レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/05/25
- 登録日時
- 2012/01/14 02:01
- 更新日時
- 2012/10/10 13:02
- 管理番号
- 6000004263
- 質問
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解決
江戸時代の医学者で、日本で初めて解剖に関する本を書いた山脇東洋(やまわきとうよう)と、その著作である『蔵志』(ぞうし)について書かれた本はあるか。
- 回答
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『朝日日本歴史人物事典』(朝日新聞社)『日本人名大事典6 マデ-ワ』(平凡社)『日本近世人名辞典』(吉川弘文館)『講談社東洋医学大事典』(講談社)に山脇東洋の項あり。また、『医学史話』(菜根出版)『日本の医学』(至文堂)『日本史小百科 医学』(近藤出版社)にも山脇東洋に関する記載あり。
また『図録日本医事文化史料集成』第2巻・第5巻(三一書房)『図説日本医療文化史』(思文閣出版)には蔵志のカラー図版が収録されている。
- 回答プロセス
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山脇東洋(1705~1762)は江戸時代中期の医師。
『日本近世人名辞典』等によると「1754年に官許を得て日本で初めて人体解剖を観察」とあるが、『講談社東洋医学大事典』など「日本で初めて人体解剖を行った」としている資料もある。また「蔵志」は「臓志」と表記される場合もある。
参考室の281(人名辞典)の書架を探し、『朝日日本歴史人物事典』『日本人名大事典』『日本近世人名辞典』に記載があることが判明。これらを見ていただく。
また、件名「医学-歴史」で所蔵資料を検索したところ、野畑図書館で関連図書を多数所蔵していることが判明。野畑に依頼し、資料の内容を確認してもらう。
『医学史話』『日本の医学』『日本史小百科 医学』にも山脇東洋に関する記載があり、『医学史話』には付図5として蔵志のカラー原画がついている。
さらに『図録日本医事文化史料集成』第2巻には蔵志のカラー図版が多数あり、第5巻には山脇東洋の肖像画が載っている。また『図説日本医療文化史』にも東洋の肖像画と蔵志のカラー図版が収録されている。
このほか、『日本の西洋医学の生い立ち』(築地書館)『江戸の身体を開く』(作品社)にも山脇東洋についてわずかながら言及がある。また『事物はじまりの物語』(筑摩書房)には「解剖」の項があり、山脇東洋についてもふれられている。
なお、Googleで「山脇東洋 蔵志」を検索すると、茨城県古河市立古賀歴史博物館のサイトの企画展「日本の解剖ことはじめ」の一部がヒットする(参考URL1)。
こちらから蔵志の一部のカラー写真を見ることができる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 医学 (490 9版)
- 参考資料
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- 『朝日日本歴史人物事典』朝日新聞社/編(朝日新聞社)
- 『日本人名大事典6』(平凡社)
- 『日本近世人名辞典』竹内 誠/編(吉川弘文館)
- 『医学史話』藤野 恒三郎/著(菜根出版)
- 『日本の医学』石原 明/著(至文堂)
- 『医学』服部 敏良/著(近藤出版社)
- 『講談社 東洋医学大事典』大塚 恭男/[ほか]編(講談社)
- 『図録日本医事文化史料集成 第2巻』日本医史学会/編(三一書房)
- 『図録日本医事文化史料集成 第5巻』日本医史学会/編(三一書房)
- 『図説・日本医療文化史』宗田 一/著(思文閣出版)
- キーワード
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- 山脇東洋(ヤマワキトウヨウ)
- 歴史
- 医学
- 江戸
- 解剖
- 蔵志(ゾウシ)
- 茨城県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000099881