レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年08月02日
- 登録日時
- 2020/06/05 16:22
- 更新日時
- 2021/03/16 14:17
- 管理番号
- 関大総図 19A-16J
- 質問
-
解決
大塚虎雄の著作権が本当に保護期間を満了しているのか知りたいので、
生没年を調査してほしい。
なお大塚の著作には、以下のようなものがある。
『学界異聞』https://id.ndl.go.jp/bib/000000745403【最終アクセス2020/06/05】
『学界新風景』https://id.ndl.go.jp/bib/000000745683【最終アクセス2020/06/05】
- 回答
-
以下3点の資料が確認できました。
1.『文芸年鑑 1939年版』に死去した年月日あり。“昭和12年12月4日死去。享年36”とのこと。
2.『文芸春秋』34(12)の「回想の帝大新聞」の記事中p.278に“大塚虎雄氏(死去)”とある。34(12)は昭和31年12月1日発行。
3.『東京日日新聞』昭和12年12月5日朝刊11頁に写真入りの訃報記事あり。
以上の情報により、大塚虎雄の著作権は既に著作権保護期間満了、
1988(昭和63)年1月1日よりパブリックドメインになったと判断できます。
ただし、いずれの資料でも生年月日は確認できませんでした。
【2021/3/16追記】
レファ協事務局ご担当者さまよりコメントいただきました。
当事例をWeb NDL Authoritiesの事務局に情報提供してくださったとの事です。
現在は大塚虎雄の典拠に没年が反映されています。
https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/00063645
- 回答プロセス
-
①大塚虎雄について確認する。
「Web NDL Authorities」では生没年不明。
https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/00063645【最終アクセス2020/06/05】
大塚虎雄の著作のうち、「国立国会図書館デジタルコレクション」で
インターネット公開されているものは、以下の2点。
『学界異聞』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1464521【最終アクセス2020/06/05】
『ナチ独逸を往く』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1271568【最終アクセス2020/06/05】
いずれも著作権者不明として、文化庁長官の裁定を受けて公開されたもの。
②CiNii Articles・CiNii Books・国立国会図書館オンラインで調査
→大塚虎雄に関する評伝等は見当たらず。
③契約データベース『毎索』でキーワード「大塚虎雄」で検索し、訃報記事が無いか探す。
→該当の記事はヒットせず。
④Google Booksで図書の中に関連記事が無いか検索。
断片的な情報として『文芸春秋』34(12)と『文芸年鑑 1939年版』の内容がヒットする。
⑤現物を確認。
1.『文芸年鑑 1939年版』に死去した年月日あり。“昭和12年12月4日死去。享年36”とのこと。
2.『文芸春秋』34(12)の「回想の帝大新聞」の記事中p.278に“大塚虎雄氏(死去)”とある。34(12)は昭和31年12月1日発行。
⑥死去の日が分かったため、再度『毎索』を検索。
今回は死去翌日の“昭和12年12月5日”で日付検索を実施。
→『東京日日新聞』朝刊11頁に写真入りの訃報記事あり。
以上の情報により、大塚虎雄の著作権は保護期間満了。
1988(昭和63)年1月1日よりパブリックドメインになったと判断し、回答した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (281)
- 参考資料
-
- 文芸年鑑 昭和14年版 1939. 第一書房. (当館請求記号 000429392, 当館資料番号 R*910.59*B1*1939)
- 高原 四郎. 回想の帝大新聞. 文芸春秋, 1956. 文芸春秋 34(12) (当館請求記号 M*051*B1, 当館資料番号 001374761)
- キーワード
-
- 大塚, 虎雄||オオツカ, トラオ
- 著作権の保護期間
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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2020年6月5日に国立国会図書館デジタルコレクションを見たところ、
『学界異聞』と『ナチ独逸を往く』の公開範囲が、
「インターネット公開(保護期間満了)」に変更されていた。
ただしWeb NDL Authoritiesの典拠にはまだ没年が反映していない。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 教員
- 登録番号
- 1000282794