レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年01月06日
- 登録日時
- 2018/10/07 13:09
- 更新日時
- 2019/01/28 14:18
- 管理番号
- 中野1046
- 質問
-
解決
オオカミがいなくなるとシカが増えると聞くが、それを示す客観的なデータはあるか。
- 回答
-
「オオカミの頭数とシカの頭数の相関関係を表すようなデータ」について、当館所蔵資料を調査しましたが見あたりませんでした。以下、参考までに関連する資料をご紹介いたします。
1.オオカミの存在がシカに与える影響について記載のある資料
【資料1】『捕食者なき世界』ウィリアム・ソウルゼンバーグ/著,文藝春秋,2010(468/ソ)
p.192「第八章 恐怖によるコントロール」
シカの食害に悩むイエローストーン国立公園でオオカミを放ったことについて、捕食による減少に加えて襲われる恐怖心がシカの態度を変え、森が回復しつつあるという事例の掲載があります。
【資料2】『オオカミが日本を救う!』丸山直樹/著,白水社,2014(489.5/マ)
p.26,74 イエローストーン国立公園の事例の紹介があります。
2.シカの頭数変化についてオオカミ以外の要因も挙げている資料
【資料3】『北海道の自然保護』俵浩三/著,北海道大学図書刊行会,1979(519.8/タ)
p.85「第二章 野生動物の興亡」
明治期からの北海道におけるエゾシカとエゾオオカミ増減の要因について検証しています。p.89には「明治期の鳥獣捕獲数」として明治6年から14年の北海道におけるシカとオオカミの捕獲数の表(『開拓使事業報告』から作成)の掲載があります。
【資料4】雑誌『哺乳類科学 35(1)』日本哺乳類学会,1995
p.35-43「シカの爆発的増加 -北海道の事例-」梶光一/著 (https://www.jstage.jst.go.jp/article/mammalianscience/35/1/35_1_35/_pdf)
北海道におけるシカの爆発的増加について検証しています。また、最後に「オオカミの役割」についても触れられています。
【資料5】雑誌『生物科学 65(2)』日本生物科学者協会,2013
p.108-116「シカの異常増加を考える」揚妻直樹/著 (https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/54808/1/65_2_108_116.pdf)
シカの増加原因について検証しています。「2-1.オオカミの絶滅」についても触れられています。
【資料6】『世界遺産をシカが喰う シカと森の生態学』湯本貴和・松田裕之/編,文一総合出版,2006(654.8/セ)
p.65「第3章 シカはどう増える、なぜ増える 」
シカが増える要因について、自然環境の変化やオオカミなどの捕食者がいなくなったことについて述べられています。
【資料7】『オオカミの謎 オオカミ復活で生態系は変わる!?』桑原康夫/著,誠文堂新光社,2014(489.5/ク)
p.87「シカは害獣なのか」
p.91「オオカミハンター対人間ハンター」
[インターネット最終アクセス:2018年1月8日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 生態学 (468)
- 哺乳類 (489)
- 参考資料
- キーワード
-
- オオカミ
- シカ
- 生態系
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
レファレンス協同データベースで「生態系 オオカミ」と検索すると、以下の塩尻市の事例がヒット。
「アメリカのイエローストーンにオオカミを放つことになった経緯について詳しく解説が書かれている本が見たい。」https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000155957
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 生物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000243468