レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/07/17
- 登録日時
- 2021/08/21 00:30
- 更新日時
- 2021/08/21 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-210142
- 質問
-
解決
ことわざとの「地震雷火事おやじ」は,物理的に不可抗力のものに対する喚起を知らせるものです。本来は,「地震雷火事大山風」だといいます。「大山風・おおやまじ」とは台風のことです。「おおやまじ」が,「おやじ」になってしまったようです。「地震雷火事大山風」が掲載されている文献を教えてください。
- 回答
-
国語辞典,ことわざ事典等の類で,「地震雷火事大山風」が項立てされている事典類は見当たりませんでした。
また,資料1にて「大山風(おおやまじ)」を調査しましたが掲載はありませんでした。第13巻p.212には「山風(やまじ)」という項目があり,「夏から秋にかけて,山から吹きおろす風」との記述がありました。同項では,香川県では「南よりの暴風」を指す方言との記述がありました。
下記資料では,「地震雷火事親父」が項立てされていましたので,それぞれの記述を引用しますが,資料5に一部「大山風」と「親父」について言及していました。
資料1の第6巻p.694に「世の中で恐ろしいものを順に並べた表現」とあり,「大山風」等強風・台風へ言及はありません。
資料2のp.483に「この世で特におそろしいと思われるものを順にならべたことば」とあり,「大山風」「大山風」等強風・台風へ言及はありません。
資料3のp.131に語源として「(略)親父の権威は薄れてきたが,昔は恐れられた。」との記述がありますが,「大山風」等強風・台風へ言及はありません。
資料4のp.528に「世の中の恐ろしいものを順にならべたてたことば」とあり,「大山風」等強風・台風へ言及はありません。
資料5のp.769に「災害を表す言葉。親父は,大山風(おおやまじ)が訛ったものともいわれる。(後略)」とありましたが,由来や起源についての言及はなく,参考文献等の記載はありません。
資料1 日本国語大辞典. 第2版(第1巻-第13巻), 小学館, 2001.6【813.1/2000.Z/1-13R】
資料2 成語林. 旺文社, 1992.9【813.4/セ1/AR】
資料3 堀井令以知編. 決まり文句語源辞典. 東京堂出版, 1997.9【813.4/1997.9/R】
資料4 故事・俗信 ことわざ大辞典. 小学館, 1982.4【388.8/1982.4/R】
資料5 北原糸子, 松浦律子編. 日本歴史災害事典. 吉川弘文館, 2012.6【210.17/2012.6/R】
- 回答プロセス
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国語辞典の類やことわざ事典の類を中心に所蔵資料を調査したが,該当する資料は見当たらなかった。
次に,レファレンス協同データベース(URL:http://crd.ndl.go.jp/reference/ 最終検索日:2021/7/10)で「地震 雷 火事 親父」のワード検索を行ったところ,管理番号5407が類似したレファレンスだったため参考にした。
なお,管理番号5407のレファレンス内容は以下のとおりである。
人から「地震 雷 火事 親父」の「親父」はもともとは強風という意味だったといわれた。語源を知りたい。(香川県立図書館)
https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000022726(最終アクセス日:2021/7/10)
- 事前調査事項
- NDC
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- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
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- 小学館国語辞典編集部/編集. 日本国語大辞典 第6巻. 小学館, 2001.6【813.1/2000.Z/6R】:694
- 旺文社/編. 成語林. 旺文社, 1992.9【813.4/セ1/AR】:483
- 堀井 令以知/編. 決まり文句語源辞典. 東京堂出版, 1997.9【813.4/1997.9/R】:131
- 尚学図書/編集. 故事・俗信 ことわざ大辞典. 小学館, 1982.4【388.8/1982.4/R】:528
- 北原/糸子?編 松浦/律子?編. 日本歴史災害事典. 吉川弘文館, 2012.6【210.17/2012.6/R】:768
- キーワード
-
- 諺
- 大山風
- 親父
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000303446