レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年03月24日
- 登録日時
- 2016/03/24 14:51
- 更新日時
- 2018/10/30 09:42
- 管理番号
- 18481
- 質問
-
江戸後期や幕末、香川の人物で長崎でのことを書いた日記的な史料は?
- 回答
-
(1)「旅の恥かきすての日記」
香川県琴平町出身の日柳燕石が書いた「旅の恥かきすての日記」に江戸時代の長崎についての記述あり。
詳細は次のサイトに。
・『旅の恥かき捨ての日記』と日柳燕石(板坂耀子研究室)
http://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~itasaka/kikou/tabinohaji.html
※次のような説明あり。
「・・・ 二十六日、日見峠を越えて長崎に到着した。峠の麓には「目にかゝる雲やしばしの渡り鳥」という芭蕉の句を彫った石碑があった。ここで上巻が終わる。
(ロ)下巻
下巻の冒頭は、長崎の町の詳しい描写で始まっている。「町の風もどこやら唐めきて、料理屋の軒には、ぶたのゑだ(注4)を釣り下げ、茶屋の二階には月琴の曲をうたへり」というように、異国情緒に満ちた町は「誠に、『びいどろを倒しにつりし』といふやうな荘厳」であった。鍋島、黒田の両藩が警護にあたっている番所で、左右の岸に石火矢がずらりと並んでいるのも見た。唐人屋敷を見物したくて、知り合いの儒者に相談すると、このごろは出入りが厳しくなっているが、通訳の部下に化けて行けば大丈夫とのこと、そこまですることはないと思って燕石は見物を断念したが、後になってやっぱり見ておけばよかったと後悔したのだった。・・・」
図書としては次の出版あり。
・近世紀行文集成 第2巻(九州篇) 板坂耀子/編 葦書房 2002.9
※「旅の恥かきすての日記(日柳燕石/著)」が含まれる。
(2)書名に「長崎」を含む当館郷土資料を検索したら、次のような資料が該当した。
・鋤雲 9 香川県明善短期大学/編 香川県明善短期大学 1966.3
※p.87-96「岡内章平の長崎旅行懐中諸事記(佐々木礼三)」 が含まれます。
「長崎旅行懐中諸事記」は讃岐人 岡内章平が1825年5月、長崎に遊学したときの道中の控え、とのこと。
・文化財協会報 特別号 昭和55年度 香川県文化財保護協会/編・発行 1981.5
※p.1-18「平賀源内の秩父と長崎再遊をめぐって(竹内乕夫)」が含まれますが、日記のような内容のものではない。
- 回答プロセス
-
次の香川県関連の文学作品を解説した資料を確認しましたが、長崎について書かれた日記のようなものは見当たらなかった。
・新国語便覧 香川版 秀学社編集部,香川県中学校国語科郷土資料研究会/編 秀学社 2003
・香川の文学散歩 香川の文学散歩編集委員会/編 香川県高等学校国語教育委員会 1992
・讃岐の文学散歩 佐々木正夫/著 四国毎日広告 1970.9
・新讃岐の文学散歩 佐々木正夫/著 四国新聞社 1998.6
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本 (291)
- 参考資料
-
-
平松勘治 著 , 平松, 勘治, 1929-. 長崎遊学者事典. 溪水社, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002833972-00 , ISBN 4874405665 (p.263-275「香川県」の項あり。岡内章平、平賀源内 掲載あり。) - ・三谷郷土史 三谷郷土史編集委員会/編・発行 1988 (p.552「45 岡内章平」あり。「長崎旅行懐中諸事記」は岡内に所蔵されているという記述あり。)
-
平松勘治 著 , 平松, 勘治, 1929-. 長崎遊学者事典. 溪水社, 1999.
- キーワード
-
- 紀行文
- 日記
- 日柳燕石
- 岡内章平
- 「旅の恥かきすての日記」「旅の恥かき捨ての日記」
- 平賀源内
- 「長崎旅行懐中諸事記」
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物 地名
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000189756