レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/10/15
- 登録日時
- 2022/11/03 00:30
- 更新日時
- 2022/11/17 15:57
- 管理番号
- 13130058
- 質問
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解決
中村きい子の代表作『女と刀』のベースとなった長編記録「村の人たち」を探している。「村の人たち」は鹿児島県で出版された同人誌『原点』に掲載された。
- 回答
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下記データベース1の情報から、ご依頼の同人誌『原点』の9-11集は、鹿児島県立図書館および鹿児島県立奄美図書館で所蔵されているようです(11集は貴館「調査した内容」文中に「村の人たち その四」の掲載号として言及のある資料と推測されます)。なお、資料2には、『原点』について「十一集まで」との記述があり、同誌が11集まで刊行されたという意味かと思われます。
「村の人たち」本文を収録する『原点』以外の資料等に関する情報は見当たりませんでした。
(*資料の利用可否や利用方法等については、所蔵機関に直接ご確認下さい。)
<資料・データベース (【 】内は国立国会図書館請求記号、※は国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定)>
1.鹿児島県立図書館蔵書検索 詳細蔵書検索(https://www2.library.pref.kagoshima.jp/kento/opac/search-detail.do?lang=ja)
→「対象館」のチェックを全て入れ、「タイトル」に「原点」と入力し、「と一致する」を指定して検索すると、下記2点の書誌がヒットします。
[1点目]
原点--9〜11
原点の会 [編]--原点の会--1961
*タイトルをクリックすると資料詳細に遷移します。「所蔵館 県図一般」とあります。
[2点目]
原点--第9-11集
飯島 弘 編--原点の会--1960.
*タイトルをクリックすると資料詳細に遷移します。「所蔵館 奄美一般」とあります。
2.鶴見俊輔 著『不定形の思想』(人と思想) 文芸春秋 1968【304-Tu765h】※
→p.270に、雑誌『原点』について、「第十一集まで」と記載されています(「原点の会」の当時の連絡先とみられる情報等の記載もあります)。
<その他の主な調査済み資料・データベース>
・鹿児島県立図書館 編『鹿児島県郷土資料総合目録』公共図書館所蔵編 第2集 鹿児島県立図書館 1991.3【GB2-E152】
→「鹿児島県立図書館所蔵編」部分のp.379に、「7845 原点 9~11 K91 ゲ60 原点の会編 鹿児島 昭和36 1冊(合本) 26cm 複製」とあります。
・鹿児島県立図書館 編『鹿児島県郷土資料総合目録』公共図書館所蔵編 昭和53年3月31日現在 鹿児島県立図書館 1979.3【GB2-111】
→「鹿児島県立図書館奄美分館所蔵編」部分のp.325に、「8611 原点 9-11 K903 ケ 飯島弘編 原点の会 昭和37」と記載があります。
・『鹿児島県史』第5巻下 近藤出版社 1974【GC292-16】
→pp.1200-1201に「詩」の項があり、p.1200に「三七年、飯島弘・郷田良・中村きい子三人の同人誌「原点」が刊行され」とあります。
・青木信雄「中村きい子『女と刀』論――「意向」確立の文学」(鹿児島短期大学図書委員会編『鹿児島短期大学研究紀要』(49) 1992.3 pp.1-10【Z22-544】)※ p.2
・北村美憲「同人雑誌評 ポリス的動物について」(新日本文学会 [編]『新日本文学』18(2)(187) 1963.2 pp.175-180【Z13-572】)※ p.176
・国立国会図書館『全国公共図書館逐次刊行物総合目録』第1-6巻 1963-1968【027-Ko548t3】※
・『鹿児島県郷土資料総合目録』昭和39年12月31日現在 鹿児島県立図書館 1967【GB2-111】※
・鹿児島県立図書館 横断検索(https://www3.library.pref.kagoshima.jp/)
・かごしまデジタルミュージアム(http://www.digital-museum.jp/)
・日本近代文学館 図書・雑誌検索(https://www.bungakukan.or.jp/)
・神奈川近代文学館 蔵書検索(https://www.kanabun.or.jp/cgi-bin/nph-mgwcgi?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=1&OPACGID=2)
・日本の古本屋(https://www.kosho.or.jp/)
・昭和女子大学図書館 検索条件入力(https://lib.swu.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=1&i=1612417782056)
・大原社会問題研究所 資料検索(https://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/search2/)
・日本現代詩歌文学館 資料検索(http://opac.shiikabun.jp/opw/OPW/OPWMAIN.CSP?DB=LIB)
・日本現代紙碑文学館(https://www.lics-saas.nexs-service.jp/kaizu/webopac/selectsearch.do?searchkbn=2&histnum=1)
・大宅壮一文庫 蔵書検索(https://oya-bunko.opac.jp/opac/Advanced_search)
・国文学研究資料館 図書・雑誌所蔵目録(https://opac.nijl.ac.jp/opac/opac_search/)
・富士正晴資料目録エクセル版(雑誌、同人雑誌)(https://www.lib.ibaraki.osaka.jp/?page_id=304)
・CiNii Books(https://ci.nii.ac.jp/books/)
・CiNii Research(https://cir.nii.ac.jp/)
・皓星社ざっさくプラス(当館契約データベース)
(ウェブサイトへの最終アクセスは2022年10月8日です。)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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◆「村の人たち」について(資料①『鶴見俊輔集続4』p.441~、資料②『鶴見俊輔書評集成2 1920-1987』p.174~)
◆同人誌『原点』について(情報内容と典拠資料は以下のとおり)
【資料①】(p.442)
・出版地:鹿児島
・編集者:飯島弘
・1960年7月30日安保闘争の敗北のあとに再刊。
・当時進行中の円満型集団疎開に対立しその行方をみ
【資料②】*『原点』掲載の「村の人たち」の引用少しあり(pp.176-177)。
・1960(S35)年から鹿児島で発行されていた
・タイプ印刷のサークル雑誌
【資料③『新薩摩学:風土と人間』】p.64, 65
【資料④『新薩摩学:鹿児島の近代文学・散文編』】p.210 鶴見俊輔が紹介している中村の紹介文「私の母はことし八十歳になる。…」が、注記(p.210(5))において、「『原点』11号の「村の人たち その四 あるとりあげ婆さん」の冒頭部によったかと思われる」と記載されている。
◆中村きい子S3(1928)-H8(1996)について
【資料③】第2章pp.174-178 代表作『女と刀』の書誌および作者履歴の掲載あり。
【資料④】p.413
◆「同人誌について調べる」(国立国会図書館リサーチ・ナビ)参照→ヒットなし
・国立国会図書館オンライン→鹿児島関係2件ヒット
【資料⑤『新薩摩学 7 (新薩摩学シリーズ)』】
【資料⑥『鹿児島・文学の舞台』】石田忠彦 編 花書院, 1999.2→所蔵なし。
◆朝日新聞クロスサーチ:鹿児島全県版「鹿児島情報」(2009年5月15日朝刊掲載)「宮尾登美子「天璋院篤姫」と中村きい子「女と刀」の世界」開催 かごしま近代文学館 鹿児島市城山町5の1(099・226・7771)→HPでは同人誌の資料保存についてはわからなかった。
- NDC
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- 逐次刊行物 (905 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 人文(レファレンス)
- 調査種別
- 所蔵機関調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000323388