レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2022/07/15 11:27
- 更新日時
- 2023/03/01 13:52
- 管理番号
- Obu2022-8
- 質問
-
未解決
よさこい踊りの歌の中に「よっちょれ」という歌詞があるが、その意味などを調べられる本を探している。
- 回答
-
「よっちょれ」は「よさこい鳴子踊り」の歌詞に出てくる。
当館所蔵の資料に「よっちょれ」の意味について解説しているものは無し。
Web上で意味の確認は可能。
下記回答プロセス内の調査履歴を回答とした。
- 回答プロセス
-
●館内検索
・「よさこい」で検索
『よさこいは、なぜ全国に広がったのか』(川竹大輔/著 リーブル出版 2020)
→該当書籍が見付からず。
・「まつり かけ声」で検索
→ヒットなし
・「土佐 方言」で検索
『お国柄ことばの辞典」(加藤迪男/編 東京堂出版 2012)
→記載なし
・「高知 方言」で検索
『新編日本地理辞典 5』中国・四国のくらし(菊地家達/著 国土社 1984)
→記載なし
『方言を調べよう 7』四国地方(佐藤亮一/監修 福武書店 1990)
→記載なし
・「方言」<請求記号:8□8>
『滅びゆく日本の方言』(佐藤亮一/著 新日本出版社 2015)
→記載なし
・NDC386あたりをブラウジングで探す。
『日本の祭り』(菅田正昭/著 実業之日本社 2007)
→p.233「よさこい祭り」、p.262「大嘗祭」祝詞
→いずれも記載なし
『日本の祭り解剖図鑑 』(久保田裕道/著 エクスナレッジ 2018)
→記載なし
・参考資料、8類辺りをブラウジングで探す
『都道府県別全国方言辞典』(佐藤亮一/編 三省堂 2009)
→記載なし
『広辞苑[2] 第7版』(新村出/編 岩波書店 2018)
→記載なし
『日本民謡事典 3 関西・中国・四国・九州』 (竹内勉/編著 朝倉書店 2018)
→p.613~614「ヨサコイ鳴子踊り」歌詞に「ヤッチョレヨ」とあるが意味について解説なし。
「ヨサコイ鳴子踊り」より、
「高知県の、踊り唄形式の新民謡。高知県中南部の高知市の人たちが、八月九~一一日に行われる「よさこい祭り」のパレードで唄い踊ってきたものである。」
とあり、「唄の履歴」には作詞作曲者が武政英策であることや、「ヨサコイ鳴子踊り」が出来た過程などが記載されている。
『口訳日本民謡集 』(仲井幸二郎/著 日本図書センター 2013)
→p.294「よさこい節」は載っているが「ヨッチョレ」の説明はなし。
『日本民謡辞典 新装版』(仲井幸二郎/編他 東京堂出版 1996)
→p.346「よさこい鳴子踊唄」に「高知県の代表的民謡<よさこい節>の現代化を意図してつくられた踊唄」 とある。
→p.346~347 歌詞「(はやし)ヨッチョレヨ ヨッチョレヨ(以下略)」。意味の解説なし。
『図説日本のおどり 』(中山義夫/著 日本図書センター 2012)
→記載なし
『都道府県別全国方言辞典 』(佐藤亮一/編 三省堂 2009)
→記載なし
『NHK21世紀に残したいふるさと日本のことば 5 』(NHK放送文化研究所/監修 学研 2005)
→記載なし
『方言ずかん 』(篠崎晃一/監修他 ほるぷ出版 2021)
→記載なし
『方言の絵事典 』(真田信治/監修 PHP研究所 2006)
→記載なし
『方言 』(佐藤亮一/監修 ポプラ社 2007)
→記載なし
『日本方言辞典』(佐藤亮一/監修他 小学館 2004)
→「退く」「よける」「避ける」「じゃま」「どいて」「寄って」「寄せて」の項目に記載なし
●インターネット検索
・フりーワード検索「よさこい鳴子踊りの歌詞」
→「民謡ガイド⑲ よさこい鳴子踊り 〜解説、歌詞、意味〜」(幸真會 日本民謡ガイドブック 児玉宝謹:松榊研究所代表 民謡指導家 幸真會二代目 會主)より
(https://kodamayoshinori.com/1380)
「歌詞を読んでみよう」より
「「ヨッチョレヨ ヨッチョレヨ ヨッチョレヨッチョレ ヨッチョレヨ ヨッチョレヨッチョレ ヨッチョレヨ 高知の城下へ来てみいや じんばもばんばも よう踊る 鳴子両手によう踊る よう踊る」
土佐の *ヨイヤサノサノサノ
高知の はりまや橋で *ヨイヤサノサノサノ
坊さんかんざし 買うを見た(ホイ)
「ヨサコイ ヨサコイ」(ホイホイ)
「 」 みませ* みせましょ 浦戸をあけて* 月の名所は 桂浜「 」*( )
