レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2016/08/24 16:26
- 更新日時
- 2016/10/21 17:17
- 管理番号
- 堺-2016-001
- 質問
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解決
水上勉の著作『一休』の中で、弟子の岐翁紹禎(ぎおう しょうてい)を紹介する箇所に『堺市史』別巻が引用されていたが、近くの図書館で調べたら別巻は見当たらないとのことだった。どの本のことか。
同じく引用されている「類聚名物考」とはどんな本か。
さらに同書には「堺鑑」に堺の名物として一休の扇子のことが書かれているが、どのようなものか。
- 回答
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岐翁紹禎について、 『堺市史』第7巻別編 P.100 人物誌の中の岐翁紹禎の項を紹介。
「類聚名物考」について、『国語学研究事典』P.665 類聚名物考の項を紹介。
一休の扇子について、「堺鑑」(当館所蔵) 下巻「土産」に「一休和尚烏絵扇子」白地の扇子に、烏などの絵を描いた、との記述あり。
- 回答プロセス
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『堺市史』に別巻はない。第7巻別編のことかと思われたので、第7巻別編「人物誌」の中の岐翁紹禎の項を、質問者に確認したところ、こちらで間違いないとのことだった。『堺市史』第7巻は、堺市立図書館HPからも検索~本文表示が可能( https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11C0/WJJS02U/2714005100 )また、『堺市史』のこの項目に、「堺鑑下」、「類聚名物考卷五十一」と、出典が記されている。
『類聚名物考』については『国語学研究事典』P.665に、「山岡浚明(明阿弥)編。和漢仏の諸書を博捜し整理記述した類書で、個人の編者になるものとしてはもっとも活瀚なもののひとつである」とある。また『国史大辞典』第14巻P.684に「江戸時代の類書。山岡浚明(明阿弥)の編著。著者が宝暦三年(一七五三)ごろ起草し、安永九年(一七八〇)まで書き継いだもので・・」とある。
堺には和装本・復刻版とも所蔵はないが、大阪府内の2図書館に復刻版の所蔵(禁帯出)のあることを確認、また国会図書館デジタルコレクションで公開されており、第1冊P.858に「岐翁」の項を確認。
一休の扇子について、「堺鑑」で確認したところ、下巻の「土産」の項に「一休和尚烏絵扇子」の説明と、一休が白地扇子に烏などの絵を描いたとの記述あり。「堺鑑」(衣笠 一閑/著 1684)原本は当館所蔵だが、事前申請が必要な資料であるため、「堺鑑」が収録されている『続々群書類従』第8巻P.663、『浪速叢書』第13巻P.75『堺鑑 全」P.190、「堺鑑 現代語訳」P.105を紹介。
- 事前調査事項
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なし
- NDC
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- 日本語 (081 9版)
- 近畿地方 (216 9版)
- 参考資料
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- 『堺市史』 第7巻 堺市役所/編纂 堺市役所 1930年
- 『国語学研究事典』 佐藤 喜代治/編 明治書院 1982年
- 『国史大辞典』 第14巻 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1993年
- 『堺鑑』 衣笠 一閑/著 小谷城郷土館 1977年
- 『堺鑑 現代語訳』 衣笠 一閑/著 久次米 晃 2014年
- 『浪速叢書』 第13巻 船越 政一郎/編纂校訂 浪速叢書刊行会 1928年
- 『続々群書類従』 第8巻 国書刊行会 1907年
- キーワード
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- 一休
- 岐翁紹禎
- 類聚名物考
- 堺鑑
- 堺市史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能(インターネット公開)資料
『堺市史』 第7巻 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1049496
『浪速叢書』第13巻 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1179156
『類聚名物考』第1冊 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/898153
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000196351