レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004/06/22
- 登録日時
- 2005/02/11 02:57
- 更新日時
- 2007/06/14 14:44
- 管理番号
- 埼熊-2004-008
- 質問
-
未解決
古代エジプトのステラ(石碑)で、ハトシェプスト女王のヒクソス回想ベニ・ハサンの碑文の内容が記載されている資料を探している。
- 回答
-
碑文そのものが紹介されている資料は見つからなかった。
- 回答プロセス
-
『古代エジプトのファラオ』p175に女王の対外政策についての記述があり、その中に碑の内容が記載されている。
ヒクソスについて、『エジプト文化入門』の訳注に「謎の民ヒクソス」(学生社 1974)が関係文献として紹介されており、ヒクソス回想ベニ・ハサンの碑文について何らかの記載があると考えられるが、埼玉県立図書館および、埼玉県内公共図書館に未所蔵のため、確認ができなかった。
県立久喜図書館所蔵の語学、美術関係の資料にも該当するものは見あたらなっかた。
- 事前調査事項
- NDC
-
- エジプト (242 9版)
- 歴史補助学 (202 9版)
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
-
- 『古代エジプトのファラオ』(弥呂久 1998)
- キーワード
-
- エジプト-歴史-古代
- ハトシェプスト女王
- 碑文
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
近畿大学中央図書館よりコメントをいただく(2006/10/11)。以下、調査情報などの本文。
回答プロセスにも書かれていますが、『謎の民ヒクソス : 失なわれた民族の足跡を追う』 酒井伝六著 学生社 1974 p.110 に碑文の記述がありました。
「第十八王朝の四代目のファラオであるハトシェプスト女王は、上エジプトのベニハッサンの地下神殿の正面に刻んだ碑文の中で、つぎのように述べている。
「余は破壊されたものを復旧した。北の地のアヴァリスの中心にアジア人がいたために、また彼らの中に野蛮人がまじっていたために、つくられたものがすべて破壊されたのであるが、余は徹底的に、倒されたものを立て直した。彼らはラを外して統治した。ラはこの陛下の治世に至るまで神意で行為することはなかった。いま余はラの王座の上に立っている。生れながらの征服者として余の年限は予告されている。余は敵に対して燃えあがるホルスの蛇としてきた。余は神々の嫌うものを遠ざけた。大地は彼らの足跡を消し去った。これは余の父の父なる者の考えである。アメンが命じたものに害がなされることを余は許さないであろう。余の命令は山のごとく不朽であり、日輪円盤はつよく輝き、陛下の称号の上に光を注ぎ、わがハヤブサは永遠にわが上を空高く舞う。」」
『古代文化の形成と発展』 古代学協会編 東京大学出版会 1973 (西洋古代史論集 1) p.174 53) にも関連する記述がありました。
また、下記の関連サイトがありました。
The Speos Artemidos Inscription of Hatshepsut
http://www.ancientneareast.net/texts/egyptian/speos_artemidos.html
(2006/10/11確認)
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000019577