レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 京都市図書館 (2210023) | 管理番号 (Control number) | 右中-郷土-22 | ||||||||||||||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2010/06/12 | 登録日時 (Registration date) | 2010年06月15日 02時00分 | 更新日時 (Last update) | 2011年09月26日 20時05分 | ||||||||||||||||||
質問 (Question) | 京都の名酒といわれた“柳の酒”について知りたい。 | ||||||||||||||||||||||
回答 (Answer) | 柳の酒(柳酒)は,室町時代の京都を代表する酒です。 下京五条坊門西洞院(現在の仏光寺通西洞院南西)の柳酒屋が醸造し,略して“柳”ともいいます。 当時の公卿や僧侶の日記には“柳”あるいは“柳一荷”などと頻繁に登場し,贈答品として珍重されていました。美酒として知られ,六ツ星紋を商標に他のものよりも一段と高く販売されており,これが酒に銘柄のついた最初のものだといわれています。 室町後期に全盛を迎え,江戸初期には衰退していたもようです。 柳酒屋は造り酒屋兼土倉で,姓は中興(なかおき)氏,代々四郎衛門を名乗りました。応永32~33(1425~26)年に調査した洛中洛外の「酒屋名簿」には,合計342軒の造り酒屋が登録され,その大半が土倉を兼営していました。 柳という名の由来は,店の前に大きな柳の木があったからとも柳の樽を使用したからだともいわれています。 永仁年中(1293-99)法華宗の僧,日像(にちぞう)に帰依し邸内に妙法蓮華寺(柳寺とも ※現在の妙蓮寺)を建立,同宗の京都布教の足がかりとなりました。その後同寺院が衰微した際にも援助し,応永年中(1394-1428)に再興されました。山号の卯木山は、柳の字を分けたものです。 全盛期は幕府が同業者全体に賦課する酒屋土倉役の10パーセント以上を1軒で負担するほどの富商でした。 | ||||||||||||||||||||||
回答プロセス (Answering process) | ●“京都の酒”をキーワードに資料を探す 【資料1】 伏見の酒に関する資料は多数あるが,それ以外の資料はほとんど見当たらず。 ●京都の歴史から探す 【資料2】~【資料6】 ●日本酒の歴史から探す 【資料7】~【資料14】 ●【資料12】の参考文献より 【資料15】 ●室町時代から探す 【資料16】“柳”の出典として,『鳥獣戯歌合物語 上(短編物語)』 『もち酒(天正本狂言)』 『玉吟抄(狂歌)』 『蔭涼軒日録』 とあり。 ●雑誌記事から探す CiNii(NII論文情報ナビゲータ) http://ci.nii.ac.jp/ で“柳酒”をキーワードに検索 【資料17】 当館所蔵なし,未確認。 <追加> ●ブラウジングで発見 【資料18】 | ||||||||||||||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||||||||||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||||||||||||||||||
寄与者 (Contributor) | |||||||||||||||||||||||
備考 (Notes) | |||||||||||||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献紹介 | 内容種別 (Type of subject) | 郷土 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | ||||||||||||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000067817 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |