。しかし和書と、謄写版と注記されている資料11のみで、解釈が載っていそうなものは無かった。資料12、13で調べたが、活字化されているものは無かった。ここで手詰まりになったので高桑闌更の出身地である石川県立図書館に調査を依頼。しかし所蔵資料では不明との回答を得る。ただし資料14は不明扱いになっているとのことだったので、所蔵している群馬県立図書館に照会、しかし解釈は無いとの回答を得る。ここで一旦依頼者には該当する資料は無い、と回答。その後、別の利用者から同内容の依頼があり、気になって俳句の鑑賞・評釈の資料を古いものから順に調べていくと、資料1に掲載されていることがわかった。最初の依頼者にも回答を伝えた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 『季のうた 第二集』(村上護・著 愛媛新聞社 2007年)
- 【資料2】『俳文学大辞典』(角川書店 1995年)p957-958
- 【資料3】『俳句辞典 近世』(桜楓社 1977年)p374-375
- 【資料4】『日本古典文学大系92 近世俳句俳文集』(岩波書店 1972年)p166-168
- 【資料5】『新編日本古典文学全集72 近世俳句俳文集』(小学館 2001年)p283-287
- 【資料6】『古典俳文学大系13』(『半化坊発句集』を収録)(集英社 1975年)
- 【資料7】『俳書大系21』(『落葉集』を収録)(春秋社 1930年)
- 【資料8】『古典俳文学大系14』(『俳諧有の侭』を収録)(集英社 1977年)
- 【資料9】『角川俳句大歳時記 夏』(角川学芸出版 2006年)p478
- 【資料10】『国書総目録 第三巻』(岩波書店 1990年)
- 【資料11】『俳諧発句三傑集』(さるみの会 1961年)
- 【資料12】『国書総目録 第七巻』(岩波書店 1990年)
- 【資料13】『古典籍総合目録 第二巻』(岩波書店 1990年)
- 【資料14】『俳人高桑闌更覚之書』(石川句人会 1977年)
- キーワード
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- 高桑闌更(たかくわらんこう)
- 照会先
- 寄与者
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- 石川県立図書館
- 群馬県立図書館
- 備考
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インターネットでこの句を探していると質問サイトにも同内容の質問があったので、あわせて回答しておいた。
OKWave http://okwave.jp/qa3585207.html
教えて!goo http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3585207.html
その後、最初の依頼者が当館を通じて資料11を相互貸借により借り受けた。その際に一緒に内容を確認させていただくと、解釈は載っていなかった。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000046556