レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年11月22日
- 登録日時
- 2019/11/22 18:12
- 更新日時
- 2020/12/24 12:01
- 管理番号
- 20191122-1
- 質問
-
解決
チップ制度について知りたい。
- 回答
-
以下の資料がみつかった。アクセスは全て2020年03月31日である。
日本の場合、海外の場合、それぞれに違いがある。
<コトバンク>
https://kotobank.jp/word/%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97-5738
百科事典マイペディアの解説 チップ
「ホテル,レストラン等の従業員の労務に対し客が任意に払う金銭。日本でも江戸時代以来,〈茶代〉として宿賃以外に心付けを置く習慣があった。昭和初年に宿泊料の10〜15%をサービス(奉仕)料として加算,心付けは廃止された。」
世界大百科事典 第2版の解説 チップ
「英語tipからとり入れられた語で,目下の者に奉仕の礼として与える小額の礼金の意。英語の語源については諸説があり,決定的な説はない。to insure promptness(〈必ず早くやってもらえるように〉の意)の頭文字をとったもの,という一見うがった説もあるが,これは根拠がない。」
<参考図書>
タッド・トレジャ著 ; 北村弘文訳『アメリカ風俗・慣習・伝統事典』東京 : 北星堂書店, 1992.3
生物理工学部図書館 請求記号:382.53 - A44
https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0738666X#anc-library
<日本におけるチップ>
『享楽・性』 三一書房 , 1988.7. - (近代庶民生活誌 / 南博[ほか]編 ; 第10巻)
本館請求記号: 382.1 - Mi37 - 10
歓楽の王宮カフエ 村島帰之 昭和四年
p.324-327 五、何が彼女を女給にしたか チップ制度の女給、恋愛の尺度を示すチップ、チップは危険を伴う、チップ高は幾許(いくばく)
収入について、大正十四年七月下旬の調査が記載されている。月収二百円以上の女給と比較して、チップ制度が語られている。
チップの額は、「場末の小カフエでは、一人五十戦がせいぜい」であるが、「大阪の道頓堀あたりの一流のカフエでは、二円がとおり相場」であるとしている。
p.328 六、女給とカフエーの経済的関係 チップが唯一の目的
「チップという言葉は、 To Insure Promptness の頭文字をとったもので、昔、西洋の旅館の受付に、わが国の賽銭箱のやうな穴のあいた小さい箱を置いて、客がこころざしを投げ込んで行くやうにしてあったものから転訛したものである。つまり、最も手軽に客の「こころざし」を表現し得るからである。」
大阪朝日新聞経済部 編『商売うらおもて』. 続 (日本評論社, 1926)
目次:四一 チツプ頼りの船ボーイ
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1018540
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1018540/87
※大正15(昭和元年)年当時のチップで生計を立てる船ボーイについて書かれている
帝国ホテル編集 『帝国ホテル百年史』帝国ホテル , 1990.11
本館請求記号: 688.8067 - Te25
p.414 昭和15(1940)年 チップ制度の廃止について書かれている。
「帝国ホテル企画係が取り組んだ仕事の一つにチップ制度の改革がある。(略)チップ分配制度を廃止し、会社の収入として給与を新たに月給制度にし、顧客から売上げの10%をサービス料として領収して、これを全社員に均等に分配するようにした。このチップ分配制度の廃止は帝国ホテルが最初であり、戦後は外国のホテルでもこの制度が注目されサービス料をつけるようになる。」
p.502 「ホテル業界では明治以来、従業員の収入の大きな部分をお客から受け取るチップが占めていた。大正時代には一括分配方式(ディバイド方式)になったとはいえ、この不安定な要素が依然として収入の大半を占めていることに変わりはなかった。(略)」
昭和21(1946)年に「世界でも例をみない「ノー・チップ制」へ踏み切った」
「この制度にならうホテルがやがて全国に相次いだ」
<雑誌論文・記事>
・小林英夫, [書評] ウィリス.J・ノードランド「生活賃金の追求 : アメリカ連邦最低賃金制の歴史」『關西大學經済論集』1999-06-15, 49(1), 71-79
http://hdl.handle.net/10112/13621
「チップ・クレジットとは,チップ収入に大きく依存する。労働にあっては,最低賃金の適用にさいして平均的なチップ収入を一定比率考慮する」
・藤川 満「ニューヨーク海外便り 慣れないチップ文化」北陸経済研究 -(398), 23-25, 2012-02
https://ci.nii.ac.jp/naid/40019185177
「PERISCOPE U.S. Affairs アメリカの悪習チップ制廃止の動きが進む」Newsweek = ニューズウィーク 30(41), 19, 2015-10-27
https://ci.nii.ac.jp/naid/40020616641
https://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10039382
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382)
- 参考資料
- キーワード
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- チップ
- チップ制度
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000266471