「 」 言うたち* いかんちや おらんくの池にゃ* 潮ふく魚が 泳ぎよる「 」*( )
「 」 土佐は* よい国 南を受けて* 薩摩颪が そよそよと「 」*( )
「 」 わしの* といちは 浦戸の沖で* 雨にしょんぼり濡れて 鰹つる「 」*( )」
「詳しい解説」より
「高知県の作曲家、武政英策氏による作詞作曲の新民謡。
昭和31年、阿波踊りに対抗出来る街頭踊り用の曲をという、よさこい振興会からの依頼で作られた唄である。武政氏はまず、土佐の代表唄である「よさこい節」の歌詞とメロディを取り入れながら、次の3点に於いて構想を練った。
1.従来のよさこいよりテンポを上げて、街頭行進に相応しくする
2.南方系民族の土佐らしく*黒潮リズムを取り入れて勇壮なものにする
更に迫力をつける手段として、手に鳴子を持って弾みをつける
3.後世に受け継がれる事が民謡の意義という点から、子どもも参加できるよう、前半はわらべ唄風に、後半は古いよさこいを残して大人向けとして構成する
以上から生まれたのがこの「よさこい鳴子踊り」である。以来、高知市では8月10日を中心に「よさこい祭り」を主催するようになり、今では阿波踊りに対抗する盛大な祭りになりつつある。鳴子とは元来、田畑の害虫を追い払う警報器だが、それをカスタネットのようなリズム楽器としたもの。また「よっちょれ」の囃子言葉は「よけておれ」の意。」
と、ある。(参考)
・高知県観光情報サイト
「こじゃんとネット」→ 「よさこい」 → 南国土佐・高知のよさこい祭り(よさこい鳴子踊り)
(https://www.kojyanto.net/yosakoi/index.htm)
「よさこいの語源」より
「よさこい=夜に来い=今晩いらっしゃい、という解釈が一般的。」
「よさこい鳴子踊りには、「よっちょれよ!」というかけ声が入っているのですが、これは土佐弁で「そこどけ・寄れ!」という意味」と記載がある。
●データベース検索
・ジャパンナレッジ キーワード検索「よっちょれ」
→「シアワセのヨッチョレヨ!!日本の歌の題名。」のみ。該当なし
・J-Stage キーワード検索「よさこい」
→「伝播型祭りの展開における変容 「よさこい」の構造分析 」矢島妙子(明治大学法と社会科学研究所)/著 の中で「「よっちょれ」は土佐弁で「どいてくれ」の意味であるが、すでに、歌詞の意味もわからない人も多い。」とある。
上記の参考資料として紹介されているもの
『移動する人びと、変容する文化』(白水繁彦/編 御茶の水書房 2008)
『都市祝祭の社会学』(松平誠/著 有斐閣 2001)
『「よさこい系」祭りの都市民俗学』(矢島妙子/著 岩田書院 2015)
は、全て所蔵なしのため確認不可。
●その他所蔵資料
・CD「盆踊りの音楽ベスト』(大塚文雄/唄他 King Record 2014)
→ 「よさこい鳴子踊り」 「よっちょれ」に関する解説なし。
(ウェブ・ページ最終閲覧日2022.7.18)
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 10版)
- 伝説.民話[昔話] (388 10版)
- 方言.訛語 (818 10版)
- 参考資料
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竹内勉 編著 , 竹内, 勉, 1937-2015. 日本民謡事典 3. 朝倉書店, 2018.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I028948115-00 , ISBN 9784254500288 -
仲井幸二郎, 丸山忍, 三隅治雄編 , 仲井, 幸二郎 , 丸山, 忍 , 三隅, 治雄. 日本民謡辞典 新装版. 東京堂出版, 1996.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I003473698-00
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竹内勉 編著 , 竹内, 勉, 1937-2015. 日本民謡事典 3. 朝倉書店, 2018.
- キーワード
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- よさこい
- よっちょれ
- 方言
- まつり
- よさこい鳴子踊り
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000318849