レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年12月19日
- 登録日時
- 2012/12/20 11:29
- 更新日時
- 2014/04/06 14:09
- 管理番号
- 茨歴閲2012072
- 質問
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解決
藤田東湖の書いた「結城寅壽行状記」はどこにあるか,または何に載っているか。
- 回答
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『水戸市史 中巻(4)』に「結城寅壽行状記」の要約が掲載されています。
同書によりますと「全文が「水戸幕末風雲録」に収められているだけで,東湖の自筆という原本の行方は判明せず」とのことです。
ただし,筆写の際の誤読と思われる点が目立つとのこと(人名等)。詳細は『水戸市史 中巻(4)』pp.38-45,pp.58-61をご覧ください。
『水戸幕末風雲録』には,「結城寅壽行状記」の全文が『 』でくくられて掲載されており,写真も数枚掲載されています。
そのほか,『水戸藩皇道史』・『藤田東湖』にも要約が掲載されています。
- 回答プロセス
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(1) 自館及び茨城県立図書館OPACを検索(検索語:結城寅+行状)
自館→該当史料なし
茨城県立図書館→『水戸市史 中巻(4)』,『水戸藩皇道史』の内容細目がヒット
(2) 図書を確認
・『水戸市史 中巻(4)』pp.38-45に「東湖の「結城寅壽行状記」」という項あり。
要約掲載あり。
この部分の注記(57)(pp.58-61)を確認
p.58 「全文が「水戸幕末風雲録」に収められているだけで,東湖の自筆という原本の行方は判明せず」
〃 「田中光顕が,東京の青山会館に寄付したもの」
ただし,筆写の際の誤読と思われる点が目立つとのこと(人名等)。
原本が東湖自筆であるかどうかの議論,成立年代についても記述あり。
・『水戸幕末風雲録』 「結城寅壽行状記」(pp.209-225)
「結城寅壽行状記」の全文が『 』でくくられて掲載されている。
写真の掲載あり。
p.209 「東湖が自ら記述して豊田天功に贈りたる肉筆の寫本にて,先年田中光顕翁が入手し,其後これを靑山會館に寄附」
→豊田天功なので,再度当館寄託の高橋清賀子家文書を確認→なし
・『水戸藩皇道史』 第1節「結城寅壽」(pp.467-488)
『水戸幕末風雲録』が出典。
『水戸幕末風雲録』と比較すると,省略されている部分があり完全な形ではない。
・『藤田東湖』・・・要約
記載のなかったもの
×『新定 東湖全集』(菊池謙二郎編,博文館,1940) 《当館請求記号 K081/8》
×『水戸藤田家舊蔵書類 全2巻』(後藤仙太郎・後藤英郎編,日本史籍協会,1930) 《当館請求記号 K081/5》
×『藤田東湖全集 全6巻』(高須芳次郎編著,章華社,1935) 《当館請求記号 Y/255》
×『藤田東湖傅』(菊池謙二郎著,金港堂書籍,1899) 《当館請求記号 Y/258》
×『藤田東湖』(中村孝也著,地人書館,1942) 《当館請求記号 Y/261》
×『藤田東湖』(川崎三郎著,春陽堂,1897) 《当館請求記号 Y/264》
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 8版)
- 個人伝記 (289 8版)
- 参考資料
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- 『水戸市史 中巻(4)』 水戸市史編さん委員会編 水戸市役所 1982 《当館請求記号 K211/1/2-4》
- 『水戸幕末風雲録』 常陽明治記念会 1933 《当館請求記号 K210.5/52》
- 『水戸藩皇道史』 岡村利平著 明治書院 1944 《当館請求記号 K211/6》
- 『藤田東湖』 西村文則著 大都書房 1937 《当館請求記号 Y/267》
- キーワード
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- 「結城寅壽行状記」(ゆうき とらじゅ ぎょうじょうき)
- 藤田東湖(ふじた とうこ)
- 結城寅壽(ゆうき とらじゅ)
- 水戸藩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000116025