本県の地域資料を中心にお調べしましたが、「たわけ」の記載を確認することはできませんでした。
今回の調査資料は以下のとおりです。
・『下野訛』(永野清松/著 永野郁文堂 1910)
・『栃木縣安蘇郡野上村語彙』(倉田一郎/編 寧楽書院 1936)
・『栃木県塩谷郡喜連川町方言集』(手塚邦一郎/著 1952)
・『古里地区方言集 第1集 』(印南政信/編 出版者不明 1957)
・『栃木市方言集 語彙編 』(森下喜一/著 方言研究会 1966)
・『栃木縣史 第14巻(文化編) 』(田代善吉/著 臨川書店 1972)
・『八溝の方言』(馬頭町ふるさと運動実行委員会/編 馬頭町ふるさと運動実行委員会 1977)
・『栃木のことば』(森下喜一/著 月刊さつき研究社 1978)
・『栃木県南西地方のことば 分布と解釈』(森下喜一/著 桜楓社 1979)
・『関東地方の方言』(飯豊毅一/〔ほか〕編著 国書刊行会 1984)
・『宇都宮の方言となまり』(宇都宮市立図書館/編 宇都宮市立図書館 1986)
・『下野方言覚書』(黒尾正臣/著 下野新聞社 1988)
・『日本方言大辞典 下巻 た~ん』(尚学図書/編集 小学館 1989)
・『喜連川町の方言』(手塚邦一郎/編 1989)
・『日本語方言辞書 昭和・平成の生活語 下巻 た-ん』(藤原与一/著 東京堂出版 1997)
・『ひごぢゃっぺ 「地方語」のぬくもり』(嶋均三/著 下野新聞社 1999)
・『とちぎの「ことば」事情 とちぎん生活実感レポート Vol.26』(栃木銀行広報文化室/編 栃木銀行広報文化室 2000)
・『おもしろ方言あいうえお』(嶋均三/著 下野新聞社 2000)
・『ゆかいな方言五・七・五 わっはっはっはー』(嶋均三/著 よかんべ村 2001)
・『栃木県方言語源辞典』(森下喜一/著 落合書店 2002)
・『栃木弁ばんざい』(森下喜一/著 随想舎 2003)
・『北とちぎ方言集 笑典 おもしろ方言あいうえお新装版』(嶋均三/著 下野新聞社 2003)
・『日本方言辞典 標準語引き』(小学館辞典編集部/編,佐藤亮一/監修 小学館 2004)
・『日本のことばシリーズ 9』(平山輝男/〔ほか〕編 明治書院 2004)
・『関東・東北方言の接触地帯における方言変容についての調査研究 2004年3月』(加藤正信/編 いわき明星大学人文学部 2004)
・『栃木方言の源を求めて』(森下喜一/著 随想舎 2006)
・『ごじゃっぺこくでね~ 栃木弁大全集 2(バージョンアップ版)』(まいぷれ那須/編 随想舎 2009)
・『栃木県方言辞典 改訂増補 』(森下喜一/著 随想舎 2010)
・『県別罵詈雑言辞典』(真田信治/編,友定賢治/編 東京堂出版 2011)
・『いいあんべ 笑いのとく本』(嶋均三/著 しもつけの心出版 2012)
・『新修隠語大辞典』(皓星社 2017)
・『栃木県方言』(太田栄太郎/編 出版者、出版年不明)
なお、「たわけ」に語感と意味が近いと思われる方言については、以下のとおり確認できました。
・『栃木県方言辞典 改訂増補 』(森下喜一/著 随想舎 2010)
p.201 「たーこと」
意味は「とりとめもないこと。思慮のないこと。嘘。でたらめ。」とあり使用例が記載されています
p.204 「たこと」
意味は「うそ。戯言。いい加減なこと。」とあり使用例のほか、「県北では「たごと」「たーごと」という。」とあります
・『ひごぢゃっぺ 「地方語」のぬくもり』(嶋均三/著 下野新聞社 1999)
p.173 「たごど いいかげんなこと(うそ)」 使用例の記載はありません。