レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年03月02日
- 登録日時
- 2020/03/02 17:46
- 更新日時
- 2020/12/24 10:28
- 管理番号
- 20200302-1
- 質問
-
解決
高校の授業で、いつからコンピューターのプログラミングが取り入れられたのか、知りたい。
- 回答
-
以下の資料がみつかった。
昭和45(1970)年の「学習指導要領」に「電子計算機」のプログラミング、その言語などについても書かれていた。実施は、昭和48(1973)年施行以降であった。
<事典>
奥田真丈, 河野重男監修 ; 安彦忠彦 [ほか] 編『現代学校教育大事典』ぎょうせい , 1993.8-1993.9
4 しゆ〜そ 本館請求記号:370.33 - G34 - 4
p.306-307 数学科教育(高) 平成元年告示の数学Aの科目名に「計算とコンピュータ」数学Bに「算法とコンピュータ」の科目名が記載されている。
p.307-310 数学教育
<年鑑>
教育年鑑刊行委員会編『教育年鑑』昭和52年版 ぎょうせい , 1974
本館請求記号:370.591 - Ky4 - 1977
p.205 Ⅰ学校教育編 3.数学教育
「例えば、アメリカなどでは一人一人の学力を高めるため、教育機器としてコンピューターが利用され、個別指導に効果をあげている。」
日本教育新聞社編『日本教育年鑑』1960年版 - 1991年版. 日本教育新聞社 , 1959-1991
昭和55年版 本館請求記号:370.591 - N77 - 1980
p.178 Ⅰ学校教育編 3.数学教育
高校の教育指導要領の改訂について書かれているが、コンピュータ教育については記載がない。
昭和56年版 本館請求記号:370.591 - N77 - 1981
p.178 Ⅰ学校教育編 3.数学教育
「最後に、電卓、パーソナルコンピューターを活用しての数学教育が開拓されるようになってきたことを付しておこう。」
「コンピューターとしては、日本電気、コモドール社などのものが利用されている。この方面では、埼玉大、東京学芸大などでの研究が進んでいる。」
日本教育新聞社編『日本教育年鑑』1960年版 - 1991年版. 日本教育新聞社 , 1959-1991
1973年版 本館請求記号:370.591 - N77 - 1973
p.173 学校教育4.数学教育
「高校では小型の電子計算機も購入されるようになってきた(略)小型の電子計算機にしても、逆行列を作るとか、要因分析をこころみるとか、相応の実践的課題があってこそ生きてくるのに、それらは新指導要領の内容にはない。だから、電子計算機はあっても、生徒の触れられない「だいじな物」になってしまっている。」
<学習指導要領>
1970(昭和45)年の「高等学校学習指導要領」(昭和45年10月 文部省)の普通科の数学の授業において、プログラミングが取り入れられたことが記載されていた。実際の実施は、1973(昭和48)年の施行以降であった。
具体的には、
「電子計算機を利用できる場合には,さらにプログラムを作成し,実際に計算機にかけ結果が求められるようにする。」と記述されており、プログラミング言語として、実際に授業で用いられたのは、FORTRANとBasicであった。
FORTRAN
https://kotobank.jp/word/FORTRAN-8150 (2020/03/02 確認)
BASIC(読み)ベーシック.Beginner's All-Purpose Symbolic Instruction Code
https://kotobank.jp/word/BASIC-8619 (2020/03/02 確認)
<具体的な記述>
・学習指導要領データベース(国立教育政策研究所)
https://www.nier.go.jp/guideline/ (2020/03/02 確認)
※昭和45年(48年)以降の指導要領における記述が確認できる。
<学習指導要領本文>※実施は昭和48年
高等学校学習指導要領 付 学校教育法施行規則(抄)昭和45年10月 文部省
https://www.nier.go.jp/guideline/s45h/index.htm (2020/03/02 確認)
https://www.nier.go.jp/guideline/s45h/chap2-3.htm (2020/03/02 確認)
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第3節 数学
D 計算機 (1) 電子計算機と流れ図
計算や思考の手順を分析,系列化し,流れ図に表わすことができるようにする。
ア 電子計算機の機能
イ 流れ図
(2) 内容のDの(1)については,電子計算機を利用できる場合には,さらにプログラムを作成し,実際に計算機にかけ結果が求められるようにする。
第3数学 ⅡA
(4) 電子計算機について,その機能と問題解決に利用できることを知らせる。
*(8) 電子計算機と流れ図
計算や思考の手順を分析,系列化し,流れ図に表わすことができるようにする。
ア 電子計算機の機能
イ 流れ図
3 内容の取り扱い (1) 内容のうちの(1)から(4)までは合わせて3単位に応ずる内容であり,それらをすべて取り扱うものとする。また,内容のうちの*(5)から*(8)までは合わせて4単位に応ずる内容であり,標準単位数で履修させる場合には,内容の(1),(2),(3)および(4)に加えて,原則として*(5),*(6),*(7)および*(8)のいずれかを適宜選択して取り扱うものとする。
(3) 内容の*(8)については,電子計算機を利用できる場合には,さらにプログラムを作成し,実際に計算機にかけ結果が求められるようにする。
(4) 内容の指導に当たっては,学習が平易に進められるように特に留意し,生徒が興味・関心をもつように実用的な面を多く取り入れるとともに実験,実習などを通して学習させるようにする。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 数学 (410)
- 教育史.事情 (372)
- 参考資料
- キーワード
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- プログラミング
- 数学
- 高校
- プログラミング言語
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000274878