レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/07/26
- 登録日時
- 2016/03/31 00:30
- 更新日時
- 2016/03/31 00:30
- 管理番号
- 参調 15-0044
- 質問
-
解決
NHK連続TV小説「まれ」に登場した「陶胎漆器」は実在するのか。実在するなら、それについて書かれている本が見たい(簡単なものでよい)。
- 回答
-
実在する漆器であり、その起源は縄文時代にまで遡ることが『漆の文化史』(岩波新書 四柳嘉章著 2009年 40頁)で述べられている。
また、『うるし工芸辞典』(光芸出版 1978)には「陶胎」の項があり、「陶磁器を漆器の素地にしたもの。(中略)木質素地では不可能な複雑な造形が自由に行える」とあります。その反面、木胎に比べて壊れやすく重すぎるなどの欠点があり、その後の釉薬の発達により「陶胎」の技法は廃れていったことが考えられます。なお、同項には「江戸末期に大喜豊助が考案した豊助楽が陶胎漆器として知られる」とも記述されている。
「陶胎漆器」をトピックとする資料は確認できなかったが、豊助楽(豊助焼ともいう)については愛知県陶磁美術館のHP中で紹介されているものが、わかりやすいかと思われる。(学芸員のページ>コラム>窯場今昔100選 9豊楽焼)アドレスは、下記のとおり。
http://www.pref.aichi.jp/touji/education/column_kama09.html (最終確認 2016年3月13日)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 漆工芸 (752 7版)
- 参考資料
-
- 1 漆の文化史 四柳/嘉章?著 岩波書店 2009.12 S752.2/U 40P
-
2 うるし工芸辞典 光芸出版編集部∥編 光芸出版 1978.5 752/U 119P -
3 陶芸事典 室伏 哲郎∥著 日本美術出版 1991.12 751.03/TO -
4 伝統工芸館事典 日外アソシエーツ編集部?編 日外アソシエーツ 2003.12 750.3/D -
5 漆芸事典 光芸出版?編 光芸出版 2004.1 752/SH -
6 漆よもやま話 山岸/寿治?著 雄山閣出版 1996.6 752/U -
7 漆芸品の鑑賞基礎知識 小松/大秀?著 加藤/寛?著 至文堂 1997.12 752/SH -
8 現代陶工事典 北辰堂編集部?編 北辰堂(発売) 1998.1 751.1/G -
9 日本の漆芸 1 蒔絵 中央公論社 1978.6 752/NI/1 -
10 日本の漆芸 2 蒔絵 中央公論社 1978.8 752/NI/2 -
11 日本の漆芸 3 蒔絵 中央公論社 1978.10 752/NI/3 -
12 日本の漆芸 4 蒔絵 中央公論社 1978.12 752/NI/4 -
13 日本の漆芸 5 根来・漆絵 中央公論社 1979.4 752/NI/5 -
14 日本の漆芸 6 螺鈿・鎌倉彫・沈金 中央公論社 1979.2 752/NI/6
- キーワード
-
- 陶胎
- 漆器
- 豊助楽
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000190483