レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/10/06
- 登録日時
- 2008/01/31 02:11
- 更新日時
- 2008/02/15 16:35
- 管理番号
- 埼熊-2007-074
- 質問
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解決
幕末の画家たちの書簡集の会話に出てくる「圓機活法」について、その意味を知りたい。遠近法のことではないか。美術事典類や美術史関係資料を調べてほしい。
- 回答
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『中国学芸大事典』p32-33より、「円機活法」(エンキカッポウ)は24巻もので、部類分けした類語集。明の王世貞の校訂。天文・時令・節序・地理などの44門をさらに細目に分け、各項目について叙事・事実・品題・大意などの見出しをつけ、その下に故典・故語・塾字・成語などを出し、作詩者の便に供している。円機活法詩学全書・円機詩韻活法全書ともいう。
以下の資料に詳しい。
『漢詩作法入門講座』(名著普及会 1985)
p349「古事の使用について」の項
p420「その他詩の勉強にいる本」の項に以下の記述あり。
「円機活法」(明王鳳州校正) 近藤元粋校正のものと山崎昇編の2冊本と二種類行われている。部類分した類語集で、故事成語や、古来の名句がすぐわかるし、対句の手本にもなる。しかし全文漢文で・・・漢詩書刊行会が復刊している。
高橋宏「近松と円機活法について」(「杉野女子大学紀要 17号 (1980)」p114-177所収:埼玉大図、国会図所蔵)
仁枝忠「円機活法について」(「日本中国学会報 27号 (1975.10)」p203-212):国会図蔵)
『圓機活法詩學全書 巻之1-24巻』(八尾友春 1656)所蔵あり。
以上を回答する。
- 回答プロセス
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《Google》や『中国学芸大事典』等で「圓機活法」を調べる。全24巻(全漢文)とあり、参考文献として回答の「日本中国学会報 27号」が掲載されていた。
自館目録を検索、和装本『圓機活法詩學全書 巻之1-24巻』の所蔵がわかる。
《MAGAZINEPLUS》では、「杉野女子大学紀要 17号」「日本中国学会報 27号」がヒットし、所蔵館の紹介とする。なお『文人画の鑑賞基礎知識』p38、213には〈遠近法〉に関する記述があるが、「円機活法」との関連性はない。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌.韻文.詩文 (921 9版)
- 辞典 (823 9版)
- 語彙 (824 9版)
- 参考資料
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- 『中国学芸大事典』
- 『漢詩作法入門講座』(名著普及会)
- 「杉野女子大学紀要 17号」(埼玉大学図・国会図所蔵)
- 「日本中国学会報 27号 1975.10」(国会図所蔵)
- 『圓機活法詩學全書 巻之1-24巻』(八尾友春 1656)
- キーワード
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- 漢詩
- 類語
- 辞典
- 円機活法(エンキカッポウ)
- 王世貞(オウセイテイ)
- 明時代-中国
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000041444