1『広辞苑』第7版(新村出編 岩波書店 2018)で「フライヤー」は「ちらし、ビラ」と確認。
2 自館図書館システムで検索する
(1)〈映画/チラシ〉で検索。
『セットで展開するポスターとチラシのデザイン』(ピー・エヌ・エヌ新社 2018)
p.94~にチラシを複数枚制作するデザイン上の意図や効果が解説してある作品が紹介されている。
【資料1】
p.6~8「フライヤー制作の基礎知識」に目的と形態についての記述や印刷過程の制作フローあり。
p.10~46に載っている映画のフライヤー作品それぞれのクレジットを見る。フライヤー制作に携わっているデザイン制作会社やアートディレクター、デザイナー、ロゴデザイナーなどの名前あり。
【資料2】
p.118~139に載っている映画のフライヤー作品それぞれの制作クレジットをみると、デザイン制作会社、クリエイティブディレクター、アートディレクター、デザイナー、フォトグラファー、コピーライター、イラストレーターなどが制作に携わっている。
p.118~119「永い言い訳」はフライヤー2種類が紹介されていて、フライヤーの解説には「ティザーチラシ(左頁)と本チラシ(右頁)」とあり。
p.128~129「エヴォリューション」は6種類が紹介されている。解説には「通常版チラシ2種と映画館以外で配布する変形チラシ4種」とあり。
(2)〈映画/宣伝〉で検索。
『映画を知るための教科書』(斉藤守彦著 洋泉社 2016)
p.46「宣伝と営業」から宣伝は配給会社の仕事とわかり、「宣伝とは予告編、ポスター、チラシなどの宣伝材料を制作する傍ら(中略)観客(となるべき人たち)の鑑賞意欲を高めることを目的とする」とあり。
『キャリア教育に活きる!仕事ファイル』26(小峰書店編集部 小峰書店 2020)
p.17「Q 映画宣伝とはどんな仕事ですか?」に「私たち宣伝担当が(中略)ポスターやちらし、予告編などをつくって紹介」とあるが、チラシ制作の具体的な過程はなかった。
(3)〈映画/ポスター〉で検索。
『映画と演劇ポスターデザイン・ワークの50年』(小笠原正勝著 誠文堂新光社 2020)
p.38「ポスターデザインの特徴/日本映画と演劇」に日本映画の場合のデザイン完成までと完成後の印刷工程について記述あり。
3 書架にあたる
【資料3】「映画情報をデザインする[ポスター/新聞広告デザイン]細倉正雄」
p.173「専門誌や一般誌の映画広告も、また、映画館内に置いてある次回上映作品のチラシや前売り券のデザインも、さらにいえばマスコミ関係者や一般応募者への試写会の案内状も、たったひとりの人間が一手に制作している(中略)業界では単にグラフィック・デザイナーと呼んでいる」とあり。
p.180~p.186にはインタビューに答える形で洋画に関するグラフィックデザインの作業の流れの記述あり。
『最新映画産業の動向とカラクリがよ~くわかる本』第3版(秀和システム 2017)
第5章の9 p.125「配給・興業の仕事と関連会社」の図に「ポスター制作会社」が入っていることを確認。
【資料4】「映画ビジネスの仕事」の「宣伝」p.147「映画の宣伝には「製作宣伝」「配給宣伝」「劇場(興業)宣伝」の三つがある。同じ一本の映画を、より多くの人に観てもらうという目的は同じでも、それぞれにやることは違う」とあり。
配給宣伝は「一般的に最も目にすることが多い宣伝媒体の制作・手配を担当」劇場宣伝は「映画館1館ごと、あるいは興業会社が自社経営下の複数の限定された映画館だけで情報を流す宣伝」とあり。「劇場宣伝はそれぞれの映画館は少しでも自分の映画館に集客をしたいという理由で行われる」とあり。同じ映画のちらしでも配給宣伝チラシか劇場宣伝チラシかの違いの説明あり。「最近では製作宣伝と配給宣伝は宣伝専門会社に依頼し、劇場宣伝は各映画館に任せるパターンが増えているようだ」との記述あり。
4 「ティザーチラシ」について調べる
『新広告用語事典』(電通広告用語事典プロジェクトチーム編 電通 1998) p.154「ティザー広告」によると、「ティザー・アプローチによりつくられた広告」とあり、同資料p.154「ティザー・アプローチ」には「ティーズは、くすぐる、悩ます、じらすという意味。ここから派生した広告テクニックの一つで、(中略)情報に対する欲求などを高まらせて読者の注意をひきつける技法のこと」とあり。
記述のなかった資料
『映画はこうして作られる』(伊藤孝一著 風塵者 2008)
『ヒットの哲学』(原正人著 日経BP社 2004)
『東宝行進曲』(斎藤忠夫著 平凡社 1987)
『映画広告図案士 檜垣紀六洋画デザインの軌跡』(檜垣紀六著 スティングレイ 2020)
『ムービー・マーケティング』(ティーウ・ラック著 B!インターナショナル・ブックス 2003)
『興行師たちの映画史』(柳下毅一郎著 青土社 2003)