レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/10/29
- 登録日時
- 2017/10/31 00:30
- 更新日時
- 2017/11/05 14:17
- 管理番号
- 6000036841
- 質問
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解決
●「キンセンカ」、別名ポットマリーゴールドについて
分類、開花時期、特性について。マリーゴールドとの違いについて。
●西洋ではカレンデュラと呼ばれ、食用、薬用(ハーブ)にも用いられるとのこと。食用、薬用の歴史、用途、効果について。●その他、キンセンカに関する逸話などあれば。
- 回答
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分類:『スタンダード版APG牧野植物図鑑Ⅱ』(北隆館)p.52に「キク科キンセンカ属」と書かれている。
開花時期:資料によって若干異なる
「太平洋岸の暖地である房総、伊豆、渥美や淡路島などでは、7、8月に種を撒き、12月から翌年4月に路地で咲かせる切り花栽培が盛んである。」(『日本大百科全書 第7巻』(小学館)p.253
「2~5月」(『色がわかる四季の花図鑑』(主婦の友社)p.45
「2~5月」(『持ち歩き!花の事典970種知りたい花の名前がわかる』(西東社)p.60
マリーゴールドとの違い:分類が異なる。キンセンカは『APG牧野植物図鑑Ⅱ』によると「キク科キンセンカ属」。その中でもトウキンセンカが「現在では本種を単にキンセンンカと呼ぶことが多い。」とある。トウキンセンカの学名は「Calendula officinalis」。『園芸植物大事典 第2巻』(小学館)によると英名が「common marigold,pot marigold」。
マリーゴールドは『園芸植物大事典 第3巻』によると「キク科タゲテス属」。学名は「Tagetes」、英名は「marigold」、アフリカンマリーゴールドやフレンチマリーゴールドなどの種類がある。
食用・薬用の歴史:『ハーブ大百科』(誠文堂新光社)p.252に「初期インド、アラビア文明、古代ギリシャ、ローマで薬用ハーブ、その他布地や食品、化粧品の着色料として利用されていた。」とある。『日本大百科全書 第7巻』p.253には「中世のヨーロッパではハーブとしての用途がかなりあった。感想した花びらは樽詰めにして売られ、黄疸、胃病、虫下しなどの民間薬にされたほか、バターやチーズの色づけ、調味料などにも使われた。」とある。
逸話:ギリシャ神話に花の誕生伝説あり。太陽神アポロンに恋をした少年クリムノンが死ぬと憐れに思ったアポロンが少年をキンセンカに変えて再生させる。
『図説花と樹の事典』(柏書房)p.146に和名由来は「花が金色の盞(さかずき)のような形をしているため」、属名「Calendula」は「ラテン語の「一か月calendae」を語源とし花期が長く、毎月のように花がさくことからとある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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特になし
- NDC
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- 植物学 (470)
- 園芸 (620)
- 花卉園芸[草花] (627)
- 参考資料
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- 『APG牧野植物図鑑2』[牧野 富太郎/著] 北隆館 (p.52)
- 『世界薬用植物百科事典』 アンドリュー・シェヴァリエ/原著 誠文堂新光社 (p.69)
- 『日本大百科全書7』 小学館 (p.253)
- 『園芸植物大事典3』 塚本 洋太郎/総監修 小学館 (pp.138-140)
- 『園芸植物大事典2』 塚本 洋太郎/総監修 小学館 (pp.84-86)
- 『色がわかる四季の花図鑑』 主婦の友社/編 主婦の友社 (p.45)
- 『図説花と樹の事典』 木村 陽二郎/監修 柏書房 (pp.146-147)
- 『神話と伝説にみる花のシンボル事典』 杉原 梨江子/著 説話社 (p.70)
- 『持ち歩き!花の事典970種』 金田 初代/文 西東社
- 『ハーブ大百科』 デニ・バウン/著 誠文堂新光社 (p.252)
- キーワード
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- キンセンカ(キンセンカ)
- マリーゴールド(マリーゴールド)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 庁内
- 登録番号
- 1000224074