①「舗装の話」に「滑走路の舗装は、最大400トン程度もあるジャンボジェットが走行するとあって、やはり一般の道路より頑丈な舗装構造となっている。舗装にはコンクリート舗装とアスファルト舗装がある。」とあり、それぞれの舗装の特性が示されている。
②滑走路の強度について「日本では、法律によって道路を走るトラックのタイヤ1本あたりの荷重(輪重)は5トン以下と定められている。それよりも重いと、道路を痛めてしまうからだ。しかしタイヤ1本あたりトラックの5倍もの荷重を受ける滑走路は、道路よりもずっと丈夫に作らなければならない。」「滑走路の舗装にはアスファルト舗装とコンクリート舗装とがあり、民間空港のほとんどは道路と同じくアスファルト舗装としている。ただし道路よりも大きな強度が必要となるため、舗装の厚みは交通量の多い国道の2~3倍(2m以上)にもなる。」と記されている。
③「空港の舗装には、「アスファルト舗装」と「コンクリート舗装」がある。」、「一般道路の多くもアスファルト舗装である。」、「道路と大きく違うのは大荷重、そして高いタイヤ圧」、「自動車用の一般道路と滑走路の違いとして、まず思い浮かぶのは荷重の違いだ。自動車と比べると、旅客機は桁違いに重い。大型機はタイヤの数を増やして路面にかかる荷重を分散させるようにしているが、それでも大型トラックの2倍、乗用車の7倍程度の圧力になるという。それだけ舗装も丈夫にしなければならないということだ。(中略)そのため舗装(表層と基層、上層路盤、下層路盤など)の厚みは、拠点空港等では、一般道路の倍程度の厚さとなる。」、「滑走路には、一般道路より、強度が高く締固め度(密度)も高い(98%程度)アスファルト混合物を使用している。」とある。
④「滑走路にはジャンボ機のような300トンを超える大型旅客機の離着陸に耐える「強さ」も必要です。」、「よく「旅客機は一般の道路にも着陸できるか?」といった質問を受けますが、一般道では強度の点からいってまったくもちません。」、滑走路の強度については「空港の滑走路は、そこに離着陸する旅客機の種類に合わせて強度が決められています。その強度は「ACN-PCN法」という方法で表示。ACNは旅客機がある特定の強度をもつ滑走路の路面にどの程度の影響をおよぼすかを数値で表したもので、一方のPCNは滑走路の舗装面の強度を数値化したものです。旅客機は機種によってACNの数値が決まっていて、そのACNよりも強いPCNの滑走路をもつ空港でなければ離着陸できません。一般の道路では、砂利や土砂の上に敷かれるアスファルトの厚さはわずか数センチ程度。それが滑走路の場合には、アスファルト部分だけで2~3メートルの厚さが必要になります。」、「海外の空港では、アスファルトに代えて、補修に手間はかかるものの耐久性や強度の面ですぐれたコンクリートを使用しているところもあります。」と記載がある。