レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年07月22日
- 登録日時
- 2019/09/17 00:30
- 更新日時
- 2020/04/09 00:30
- 管理番号
- 3A19005825
- 質問
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解決
梅田の地名は埋田という地名が由来と聞いたが、詳しく知りたい。
- 回答
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梅田の地名の由来に関して記述のある資料を以下に紹介します。
『日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1』(平凡社,1986年)
p.570「梅田」の項目に「下原とよばれた低湿地で、この泥土を埋立てたので埋田といい、字面が悪いので梅田になったという。しかし寛正二年(一四六一)一二月二六日の中島崇禅寺領目録(崇禅寺文書)には「曾禰崎 平田分」のなかに「埋田之内角田」三○○歩がみえる」とあります。
『国史大辞典 2 』(国史大辞典編集委員会編,吉川弘文館,1980)
p.164「梅田」の項目に「埋田の名がおこり、さらに梅田となったともいうし、もと梅田宗庵なるものの所有地であったからともいう」とあります。
参考文献に宮本又次『キタ』(ミネルヴァ書房)を挙げています。
『キタ -中之島・堂島・曽根崎・梅田-(ミネルヴァ・アーカイブズ)』宮本 又次著,ミネルヴァ書房,2013
p.306「梅田の墓地」に「この地はもと梅田宗庵という人の所有物で、俗に下原といった田畑池沼を埋立てたので、埋田の名が起り、更に梅田となったという」とあります。初出は1964年です。
『大阪の地名由来辞典』(堀田暁生編,東京堂出版,2010)
p.56「梅田」の項目があり、『大阪の町名 上』(大阪市市民局)を参考資料に挙げています。
『大阪の町名 -その歴史- 上巻』(大阪市市民局編集,大阪市市民局, 1990)
p.5「梅田」の「町名の由来」のなかで、「曾根崎二丁目今の樋の辺墓地の跡なるよし(由)。(中略)田圃を墓とせし故、埋田の名、付るよし(由)」とする『摂陽群談』( [岡田 徯志/編纂])の説が有力との記述がありますが、『摂陽群談』の記述は以下のとおりとなっています。
『摂陽群談(大日本地誌大系 38)』 ( [岡田 〓志/編] ; 蘆田 伊人/編・校訂,雄山閣, 1977)
p.162に「梅田墓所」があり、「同郡浦江村の東にあり。此墓、始は曾根崎村の田圃にあり。(後略)」とあり、『大阪の町名 -その歴史- 上巻』にある記述とは異なっています。
一方で、『浪花文庫(大阪市史史料 第3輯)』 [浜松 歌国/著] , 大阪市史編纂所編集,大阪市史料調査会, 1981
p.59に「梅田墓所」があり、「古老云、曽根崎新地二丁目今は樋の辺、往古の墓地の跡なるよし。今も折節石塔五輪なとの旧きを掘出す事ありとぞ。田甫を墓地とせしゆへ、埋田と名付るよし。」とあり、『大阪の町名 -その歴史- 上巻』と似た記述があります。
『角川日本地名大辞典 27 大阪府』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会編,角川書店,1983)
p.189「梅田」『北区史』を参考にして、「梅田橋」を紹介しています。
『北区史』(大阪都市協会編集,北区制一〇〇周年記念事業実行委員会,1980)
p.628「梅田とその周辺」に「埋田の名がおこり、さらに梅田になったとされる。元禄十年には蜆川に梅田橋がかけられ」とあります。
『中島崇禅寺領目録(大阪市史史料 第70輯)』(大阪市史料調査会,2008.3)
p.79「中島崇禅寺領目録」のなかに「曽祢崎 平田分 埋田之内角田」とあります。
- 回答プロセス
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1.各種地名辞典類を確認(資料1、2、3、4、5)
2.資料2の参考文献の宮本又次『キタ』を確認(資料6)
3.資料5の参考文献の『北区史』を確認(資料7)
3.資料1で参考史料にあげている『中島崇禅寺領目録』を確認(資料8)
4.資料4で参考史料にあげている『摂陽群談』(資料9)を確認するが、記述を見つけられず、googlebooksにて検索を行うと『浪花文庫』という史料に似た記述を発見し、『浪花文庫』を確認(資料10)
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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- 当館書誌ID <0010176189> 日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1 平凡社 2001.7 (資料1)
- 当館書誌ID <0000166993> 国史大辞典 2 う-お 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1980.7 9784642005029 (資料2)
- 当館書誌ID <0012125882> 大阪の地名由来辞典 堀田 暁生/編 東京堂出版 2010.8 978-4-490-10774-6 (資料3)
- 当館書誌ID <0010764332> 大阪の町名 -その歴史- 上巻 大阪市市民局/編集 大阪市市民局 1990.3 (資料4)
- 当館書誌ID <0000184865> 角川日本地名大辞典 27 大阪府 「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編 角川書店 1983.10 9784040012704 (資料5)
- 当館書誌ID <0012810585> キタ -中之島・堂島・曽根崎・梅田-(ミネルヴァ・アーカイブズ) 宮本 又次/著 ミネルヴァ書房 2013.9 978-4-623-06754-1 (資料6)
- 当館書誌ID <0070059801> 北区史 大阪都市協会/編集 北区制一〇〇周年記念事業実行委員会 1980.4 (資料7)
- 当館書誌ID <0011617295> 中島崇禅寺領目録(大阪市史史料 第70輯) 大阪市史料調査会 2008.3 (資料8)
- 当館書誌ID <0080190956> 摂陽群談(大日本地誌大系 38) [岡田 〓志/編] 雄山閣 1977 (資料9)
- 当館書誌ID <0000619811> 浪花文庫(大阪市史史料 第3輯) [浜松 歌国/著] 大阪市史料調査会 1981.3 (資料10)
- キーワード
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- 大阪市北区
- 梅田
- 地名
- 由来
- 埋田
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000261476